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一般質問

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2015年 9月議会 一般質問 中林 かずえ議員

2015-09-28
  日本共産党の中林かずえです。
 質問に入る前に、夏休み中に発生した中学生2人の事件につきましては、心より、哀悼の意を表しますとともに、一日も早い事件の全容解明を願うものです。
 私たち大人が、力を合わせて、子どもの命を守る社会に、しなければならないとの思いでいっぱいです。ご一緒に、取り組んでまいりたいと思います。
それでは、通告順に質問させていただきます。
             
●まず、再生可能エネルギーの推進についてです。
 福島の原発事故を皮切りに、「原発からの安全な撤退」と「再生可能エネルギーへの転換」は、多くの国民、市民の願いとなっています。
 また、地球温暖化対策として、二酸化炭素、CO2の排出量の、削減の柱としての、再生可能エネルギーの推進は、自治体の責務でもあります。
 再生可能エネルギーの自給率は、全国平均で4%です。その中で、日常生活などに必要なエネルギーを、地元でまかなうことができている自治体が、52市町村誕生しています。
 本市では、太陽光パネルの普及については、個人住宅への設置補助制度の実施や、自治会集会場への設置に対しての補助の実施、また、本庁舎への設置もすすめています。                                                                     
 私は、今、寝屋川市に、必要なことは、再生可能エネルギー推進の目標の設定と、取り組み計画を策定することだと思います。
 本市の環境基本計画では、CO2の排出削減目標を、1990年度と比較して、
2020年度に、25%削減としています。そのうち、再生可能エネルギーによる、CO2の削減可能量は、年間7078万キロワットとなっています。
 
★再生可能エネルギーによる、CO2削減可能量を、推進目標値と置き換えた場合における、うちわけを具体的にお聞きします。
 また、現状の到達点はどれくらいなのか、今後の方策についてもお聞かせください。
  
次に、再生可能エネルギーの推進に取り組む、市民団体との共同についてです。
 
 本市には、自然エネルギーの会や、NPO法人「市民共同発電所」などの市民団体が、再生可能エネルギーの推進に向けて活動しています。そういう中で、これらの市民団体と市民の共同によって、市内2カ所で「市民共同発電所」がつくられ、稼働しています。
 「市民共同発電所」のとりくみは、市民や地域住民からの寄附や出資、行政からの補助金などを基して、住民自らの手で、再生可能エネルギーを普及させるものです。
 池田市では、「太陽光発電の設置寄附」を、市民の目に触れる駅前広場や、市役所に置いたり、市主催の環境イベントで「太陽光発電設置のワンコイン募金」などを実施するなど、市民と共に取り組みを進めています。
 
 再生可能エネルギーの普及には、市民のかなりの方々が加わっていただくことが、重要だと思います。そういう立場から、以下お聞きします。
★1.本市として、市民参加での再生可能エネルギーの普及、推進の手だてについて、どのようにお考えなのか、お聞きします。
★2.再生可能エネルギーを推進する、市民団体が開催する「環境学習会」などへの共催、支援についても検討をお願いします。
★3.市民から、再生可能エネルギーを推進する担当者を、市に配置してほしいとの要望がありますので、この点についてもお聞きします。
 
★4..太陽光パネルの公共施設への設置については、引き続き検討をお願いしておきます。
★5.小型の太陽光発電機が、あちこちに、見られるようになりました。
例えば、玄関先の照明だけに使えるものや、学校の門灯用のものなどです。市民が気軽に使える小型発電機についての、調査、研究をお願いし、見解をお聞きします。
 
 
 
 
 

●次に、あかつき・ひばり園についてです。
  
  指定管理者制度が導入されて、1年が過ぎ、今年で2年目になります。
 先日、あかつき・ひばり園の保護者と関係者から、今年の園での状況や、来年度の職員体制などについての要望書をいただき、直接お話もお聞きました。
 
 今年4月からの、市の派遣職員が引き上げて、法人が採用した9人の職員が配置されました。クラス担当での市職員と法人職員の割合は、市の職員1人に対して、4人の法人職員になりました。
 昨年4月からの1年間で、5人の法人職員が退職したことや、保護者からみて、現場では、市職員も法人職員も、目の前のことでいっぱいのようで、余裕がないように感じるとのことでした。
 
 また、昨年採用された法人の職員が、一生懸命に頑張っていることは、よくわかるけれども、肝心の相談は、経験の浅い法人職員には、しずらい状況があることなど、
保護者から、率直なご意見をお聞きしました。
 そういう状況のもとで、以下について、見解をお聞きします。
★1.療育水準の維持については、療育経験の豊かな専門職員を、安定的に確保できるかどうかが重要です。市の責任として、今後とも確保していただくことをお願いします。
★2.療育水準を図る上での、保護者支援の重要性については、今後とも、堅持していただくこと、保護者の不安や願いに、応えていただくことをお願いします。
★3,来年度の職員体制については、療育経験の長い市職員を、可能な限り、現場に残すことが、最も保護者が安心できる体制だと思います。
 法人職員の引き継ぎについては、時間をかけておこなうことが、今後の療育水準の維持に大きく影響することになります。
 市職員から法人職員へ、直接の引き継ぎができる体制をつくること。担当ラインの体制の維持・強化をおこなうことが、丁寧な引き継ぎにつながるものと考えます。
★4.保護者、関係者に対して、指定管理者制度の導入時に、市が約束した療育水準の評価については、①市の責任で行うこと、②保護者・関係者からも、十分に意見を聴取して、評価すること、③評価結果については、保護者・関係者に説明すること。
以上、見解をお聞きします。

●次に、市営住宅の建て替えについてです。
  寝屋川市の市営住宅は、同和対策事業として、1965年度から、1973年度までに、676戸が建設されました。
 2002年度の特別措置法の終了後は、一般の市営住宅として、位置づけられてきましたが、公営住宅としての条件である「一般公募」は一度もされずに、市民全体のためではなく、特定地域にかたよった施策となっています。
 市営住宅の建て替えについては、前市政のもとで、PFI事業で進めるとして、事業者との契約も終わっています。
 しかし、この建て替え計画は、特定地域にかたよった現状を、継続するものであり、市民の声や願いとは、ほど遠いものとなっています。
 
 4月の市長選挙では、市民の願いは、市営住宅の建てかえに、40億円も使うより、市民の暮らしを守る施策に使ってほしいとの選択でした。
このことをふまえ、以下、お聞きします。
★1,市営住宅の95%が特定地域にあるという、これまでと変わらない、かたよった建て替え計画は、地域住民も望んでいないことであり、抜本的に見直すべきと考えます。
★2,一方、今回の建て替えを進めてきた中で、ひっこしを余儀なくされた住民のうち、今後継続して、現在地に住むことを希望する住民に対しては、その手だてをとることが必要と考えます。
★3,高柳住宅については、地元5自治会から、地域の「防災備蓄公園」にとの要望が出されていることからも、建て替えは見直すことを求めます。
★4.教育センターの跡地に、民間が建設する住宅は、民間の事業であり、真に必要な戸数に限定し、市の財政負担の軽減をはかるべきと考えます。
★5、今後のこの地域の「新たなまちづくり計画」については、特定の人の意見だけでなく、市民の声を幅広く聞いて、寝屋川全体の「バランスのとれたまちづくり」を進めるという観点で、おこなうべきと考えます。
以上、5点について、見解をお聞きします。
● 次に、男女共同参画についてです。
 
 日本の女性がおかれている地位には、男性と比較して、大きな格差と差別があります。
 世界経済フォーラムが、毎年公表している「男女の格差指数ランキング」調査で、日本は136カ国中、104位であり、世界でも、男女の格差が大きいことが、示されています。
 顕著なのは、働く女性の賃金が男性の半分にすぎないことです。
欧米諸国と比べて、日本では、パートや非正規で働く女性の割合が高く、不安定雇用と低賃金のもとにおかれています。
 
 また、政策決定の場に参加する女性が少ないことも、女性の地位の低さを表すものであり、国連機関から、抜本的な改善が指摘されています。
 
このような状況のもとで、本市における取り組みについて、以下お聞きします。
★1.本市の庁内をはじめ、あらゆる政策決定の場に女性の割合を増やすこと、またそのためには、女性が参加しやすい環境をつくることが重要であると考えます。
 本市における現状と、今後、どのような環境づくりを進めていかれるのか、お考えをお聞きします。
★2.男女共同参画審議会の開催数についてです。
 
 12人の委員構成で、設置されていますが、年2回しか開かれていません。
 審議会委員から、「DVやDV相談などをはじめ、さまざまな課題を審議するのに、1年に2回しか、開かれないのでは、十分な議論ができない、審議会の会議の開催数を増やしてほしい」との要望が出されています。検討をお願いし、見解をお聞きします。
 
★3.ふらっと寝屋川の移転についてです。 
 
 現在、香里園駅前にある「ふらっと寝屋川」では、63の利用者団体が活動しています。京阪連続立体交差事業の関係で、来年4月に、にぎわい創造館の5階に移転することになっています。
 移転先のにぎわい創造館の5階では、広さが3分の1になり、使用できる部屋も、3部屋から2部屋に、少なくなります。また、2つの部屋、12人用の部屋と18人用の部屋を、合わせても30人しか入れません。
 
 現在は、50人から60人が入れる部屋で、「ふらっとまつり」などを開催していますが、今までのようにできるのかどうか心配されています。
 今後の会議室の利用については、十分な説明と可能な限り、各団体の活動が維持できるような支援策をお願いし、見解をお聞きします。
 次に、ふらっとねやがわの相談体制についてです。
 
 「ふらっと寝屋川」は、男女共同参画を推進するための、拠点施設です。
 職員体制については、審議会の中で、学識経験者をはじめ、利用者団体の代表など、委員全員から要望が出されています。
 現在、週4日勤務の非常勤職員6人で、午前9時から午後9時までの12時間の開設時間を分担しています。
 しかし、DV支援などの相談に、継続して対応するためには、一定の時間に、常時在駐する専門職員が必要です。社会福祉士を、1名以上配置することについての検討をお願いしておきます。
 
次に、市内の女性団体との共同についてです。
 
 市内には、女性の地位向上をめざして活動する、社会的に公益的な団体が、あります。 市として、男女参画推進計画の実現に向けて、担当課が市内の女性団体と積極的に、意見交換などをおこない、協働の立場で取り組みをおこなえる関係をつくることをお願いしておきます。
 
 
 
 
 
 
 
 
●次に、人口減少と子育て支援、雇用などについてです。
 
 今年6月に公表された大阪府の「人口ビジョン案」では、大阪の人口は、2010年度の887万人をピークに、人口減少に転じ、2040年度には、750万人に減少すると予想されています。 本市は、17万人とも見込まれています。
 
 出生率が好転しにくい背景には、若者の所得が減少し続けていること、子育てや、教育にかかる負担が大きいことがあります。
 
 若い人の2人に1人が、不安定な非正規雇用で働いている現実があると思います。
 「お金がなく進学を断念した」や、「1日でまともな食事は学校給食だけ」など、「子どもの貧困率」が、16・3%と過去最悪を更新しています。
 6人に1人の子どもが貧困状態にあるという現状は、一刻も早く解決しなければならないと思います。
 ひとり親家庭の貧困率は、54.6%にもなっており、所得の低さも、社会問題にもなっています。
以下、お聞きします。
★ 子どもを希望する若い人の願いを叶えるためには、、安定した雇用と所得の確保が必要だと思います。ここの抜本的な改善がカギだと思います。
 今、若い世代がおかれている現状と課題についての、お考えをお聞きします。
★ 今回、「まち・ひと・しごと創生戦略」の5カ年計画の策定が進められています。
 この計画には、子育て支援や若者の雇用、地元の中小企業の活性化などの柱があります。
 私は、子育て世代が「寝屋川に住み、寝屋川で働き、寝屋川で消費できる」まちにすることが求められていると考えます。
 現在、アンケート調査の分析が進められています。今年中の策定という期限がある中で、大変ではありますが、若い世代の具体的な願いが反映され、必要な支援ができるような計画にすることについての、見解をお聞きします
 
 
 

●次に、市民センターについてです。
 市民センターの機能の充実と相談体制の確立についてです。
 
 高齢者から、市役所から郵送された書類が「何を書いているのかわからない」という相談をよくうけることがあります。
 また、「封筒に、担当課が書かれているが、どこなのかわからない。」「市役所までバスで行ったら、疲れて買い物に行けなかった」「総合センターまでが遠い。」などの声を聞いています。
 
 高齢者や障害のある市民が、本庁や総合センターに来なくても、市民センターで、気軽に相談できれば、多くの方が喜ばれると思います。
  そういう立場から、以下、お聞きします。
★1.市民センターで、今後、どのような窓口事務を増やすことができるのか、体制も含めて、検討することをお願いします。
 例えば、受付業務に追加して、国民健康保険料や固定資産税などの各種減免用紙をセンターにおいて、説明することや、市民の生活相談をうけることなどの検討をお願いします。
 
★2.香里市民センターについては、京阪立体連続高架事業で、新たなセンターを整備することになりますので、さらなる機能の拡充強化と体制の確保をお願いし、見解をお聞きします。
 

●次に、農業施策についてです。
 
 市内の農地が減少し続けています。
  1985年度、31年前、本市の農地面積は、381ヘクタールで、市域面積の15.8%をしめ、農家戸数は1295戸でした。
 それが、10年後には、274ヘクタールへ、20年後には、224ヘクタールへと減少して、2014年度では、172ヘクタールで、市域面積の6.96%、市内農家は754戸と、約30年間で、農地面積では55%も減少しました。農家戸数も約4割に減少しています。
 農業委員会の議案にも、農地転用が多いように感じます。
 転用のきっかけは、相続税の納付や、後継者・担い手がいないことが、主な理由だと思います。
 
 今年4月に可決された 都市農業振興基本法では、「住民の暮らしに欠かせない都市農業の重要性を法的に位置づけ、安定的な継続を後押し」するとしています。
★ 今後、国が「都市農業基本計画」を策定することになっていますが、国の制度として、農地の相続税の引き下げなど、農地税制の抜本的な改正が必要だと思います。
お考えを、お聞きします。
 
 第2に、担い手の不足は、深刻な問題です。
 
 農業者だけに、担い手を求めることには、限界があると思います。箕面市では、農業サポーター制度を取り入れています。背景には、農業者が高齢化していること、農業経験のない相続人が増加していること、一方で、退職した市民などから農業をしたいという要望などがあることなどと、されています。
  サポーターは、農業者の指導で農作業の手伝いをし、行政が農家とサポーターをつなぐ仲介役を果たします。
★  本市では、担い手をつくるための取り組みについて、どのようにお考えなのか、お聞きします。
 第3に、市民とともに進める取り組みについてです。
 最近のNHKで、東京の町田市が、住宅地の真ん中で、農地を守っているという
特集が組まれました。周辺の人からも、貴重な緑として、愛されている様子についての放映でした。学童農園として、田植えもおこなっています。
★ 各地の取り組みをみていますと、「行政が支援して、市民とともにすすめる都市農業」の発展と育成」という観点が、求められていると感じます。
 行政の支援によって、都市の中で、農地を守っていこう、少しでも減少させない方向に、つながるのではないかと、感じています。
 
 例えば、公共施設が廃止された、空いた公共用地などを、市民農園として活用し、市内の子どもたちが、順番に農業体験ができるような取り組みができないでしょうか。
 公共用地を、市民農園に整備し直すために、活用できる交付金なども、今後考えられるのではないかと思います。多方面からの検討をお願いし、見解をお聞きします。

●最後に、その他で、学校教育についてお聞きします。
 第1は、学校図書についてです。
 先日、図書館で読み聞かせのボランテアをされている方からお話がありました。
 小学生から中学生、高校生に至るまで、子どもたちがゲームで遊ぶ時間が増え続けているとのお話でした。
 私たちの小さい頃は、テレビがあるくらいで、ゲーム機や携帯電話もありませんでした。 小学生は、放課後、時間があれば、学校の図書館でおもしろい本を、探しては読むことが、楽しみのひとつであったように思います。
 
 「ゲームが全て悪いとは言いませんが、子どもたちに夢と希望をはぐくみ、勇気を持てるような、良い本をたくさん読んでほしい」と話されました。
 学校図書の果たす役割が、大きいと思います。
本市の小中学校では、司書は、配置されていません。
学級担任などと兼務の司書教諭だけでは、学校図書の日常的な整理や、子どもたちの年齢にあった図書の紹介などを、したくても、できにくくなっていると言われています。
 本市の学校現場に司書を配置すべきと思います。そこでお聞きします。
★ 大阪府内で、小中学校に司書を配置している自治体の割合、また、北河内7市での、司書の配置状況をお聞かせください。
第2は、小学生の平和学習についてです。
 
 先日ある市民から、「この頃、小学校の修学旅行が広島に行かなくなったのはどうしてですか?。私は子どもたちに、原爆の恐ろしさを見てきてほしい、平和の大切さを実感してほしい」とのお話がありました。
 
 本市は、「非核平和都市」宣言をしています。世界で唯一の核被爆国として、核兵器廃絶を宣言している市であります。
 
 小学校の修学旅行をどこにするかは、各学校が決めることであり、教育委員会が決めることではないということは、十分に理解した上で、お聞きします。
★ いつごろ、どういう理由で、広島への平和学習がなくなっていったのか、教育委員会の把握している範囲で結構ですので、お聞かせ下さい。
  以上で、質問を終わります。尚、再質問がある場合は、自席でおこないます。
ご静聴ありがとうございました。
 

2015年 9月議会 一般質問 石本えりな議員

2015-09-28
 
 

9月一般質問

おはようございます。日本共産党議員団の石本えりなです。質問に入る前に、8月におこった事件で、犠牲となられた2人の中学生に対して心より哀悼の意を表します。一日も早く事件の全容の解明を願います。

それでは、通告に従いまして一般質問を行います。

 

私は、ヘルパー、介護福祉士として、介護の仕事を10年間してきました。訪問ヘルパー・訪問入浴・ショートステイ・小規模多機能型居宅介護・デイサービスで働いてきました。その中でも小規模多機能型居宅介護には5年ぐらいかかわり、その中で、高齢者の方は病気になってもいつまでも住み慣れた地域で暮らしたいと思っておられる方がたくさんいることを知りました。ですが、一人暮らしで病院から帰ってきても以前より病状が悪くなったりなどで、自宅では暮らせなくなったり、家族での介護が出来ないなど色々な事情で、住み慣れた地域で暮らす事ができない方もたくさんいます。

 

私は初め、自分の祖父のために役に立ちたいと思い、ヘルパーの資格をとりました。勉強し、経験していく中で、介護を必要とされている方がたくさんいることを知り、介護士として働き始めました。介護を受ける方は、家族には迷惑かけたくないと思っておられ、家族の方はいつまでも元気で過ごしてほしいなどそれぞれの思いがあり、そういう思いをしっかり聞き、介護を受ける方や家族の思いを大切に、仕事をしてきました。「ありがとう」と言われた時は、よかったとやりがいを感じてきました。

 

介護の現場で働く職員もそれぞれのやりがいなどもって働いておられますが、重労働、賃金が低いなど、働き続けたくても続けられない方も多く、離職率が高いです。ずっと働けるように賃金の確保など今後の緊急の課題だと考えます。

私は10年間介護の仕事をしてきましたが、個人だけではできないことがたくさんあります。市会議員にならして頂いたので、今後市政の場で制度の具体的な改善のために努力していきたいと思います。

 

介護保険制度は2000年にスタートし、15年が経ちました。「みんなで支える老後の安心」を合言葉に、介護保険料を払うかわりにいざというときには公的介護保険制度で、十分な介護が受けられると国は言ってきました。しかし、15年たったいま、要介護高齢者をめぐる状況はけっして安心できるものとなっていません。

 

 

一つは、家族の介護負担は依然として重いことです。「介護退職」は毎年10万人以上にのぼり、悲しいことに「介護殺人」「介護心中」も起きています。

もう一つは、行き場のない要介護者「介護難民」が増え続けていることです。特別養護老人ホームの待機者は毎年増え続け、1年・2年待っても入れず、家族が介護できないため、退院後はショートステイや老人保健施設を転々とするなど「介護漂流」という事態も起こっています。

 

小規模多機能型居宅介護は、通所介護(デイサービス)を中心に利用しながら、必要に応じてショートステイや訪問介護を受けることができる、地域密着型の事業です。サービスを使う方にとっては、同じところで、ケアプランができ、デイサービスに通い、ショートステイもでき、訪問にも来てもらえると言ったように、柔軟な対応ができる。また認知症の方にとっては、いつも同じ、顔見知りのスタッフが対応してくれることで、混乱が少なくなります。いつまでも住み慣れた地域で暮らしたいという方を支えるサービスです。

 

現在は、国の方針のもとで、入院期間も短くなり、すぐに在宅に戻って来られることが多く、病院ではなく在宅でとの流れになってきています。しかし、在宅に戻ってきても、介護でも体制があるとは限りません。特別養護老人ホームに入りたくても、入所するまでには何年も待機しないといけない。ショートステイや老人保健施設など利用できても、期間が限られているために、次を探さないといけません。経済的に困難で月10数万の負担ができないために、サービス付き高齢者住宅に入れない方もおられます。在宅での食事は1日3食を2食や1食にし、何とか生活されている方がいます。使いたいサービスが使えないという問題があります。

 

一方で介護職場は慢性的な人材不足で、募集しても介護職員が集まらない、施設を開所しても一部しかオープンできないなどの事態も生じています。この介護人材不足は、将来にわたってさらに深刻で、10年後には37.7万人不足するという見通しまで出されています。

 

今、問題なのは、介護保険制度の変更で具体化されてきている、要支援者のホームヘルプ・デイサービスの「保険外し」や特別養護老人ホームからの「軽度」者締め出し、利用者負担を所得によって2割負担へ、低所得の施設利用者の食費・部屋代補助の削減です。

 

寝屋川市でも、少子高齢化が進み、65歳以上の人が総人口に占める割合である高齢化率は、4人に1人が高齢者となりました。これからも介護を必要とされる方は増え続けていきます。サービスを使いたい人が、必要なサービスを受けられるように、条件整備が必要です。

 

そこで以下の事について、お聞きします。

 

1つめは、基盤整備についてです。

現在入院の期間も短くなり、在宅への流れが強いですが、在宅に戻りたくても在宅での生活が困難な人がたくさんおられます。特別養護老人ホームへはすぐには入れず、1年・2年待機するのが当たり前になっているのが現状です。寝屋川市では特別養護老人ホームの待機者が7月末で559名おられますが、今後、待機者解消のために、必要なサービスが受けられるようにするためには、施設の増設が必要だと考えます。寝屋川市は今後3年間で特別養護老人ホーム80人規模を1カ所、グループホームは平成28年・29年に18人規模2ユニット1カ所ずつ計2カ所増設する予定になっていますが、これではまだ全然足りないと考えます。絶対的に足りていない特別養護老人ホームの増設が必要だと考えます。市の考えをお聞かせ下さい。

 

2つめは、介護保険にかかる負担軽減についてです。

市民の不満が強いのは介護保険料です。介護保険料の減免制度は大阪府下でも約8割の市が実施しています。箕面市・豊能町・能勢町・島本町・田尻町・くすのき・寝屋川市は介護保険料の減免制度を実施していません。

介護保険料もまた、市民のみなさんには負担が大きいです。保険料の減免などの施策が必要だと考えますが、6月議会の答弁では、介護保険料の減免については、検討するとお答え頂いたと思いますが、具体的なことがありましたらお聞かせ下さい。

 

今年8月から年金収入280万円以上の方は自己負担が2割になりました。主に特別養護老人ホームの食費や居住費の軽減がされていた人が、今年の8月より、預貯金などの試算が単身であれば1000万、夫婦であれば2000万を超えている場合は申請できなくなり、通帳のコピーの提出が必要になりました。

市民のみなさんには重い負担となっている利用料ですが、安心して利用できる利用料の減免などの施策が必要だと考えます。大阪府下でも7カ所の所は利用料の減免をされています。市の考えをお聞かせ下さい。

 

3つめは、国庫負担引き上げについてです。

現在の介護保険は、サービスの利用が増え、介護の労働条件を改善すれば、ただちに保険料・利用料の負担増に跳ね返るという根本的な矛盾を抱えています。サービスを受ける方が、安心してサービスを受け、働く人がいつまでも働き続けられるように、寝屋川市としても国に対して国庫負担金の引き上げを求めて行くことが必要だと考えますが、市の考えをお聞かせ下さい。

 

 

次に、障害者控除の周知についてです。介護認定を受けている方の障害者控除は、65歳以上の方で、要介護認定を受けており、障害者手帳の交付を受けていない方は障害者控除を受けられます。平成26年度は 131名で、平成27年度は8月14日現在で19名の方が申請されていますが、あまり知られてないのではないでしょうか。寝屋川市のホームページに載っていますが、市民の方には分かりにくいと思います。大東市では対象や要件、手続きの仕方など詳しく、分かりやすくのせておられます。寝屋川市も今後市民のみなさんに広く知って頂くためには、ケアマネ連絡会や関係機関に周知を図り、ホームページの改善が必要ではないでしょうか。考えをお聞かせ下さい。

 

次に、特定健診についてです。大阪府下門真市、守口市では健診項目も多く無料です。枚方市は健診項目は同じですが、無料でされています。現在、寝屋川市では、70歳以上の方と非課税の方は無料ですが、多くの市民の方が700円の負担がかかっています。さらなる負担軽減は考えておられますか。お聞かせ下さい。

 

 現在40歳以上の市民に対しては特定健診が国保、社保において行われています。40歳以上の生活保護利用者において特定健診はなく、基本健診は集団検診のため保健福祉センターで受けないといけない。自らの、かかりつけ医で受けることはできません。かかりつけ医で受けるほうがより治療にいかせますし、受診率の向上も望めます。病気は早期発見早期治療が一番経済的に負担も軽くなります。医療扶助費の縮減のためにも健診事業のあり方の見直しをお願いし、市の見解をお聞きします。

 

市民全体が健康になることは、大きくは地域のコミュニティやまちづくりに関わりますし、国保、介護、後期高齢者医療制度にも関係していきます。そんななかで、市民基本健診の時には50%に達成していた受診率が、特定健診になり30数%で推移し、市民全体ではどれだけの健診が受けられているのか把握も難しくなってきています。国保、社保などすべての医療保険と連帯をして市民全体の健診への参加の推奨など、新たな取り組みが必要ではないでしょうか。健診事業の取り組みについて市の考えをお聞きかせ下さい。

 

次に、廃プラ処理についてです。

寝屋川市と枚方市、交野市、四条畷市の4市の廃プラを中間処理する、4市施設「かざぐるま」と、その廃プラを材料にしてパレットを製造する民間のリサイクル施設の稼働が始まって、今年で11年目になります。

 

2つの施設の周辺住民が、シックハウス症状に似たさまざまな健康被害を訴えはじめて11年になります。

 

 現在本市でおこなわれている廃プラの処理は、ペットボトルも含めて、各家庭で分別、市が収集して、まず、4市施設「かざぐるま」に集めて、異質なものを分別排除した上で、圧縮梱包をしています。

 圧縮梱包した廃プラは、容器リサイクル協会の入札を経て、民間リサイクル施設に運ばれ、さらに分別、洗浄、乾燥、細分化して、260度から300度の高熱で溶かして、パレットを造るという行程になっています。

 

  6月議会の答弁では、 「廃プラを含むごみ処理については、新ごみ処理施設の建設を視野に入れて、見直していく」との方向が示されました。

 

 そもそも、なぜ、廃プラごみだけが、寝屋川に集められなければならないのか、廃プラ以外の普通のごみは、各市で処理をしているのに、廃プラだけを広域化でおこなうという、しかもなぜ寝屋川なのか、市民にとれば納得のいかないことであります。

 

 また、再商品化したパレットは、雑多な材料のため、質の悪い製品であります。しかも、多種多様な化学物質を含んだ廃プラを圧縮や高熱で溶かすことによって、まだ、名前もついていない未知の有害化学物質が発生し、健康や環境に悪影響を及ぼすことを否定することはできないものと考えます。

 

 住民のみなさんの願いは、きれいな空気をとりもどすことです。

 そのためにも、まずは、廃プラを高熱で溶かし、パレットを再商品化する材料リサイクルをやめて、焼却熱の再利用、サーマルリサイクルに切り替えるべきだと提案されています。

 単に焼却するのでなく、焼却の際に発生する熱エネルギーを利用して、発電して、電力として使うことであり、合理的な解決方法だと考えます。

 

 この見直しによって、4市施設にかかる経費の削減が可能になります。

どれくらいの経費が削減できるのか、お聞きします。

 

また、ごみ処理コストでの比較では、私たちが聞いている数字では、廃プラの収集と民間施設への運搬に係る費用を除いても、焼却する場合は1キロ当たり10円であるのに対して、現行の材料リサイクルでは、1キロ当たり24円で、現行のリサイクルでは、経費が2.4倍にもなっています。この比較値は、今も変わらないのか、お聞きします。

 

  廃プラの処理を現行の材料リサイクルから、熱発電のサーマルリサイクルに切り替えるためには、どのような課題があるのか、お聞きします。

 

 

 

以上で、私からの質問を終わります。再質問がある場合には、自席にて行います。ご清聴ありがとうございました。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
 

2015年9月議会 一般質問 太田とおる議員

2014-12-16

 

 2015年 9月議会 一般質問 太田徹 

 

 日本共産党の太田徹です。通告に従いまして質問をはじめます。

 市長は6月の所信表明演説で市民の命を守ることを基本に市政運営を行うことを明らかにしました。そこで、寝屋川市政の中で市民の命を守る施策の根幹にあたる生活保護と国民健康保険について質問をします。市民の命を守る立場で丁寧な答弁をよろしくお願いします。 

 まず最初に、生活保護についてです。生活保護制度は市民の命と暮らしを守る最後の砦です。憲法25条の生存権、健康で文化的な生活を営むことができる権利に基づく制度です。市民のいのちを守る立場で、生活保護基準以下で暮らしている受給資格がある市民が生活保護制度を知り、容易に利用することができる体制づくりが必要です。

 一般的に生活保護の補足率は日本では2割から3割といわれていますが、寝屋川市において、どれくらいの補足率であると認識していますか。またどれくらいの補足率が適正であると考えているのかお示し下さい。

 生活保護の補足率が低い一つの要因としては、市民の方の生活保護制度に対する誤った認識ではないでしょうか。生活相談で聞く市民からの話で、持ち家がある。年金がある。生命保険がある。車にのっている。若い等の理由で保護を受けることができないと思いこんでいる方が思った以上に多いとかんじています。

現に生活に苦しんでいる市民に対して制度の周知こそが必要と考えます。生活保護制度のパンフレットの作成やホームページ・市の広報で一定期間毎に掲載するなど、市のさらなる周知の努力が必要と考えます。市の考えをお示し下さい。

 次に生活保護の申請についてです。生活保護課の窓口に生活保護の申請書を誰でもいつでも取ることができるように設置をすることが、毎年のように市民と行政との懇談の中で要望としてあげられています。未だに、申請書は窓口にありません。なぜ置くことができないのか理解に苦しむところであります。生活保護法が変わりましたが、生活保護の申請については従前のように運営できると国会答弁などで確認されています。まず最初に生活保護の申請を受け付けること。その上で審査に必要な書類の提出を求めることが手順です。まるで、すべての書類が準備できないと申請すら受け付けてもらうことができないとの認識が一部にあるようにかんじています。まず最初の一歩として生活保護の申請書を窓口に置くことはできないでしょうか。市の考えをお示し下さい。

 次に申請、生活保護の相談についてです。寝屋川市は毎年のように国や府の監査によって、様々な指摘がされています。過去には、生活保護の申請の意志が確認されているのにも係わらず、生活保護の申請がなされていないケースがあるとの指摘もありました。その後は、申請意志が確認されたケースについては必ず申請書が受理されていると思っています。しかし、生活保護の相談にきた市民に対して生活保護の申請をするかしないのか意思の確認をせずに、窓口で生活相談として話を聞いて生活保護の申請の意志を確認しないまま市民を帰してしまうケースは残念ながら未だにあるようです。

寝屋川生活と健康を守る会にお話を聞きましたが、第3者の立ち会いがあればすぐに申請書が出てきて申請できるが、一人でいって申請できずに帰ってくる市民は残念ながらまだまだいるとの話を聞きました。まず生活保護の窓口で市民の生活相談にのった場合には、必ず生活保護の申請の意志を確認することが必要ではないでしょうか。意思の確認はできているでしょうか。市の見解をお聞きします。

 次に生活保護の申請・相談で第三者の立ち会いを認めていますか。過去には認めないとの発言もありましたが、大阪府が、通達をだすなど状況も変わってきて、今では、認めていると認識しています。しかし、4月に、立ち会いを断られたかたがいます。基本的な認識として生活保護の申請者、市民が立ち会いを望んでいる場合にその立ち会いを拒むことはないとの認識でいいですか。市の見解をお示し下さい。

 次に生活保護基準の引き下げについてです。国の法改正によって生活保護基準が下がり、全国で生活保護基準に係わる裁判が行われています。寝屋川で生活保護を受給している方も原告となり裁判が行われています。それだけ今回の法改正による保護費の引き下げは暮らしを直撃しているのではないでしょうか。かつて大阪府に置いては夏期・冬季の一時金の支給が行われていました。また、最近では東北地方をはじめ大阪府内でも福祉灯油の制度ができるなど低所得者対策が進み始めています。ようやく生活保護世帯にもエアコンが認められ始めました。しかし、現実には電気代がかかるとなかなか使えていない状況があります。この夏も35度を越える猛暑日が続きました。熱中症対策としても生活保護受給世帯に対して電気代金の補助を行うことはできないでしょうか。体調を崩せば更なる支出ともなります。市民のいのちを守る立場での検討をお願いし、市の考えをお聞かせ下さい。

 今年の6月から生活保護費における住宅扶助の金額が変わりました。次回の契約更新まで、または1年後までは現行の基準が適応されますが、その後は状況によって住宅扶助額は減額されていきます。国の例外規定についての通知が遅れたこともありますが、現在、住宅扶助を受けている受給者に対する丁寧な説明が改めて求められているのではないでしょうか。市が文書を送付してから私自身も多くの相談を受けることになりました。相談の中には、住宅扶助が減額される分を家賃を下げてほしいと大家さんにお願いをしたら、そんなことを言うのなら取り壊したいので出ていってほしいといわれた。どうしたらいいのか。との相談もありました。一人一人の生活保護受給者によって、今回の住宅扶助額の変更についての受け取り方も違っています。現行の住宅扶助が維持できる場合の規定についても改めて説明が必要です。担当ケースワーカーが丁寧に説明をして誤った対応をなくすように求めます。また、今回の厚生労働省の通知では転居の努力をしている人については現行の住宅扶助を支給することができるとされています。このような曖昧な通知のもとで寝屋川市はいままでほとんど支給されていません。現に、就職活動に関わる交通費は熱心にまじめに就職活動をしている場合には交通費などの支給はなされることになっています。そして、毎年、まじめに努力をして就職をして自立している生活保護受給者の方がいるにもかかわらず一件も支給していません。今回の通知をうけて市の考える誠実に努力をしているひとの基準をしめして下さい。そして今後、住宅扶助の支給のありかた、市の考えをお示し下さい。

 次に自立支援についてです。生活保護世帯の就労支援、経済的・社会的な自立を支えることは大きな役割の一つです。現在、寝屋川市では、就労支援などの専門職はいますが、就労支援に至るまでの生活の自立、社会生活の自立をするための支援が必要です。生活保護世帯を全体としてとらえ総括して支援をするケースワーカーの体制が弱いのではないでしょうか。せめて、毎年の府の監査で指摘されているケースワーカー、査察指導員の不足を解消することは喫緊の課題です。専門職としてのケースワーカーの増員が必要ではないでしょうか。市の見解をお聞きします。

また、経済的自立を得るための就職活動に関わる経費についてしっかりと扶助費として支給をすることが求められます。先ほども述べましたが、毎年、就職をしたことで生活保護から自立をしていく市民がいる一方で、就職活動の経費が扶助費から支給されたという話は聞きません。制度をしらせ、しっかりと自立に向けて支援をする制度の活用をお願いします。市の考えをお示し下さい。

そして、生活保護家庭における高校生のアルバイトについて、様々な控除があり、その多くが収入認定されない場合が多いと思いますが、すべて収入認定されると、高校生が保護者にも内緒でアルバイトをして後に収入認定され返還請求されるケースもあると聞いています。生活保護世帯の世帯主に対しては生活保護制度の説明は行われていると思います。しかし、子どもたちにはどのような説明が行われているでしょうか。市としても高校生になる時期をとらえて担当ケースワーカーが説明するなどの対応が必要ではないでしょうか。市の考えをお示し下さい。

   次に生活困窮者自立支援法との関係についてです。この間も質問をしてきましたが、寝屋川市として生活保護と自立支援法との境界が曖昧なままになっていると感じています。最低生活費を下回る生活費で暮らしていれば当然、生活保護に該当します。そこでお聞きします。現在寝屋川市に置いて生活困窮者自立支援法の対象となっている方はいるのか。世帯数・人数・最低生活費との比較でどのような所得階層の方となっているのか。どのような支援が行われているのか。基準を設けないと恣意的な運用となる危険性があるのではないでしょうか。市としての考えをお示し下さい。

 

 国民健康保険制度について

 まず最初に国民健康保険料についてです。寝屋川市の国保料は高い。これは多くの市民から聞きますし、保険料の滞納者が多いのが現実です。社会保障制度として、市民の命・健康を守る制度としてこれでいいのか。なんとかできないのか。いつも考えることであります。そこでお聞きします。

 今年度の国保料は昨年に比べて引き下げられました。これで、日本一高いといわれてから7年連続の引き下げとなり一定の評価をするところですが、保険料は市民にとってどう思われているのか。支払うことができるのかと考えると現実には多くの市民から高い、支払えないという声を聞くことになるのです。6月議会の代表質問でも国保料の引き下げを求める質問に対して、市長からは引き下げに向けての努力をしていきたいとの答弁もあり評価をしているところではありますが、どのような手段でどれくらいの引き下げを行っていくのかが問題となっていきます。

保険料の引き下げは簡単にいうと2つの道があると思います。1つは、国保会計の歳入を増やすこと。国保料の収納率を上げることや、単純に税金を投入することです。2つは国保会計の歳出を減らすこと。つまり経費節減につとめ、大きなところでは保険給付を減らして行くことです。

国保会計の歳入を増やすためには国保料の徴収率を上げることが求められます。ここ2.3年はなんとか徴収率は上昇傾向にあります。大きな要因は保険料が少しずつ下がって来たことや国の定める法定減免の拡大にあるのではないかと考えています。保険料の徴収率を上げるためにも保険料の引き下げが必要と考えます。保険料が下がると歳入が減ることになりますが、下げた分徴収率が向上すれば会計には穴は開きません。相反する課題ですが市としてここ2.3年の保険料の徴収率の向上はどこに要因があると考えていますか。市の考えを明らかにしてください。今年度の国保料の算定の際には予定収納率が85%から86.5%へと引き上げられました。そして保険料の算定の際には予定収納率で割り戻して10%以上保険料が高くなって国保加入者へと請求がされていきますが、なぜ割り戻されるのでしょうか。まじめに100%の保険料の支払いをしている市民には関係のない話です。収納は市の事務で市民にはどうしようもない事柄です。しかし、当たり前のように毎年予定収納率で割り戻され高い保険料を市民に賦課し続けることは本当に許される行為なのでしょうか。100%の収納率を前提に納めることができない方は個別に市が対応をしてまじめに納めている市民にその負担を賦課することは問題があるのではないでしょうか。歳入に穴があいたら徴収に責任を持つ市の責任で穴埋めをするそのために法定外の繰り入れを行い歳入の確保すべきではないでしょうか。市の考えをお示し下さい。

また、今年度から財政安定化事業がレセプト1円以上からとなり拠出がさらに増えて収入が拠出にとどかない状況がさらに広がり財政に大きなマイナス要因となっています。まさに市民の要因でない制度上の問題でのことで市民に負担が掛かるのはさけなければなりません。市としてこのマイナス要因に対する対応はどのように考えていますか。また、今年度どれだけのマイナスを見込んでいますか。それは、当初の見込みと変わりませんか。明らかにしてください。

また、毎年市民から集める国保料の合計は約55億円です。一割保険料を引き下げようと思うと5.5億円のお金を法定外繰り入れとして毎年行う必要があります。しかし保険料の引き下げで徴収率が上がると次年度の繰入額は少なくても歳入の確保は可能になるのではないでしょうか。支払いができる額になることで滞納が減っていくわけです。その最初の一歩を踏み出すために当初に法定外繰り入れを行い国保料の引き下げをすることは検討に値するのではないでしょうか。市の考えをお聞きします。

また、子育て支援策の一環として国保料を算定する際の均等割りを乳幼児については算定をしない。3人目以降の子どもについては算定しないなどの配慮も必要ではないでしょうか。私は初めて国民健康保険の制度を学んだ時に社会保障の制度であるということに喜びを感じました。ところが、保険料の算定をする際に家族が増えていく毎に保険料が上がることが理解できませんでした。同じ所得で暮らしていたら家族が増える毎に生活は当然苦しくなるのに、社会保障の国保の制度で更に追い打ちを掛けることがなされているのか。まずは子育て支援として保険料の算定のあり方を変更することの検討のお願いをします。市の見解をお聞かせ下さい。

厳しいだけの保険料の徴収には限界があります。徴収を厳しくして差押えを強化することで徴収率をあげようとして2.3年で収納率の上昇が頭打ちになっている自治体が多くあります。それは、差押えをしようにも差し押さえるだけの財産がない国保加入世帯が多くあり、なけなしの貯金や生命保険・学資保険が差し押さえられてしまうとあとは何もなく差し押さえようもない。極端な例でいうと商売上の運転資金を差押えされて商売を廃業せざるを得なくなって生活保護へと追いやってしまっているのではないかと思われるような相談も受けました。悪質な滞納者まで差押えをするなとはいいません。しかし、市民の生活相談にのって生活・商売を支える中で国保料などの負担もお願いすることができるわけです。生活保護となりますと滞納分の徴収などもできなくなり結局市として負担をすることになってしまいます。また、学資保険の差押えなどで貧困を連鎖させることは長い目で見て本当に良いことなのでしょうか。大阪市では平松市長の時に貧困の連鎖を断ち切るためにも学資保険の差押えについては一定のルール化が計られています。命を守ることを基本に子どもを守ると表明をしている寝屋川市に置いても学資保険の差押えなどは一定のルールづくりが必要ではないでしょうか。市の考えをお聞きします。

国保料の滞納には正規の保険証の取り上げというペナルティーが課せられます。一年間有効の健康保険証から3ヶ月有効の短期保険証、そして資格証明書の発行です。資格証明書になりますと病院での窓口負担はいったん10割そして国保の窓口で7割の返金を受けるシステムとなり、実際には病院での受診率が大きくさがり、受診できない状況がつくられています。そんな中で過去の国会でのやりとりの中では厚生労働大臣が資格証明書の発行に関しては滞納者の調査を行い悪質な滞納者にたいして発行をすることを求めています。ところが、寝屋川市に置いては一定期間の保険料の滞納が生じた世帯にたいしてまず資格証明書の発行を行いその後調査して短期保険証に切り替えていく作業が行われています。国が求めている運用とは全く違った形での資格証明書の発行・運用が行われています。市民の命を守る立場から発行の手順、基準を改めるよう求めます。また、本来資格証明書は本人、又は世帯の誰かが病気になり病院へ行くような状況になれば、資格証明書は発行の例外規定にあたり保険証の交付が行われなければなりません。ところが、毎年、資格証明書で受診した市民が何人かいる状況が続いています。そしてその方が悪質な滞納者であったとの報告もない中では市の資格証明書の発行は更に慎重に行うべきことであると考えます。市の考え方をお示し下さい。

また、歳出を押さえる面からも資格証明書の発行はやめるべきです。この間国民健康保険運営協議会での視察でおとずれた自治体の調査などでも経済状況と健康状態の関連が語られていました。一般的に所得が高くなると健康状況がよくなり、所得が低くなると健康状態が悪くなるという物です。資格証明書の発行は経済的に厳しい世帯であることが予測されますし、窓口での10割負担を考えて病院に行かずに、病気の発見がおくれ重症化をまねくことで更なる医療費負担の増大をまねくことにもつながるのではないでしょうか。

全国的にみれば、後期高齢者医療の一部負担金の減免制度を行っている自治体などで、周りの自治体に比べて一人当たりの医療費が下がって来ているなどの状況も出てきています。医療を受けやすい環境をつくることで病気の早期発見早期治療を促すことができ、市民がより健康になって医療給付も減っていくまさにウインウインの関係をつくって来ています。まずは資格証明書の発行は悪質な滞納者に絞って、支払いが困難な市民に対してはせめて保険証の交付は行い病院へ行ける体制を確保すること。また、全国の事例を検討する中で高齢者施策として病院での窓口負担の軽減策などの検討をお願いしたいと思います。また、高齢者が元気になることは介護保険などの施策にもよい影響を及ぼすことになると考えられます。市の考えをお示し下さい。

今年の7月から子ども医療費の助成制度が高校生まで拡充されました。多くの市民が喜びの声をあげています。そして医療費助成がされるとその分、国の交付金がカットされます。国がいうように助成制度によって行かなくていい医療費がかさむことが現実に起きているのか市の認識を明らかにしてください。そして、しっかりと国に対して交付金カットをやめよと声をあげる必要があると思います。市の考えをお示し下さい。また、子ども医療費助成制度は全国の多くの自治体で完全無料となっています。寝屋川市でも大阪で初めての無料化に向けて検討をしていただきますようお願いします。

この間、市はジェネリック医薬品への転換、レセプトチェック、頻回受診の指導など歳出の抑制につとめています。今回後期高齢者医療制度のなかでは残薬に対する指導も始めてはとの意見も出ています。飲み忘れや、セカンドオピニオンでいった病院で処方される薬などもあり、薬手帳をしっかりと活用をし、この間の法改正で薬の処方にはさらに詳しい薬の説明も行われるようになっています。そこで残薬に対する正しい指導をしていただくことで患者負担の軽減にもなり、薬価の軽減にもつながるのではないでしょうか。市としての考えをおしめし下さい。

次に高齢者の負担についてですが、現在70才から74才までの一部負担は2割負担となっています。しかし、収入が一定額を超えると3割負担になります。ここで問題なのが収入による判定がされることです。所得による判定ではないのです。商売人の多くは国民年金で70才を越えても商売をしている方がいるわけですが、例えばたばこの販売をしていますとたばこは利益が一割ですから月5万円の利益のためには売り上げは月50万円年600万円となって3割負担になってしまいます。国の基準ではありますが、市として判定を所得とすることを検討していただきますようお願いします。そして国に対して意見を上げることお願いいたします。

 

市内中小業者施策の拡充について 

国は景気が上向いたと報道されていますが、残念ながら市内中小業者は厳しい状況が続いています。今年は元気わくわく商品券がプレミア率を高めて発行されるなど、小売店への対応が強化されました。しかしまちの工務店、大工さんなどの一人親方を中心とする施策は行われていません。市内の住宅や小売店に対する耐震化やリフォームなどへの助成を出すことで市内商工業者の活性化を計る施策も必要ではないでしょうか。地元の商工会などから意見を聞き具体的に施策の進展につとめるようお願いします。市の考えをお示し下さい。

また、寝屋川市の融資制度の拡充を求めます。以前は利子補給、保証料を市が負担をする形で融資制度を行った時には市内業者の融資申し込みが増えた実績があります。すぐに利子補給がなくなり、制度が縮小する中で申し込みも減ってきています。融資制度の充実を求めます。市の見解をお示し下さい。

 

その他 

 

子育て支援策の拡充として

多子世帯に対する住宅費補助の制度の創設など子育てしやすいまちとして寝屋川市が市民から信頼を勝ち得るための施策の充実を求めます。全国的には毎月子ども一人当たり5千円の子育てクーポンを発行する中で子育て世帯の転入が増えて人口増を勝ち取った自治体もあります。様々な子育て支援策が実施されている中で、寝屋川市としても全国の例に学びながら、かつての子育てするなら寝屋川といわれた寝屋川市を取り戻すための施策展開を期待します。市として考えている施策があればお示し下さい。

 シングルマザー支援としてみなし寡婦控除の創設の検討も必要ではないでしょうか。市としての見解をお示し下さい。

 以上で一般質問を終わります。再質問ある時には自席にて行います。ご静聴ありがとうございました。

2015年9月議会 一般質問 前川なお議員

2014-12-16

 はじめに、今回の事件に関わって、質問します。
 事件に巻き込まれ亡くなられた2人の中学生に、心より哀悼の意を表します。一刻も早く、事件の全容解明がなされるよう、願うものです。
 

 私にも9歳、6歳、もうすぐ4歳になる子どもがおります。今回の事件を機に、今後、子どもたちの命を守るために、何ができるか、私なりに考えました。

 行政、学校、地域、家庭の連携はもちろん、パトロールや声かけなど、できることをやっていくことは当然だと思います。
 

 ただ、前提として、子どもたちの環境が、大きく変化しているという事実を知っておく必要があるのではないかと考えます。

 

 いま、塾などで、夜10時以降も子どもたちがまちを出歩いていることが珍しくありません。24時間営業のコンビニエンスストアもあり、集まれる場所があちこちにあります。
 昔は自宅の固定電話で友人と連絡を取り合っていました。親はざっくりとでも子どもの友人関係がつかめました。夜の電話には取り次がないなど、親が歯止めにもなっていました。しかし、携帯電話が普及し、いまはスマホです。
 
 インターネットやラインなど、親の預かり知らないところで、子どもたちはいろいろな人とつながる機会があります。自分の部屋で、一晩中、ラインで友達とおしゃべりしていても、親にはわかりません。親以外の「誰か」とつながっていたいという子どもの思いは、今とてもみえにくくなっています。
 
 同時に、子どものほうも、ラインでいつでも連絡をとれるという安心感があります。しかし夜のまちで、スマホが故障したとき、奪われたときには、どうすることもできません。子どもの危機意識の低下も認識しておく必要があるのではないでしょうか。

 

 教師も多忙な中で、いわゆる「非行」ではない生徒の日常生活まで把握できる状況にはなかったと考えます。
 

 また、親の雇用環境も悪化しています。派遣、契約、パート・アルバイトなど、不安定雇用が増えています。私の知り合いには、夫婦で契約社員という方もいます。1年、半年ごとに更新しないといけない、いつ首を切られるかわからない、常に不安を抱えながら働いています。
 
 特にシングルで子育てをされている方が、この寝屋川市においても増えています。私の周りにも、シングルマザーが何人もいますが、ほとんどが派遣やアルバイトを2つ、3つとかけもちしています。ダブルワークをしなければ、子どもを育てることができない状況に追い込まれています。
 

 シングルに限らず、親自身が、共働きや長時間労働などで、子どもと向き合う時間的余裕のない生活をしています。地域とつながる機会もあまりないというのが実状です。

 

 今回の事件を機に、親の役割や家族のあり方を見つめ直し、格差と貧困、雇用環境など、社会全体のあり方も含め、子どもたちを守るための議論が深まることを願います。子どもたちの安全や命が守られるよう、私自身も努力していく決意です。
 
 寝屋川市としても、「緊急対策」を出し、市内の幼稚園、小中学校への「防犯チェックシート」の配布、防犯カメラの増設、職員による見守りなど、子どもの安全確保や命を守るために努力されています。
 

 「子どもの権利条約」を日本が批准して20年を越えます。あらためて、子どもの「生きる権利」「守られる権利」「育つ権利」「参加する権利」を考える機会にしたいと思っています。


 そこでお聞きします。子どもの危機意識の低下や、親の雇用環境の変化などをふまえて、今後、子どもの命を守るためにどんな議論が必要とお考えですか。お聞かせください。

 

 

●少人数学級についてです。
 国の義務教育における「教職員定数改善計画」でいけば、今年度で小学校全学年の35人学級が実施されるはずでした。しかし計画はストップ、逆に義務教育費の国庫負担減額で、自治体の教育予算だけでは安定的な教職員の配置さえ厳しい状況となっています。

 

 寝屋川市は現在、小学校1・2年生で35人学級を実施しています。小学3年生以上は40人学級で、チームティーチングや習熟度別授業といった「少人数教育」という体制をとっています。市は、厳しい予算の中でも、24小学校に1人ずつ、12中学校に2人ずつ、計48人の任期付教員を配置しています。
 
 ただ、少人数指導では、授業によって補佐の教員が入るときもありますが、入らないときもあります。習熟度別授業は、算数や国語など教科が限られています。少人数指導を否定するつもりはありませんが、子どもたちが、すべての授業で「わかる喜び」を実感できる体制にはなっていません。


 また、少人数指導では、クラスの子ども同士がまとまれるのでしょうか。また、クラス担任が、子どもたちの一部分しか把握できなくなるのではないかと心配します。
 そこでお聞きします。なぜ35人学級ではなく少人数教育を選択したのでしょうか。経過や、教育的評価の点で、どのような判断にいたったのか、市の考えをお聞かせください。

 

 35人学級をはじめ少人数学級は、全国的な流れとなっています。
 北河内でも四条畷市、門真市、枚方市、交野市、大東市が独自で35人学級を実施しています。高槻市は、2012年度に小学6年生で35人学級を実施。2013年度から市内の市立小学校41校全学年で35人学級を導入しています。高槻市に問い合わせると、2014年度は、任期付教員25人と非常勤の補助教員15人の計40人で、当初予算約1億7千600万円を計上しているとのことでした。児童数によって増減の変動はありますが、どちらにせよ、子どもの豊かな教育環境の充実とともに、子育て世代を引きつける施策としても思いきった予算だと思います。

 

 お隣、枚方市は、「子どもたちに確かな学力を」とのうたい文句で、ことし4月から小学4年生の35人学級に踏み出しています。それも、支援学級在籍児童を含めた人数を基礎にした学級編成です。
 予算の問題はもちろんのこと、補充教員の確保や教師の質の問題など、さまざまな課題は抱えながらも、「子どもたちのために」と、悩みながらがんばっているのではないでしょうか。

 

 少人数学級の良い面は、国や府の調査などでも報告されているので、ご存じだと思います。
 少し紹介します。たとえば、教師についていえば、「子ども一人ひとりに目が行き届くようになった」「子どもたちの話しに耳を傾けられるようになった」「子どもたちとかかわる時間が増え、良好な人間関係を築ける」「学習指導で一人ひとりの進み具合が把握しやすく、それに合わせた指導がしやすい」などがあります。


 授業面や学習態度では、「授業での発言や発表で、子ども一人ひとりの活躍の場が増えた」「子どもたちが落ち着いて授業を受けられるようになった」などの研究結果が出ています。

 これら評価の裏を返せば、40人学級では、「子どもたちの話しに耳を傾ける余裕がない」「子どもたちの発表の場が少ない」「子どもたちが落ち着いて授業を受けられていない」ということではないでしょうか。
 
 私の知っている小学校の先生で、39人のクラスを受け持つ担任は、「授業中、みんなに発表してほしいけど時間が足りない」「子どもたちはいろいろ話しかけてくれるけど、みんなの話を聞くなんて、とうてい無理」と話していました。

 

 私も、わが子の授業参観を見てきましたが、低学年の授業は、教室のスペースにも、先生にも余裕がありました。クラス全員が、1人ずつみんなの前に出て発表していました。発表した子どもたちは、クラスのみんなから、担任から拍手をもらい、テレながらも誇らしい表情でした。


 でも3年生になったとたん、クラスいっぱいに子どもたちがいて、指導内容も増えることから、先生も必死でした。全員の発表も、時間内にはできませんでした。

 

 40人学級だから、すべての教室で児童数が多いわけではありません。1学年の児童数が78人の場合、39人学級が2クラスになります。それが81人になれば27人学級3クラスになります。児童数によって、40人学級でも少人数学級になる可能性はあります。
 

 しかし35人学級にすることで、1学年78人の場合は、26人学級3クラスになります。
 40人と35人の違いは、わずか5人ですが、とても大きいのではないでしょうか。
 せめて、「ギャング・エイジ」と言われる小学3・4年生で35人学級を導入できないでしょうか。
 

 たとえば、今年度において、寝屋川市内24小学校の3・4年生を35人学級にした場合、教室はいくつ増え、教師は何人必要で、予算規模はどれぐらいでしょうか。金額をはじき出すのは難しいかもしれませんが、ざっくりとでもわかればお願いします。

 

 寝屋川市として、子どもたちに豊かな教育環境を整える努力はされていると思います。さらに35人学級の対象学年拡充は、子どもたちの教育環境の改善とともに、教師の多忙化の解消にも大きな一歩になると考えます。
 

 学級規模と学力の因果関係は評価が分かれるところですが、専門家・小川正人東大名誉教授は、生徒指導と教科指導を一体的に行う日本の教育においては、「30~35人学級をベースとしつつ、必要に応じて15人~20人程度の少人数教育を組み合わせる方が適している」と指摘されています。

 

 少人数学級という教育環境を活用して、学校や教職員が指導方法を工夫し改善する、行政がサポートする、そういった努力をしてこそ、学力向上という効果に結びつき、「いじめ」「不登校」などの問題解決に導くことができると考えます。
 

 子どもたちの学ぶ環境を整備し、教師がより子どもたちに目が届くようになれば、結果的に子どもの命を守ることにつながっていくと考えます。
 
 私たち日本共産党は、義務教育の間は少人数学級が望ましいと思っています。本来は国が先頭にたってやるべき事業だと思っています。
 そこで、市として、義務教育費国庫負担の2分の1への引き上げと、少人数学級の推進を国に求めるよう、お願いいたします。大阪府に対しても、少人数学級への予算措置を求めるよう、ぜひお願いいたします。
 

 あわせて、まずは市独自で小学3・4年生だけでも35人学級を導入してはどうでしょうか。今後の検討課題にすべきだということを、強く申し上げておきます。

 

 

●小中一貫校についてです。
 第189回国会において、「学校教育法等の一部を改正する法律」が成立しました。来年4月には9年間の義務教育学校の創設、いわゆる小中一貫教育が制度化されます。
 
 寝屋川市ではすでに、小中一貫教育12学園構想が進められています。もう一歩踏み込んだところで、「第五次総合計画」後期基本計画(試案)の大綱3「夢をはぐくむ学びのまちづくり」の施策14:「学ぶ力を育てる」において、新たに「小中一貫校の設置」が重点項目にあがっています。
 

 小中一貫校は、施設一体型、施設隣接型、施設分離型と3つの形態があります。また、「6・3制」「4・3・2制」「5・4制」など、制度もさまざまです。

 どんなスタイルであれ、「小中一貫校の設置」となると、周辺校の小中学校の統廃合はさけられません。
 これは、通学時間や安全確保の問題、学校の歴史と伝統が失われることになります。地域の避難所としての役割を含め、小中学校を中心にした地域コミュニティーが大きく変化することであり、住民や保護者にとって、大きな問題です。

 

 2014年5月時点で、いま全国に148校の施設一体型の小中一貫校が設置されていますが、小中一貫校の課題や問題点がさまざま指摘されていることは、ご存じでしょうか。
 文部科学省によりますと、小中一貫教育の課題として、「小中の教職員間での打ち合わせ時間の確保」「教職員の負担感・多忙感の解消」、「9年間の系統性に配慮した指導計画の作成・教材の開発」など、教職員の勤務条件など数々の問題が指摘されています。
 
 そして、最も大事な点として、小中一貫校に通う子どもたちの、学習面、生活面、発達面で、どのような影響があるのか、十分な検証がされているとはいえないという問題があります。

 

 「小中一貫校」のメリットでよくあげられるのが、「学力向上」や「中1ギャップ」の解消、「いじめ」「不登校」の減少です。一部で「不登校」の減少や学力が向上したという報告はありますが、これも、「小中一貫校」との因果関係が証明されたとはいえません。

 

 「いじめ」の問題では、東京都品川区の小中一貫校の中心校2つで、小学6年生と中学1年生の生徒の自殺事件が3件発生しています。そのうちの1件は「いじめ」による自殺ということが認定されています。品川区は2006年から「小中一貫校」を全校導入している区です。ここで、「いじめ」による自殺や、「不登校」の増加といった深刻な状況がうまれているということをご紹介しておきます。
 

 また、「中1ギャップ」解消のためと、小学校5年生から中学校のカリキュラムを早期に導入したことで、「小5ギャップ」がうまれているという報告もあります。
 
 小学校から中学校へと進学するときに感じる「不安」というのは、子どもの成長・発達をうながす役割があり、ネガティブなものでは決してありません。「小中一貫校」にすることで、小学校のリーダーの自覚をもって、日々学校生活を送る機会が奪われることは、中学校という自分の未来を構想する機会も奪われることになります。

 

 国が制度化したからといって、いま無理に小中一貫校設置の議論を進める必要はありません。
 市民や教育関係者からもさまざま懸念の声があがっている「小中一貫校」の設置は、やめるべきだということを強く求めておきます。

 

 

●次に、タウンくるについてです。
 タウンくるは、1回150円で気軽に利用できる公共交通機関です。現在、黒原、木屋、河北・木田と市内3ルートを走り、「市民の足」の役目を果たしています。

 

 しかし便数が少ないなど、市民からの改善を求める声は上がり続けています。たとえば木田・河北ルートでは、1時間に1本しかなく、特に9時台は総合センター直通便しかありません。時間帯によっては乗車が集中し、荷物をかかえた高齢者が座席に座れないという状況も生まれています。最終便が4時台の地域もあります。木屋ルートも1時間に1本です。

 

 タウンくるは採算面を考えると厳しい現状であることは確かです。増便したからといって、単純に利用客が増えるという保障もありません。
 しかし、公共交通として「市民の足」を守るという立場で、どうしたら利用しやすいルートや時間帯になるのか、市として研究し、市民の意見も採り入れながら、できるところから改善をお願いします。市の考えをお聞かせください。

 

 加えて、タウンくるのノンステップタイプへの改善を求めます。
 現在、市内を走っているタウンくるバスは、出入り口が階段になっています。段差も高く、荷物を持った高齢者や、障害をお持ちの方、バギーで乗車される方は、乗り降りが大変です。
 

 私もバギーに下の子を乗せ、上の子の手を引いて、何度もタウンくるに乗りました。階段を上り下りするときは、運転手さんに手伝ってもらいました。
 
 ノンステップバスにすることで、利用者みんなが楽に乗り降りできるようになります。買い換え時にはノンステップタイプへと改善するよう、京阪バスに求めることをお願いします。また、京阪バスの買い換え時期がいつになるか、市として把握していただくよう、お願いしておきます。市の考えをお聞かせください。

 

 

●夏休み中の子どもの遊び場についてです。
 今年の夏も猛暑日が続きました。市民プールがなくなり、学校のプールが7月いっぱいで終わると、始業式が始まる約3週間、子どもたちがプールで遊ぶ機会は、ほぼなくなります。
 なみはやドームや枚方市の王仁プール、枚方パークのプールなども利用できますが、場所やお金の両面で気軽に行ける場所ではありません。
 
 特に小学生の子どもを持つお母さんたちからは、「市民プールがないからつらい」「小学校のプールに入らせてほしい」という声を聞きます。ビニールプールではダイナミックな水遊びはできません。水が大好きな子どもたちにとっても、プールに入れない夏休みはおもしろくないと思います。

 

 来年も猛暑が予想されます。夏休みの間、小中学校や公立幼稚園のプールを有効活用してはどうでしょうか。小学校の小プールや公立幼稚園のプールを活用すれば、就学前の子どもたちも遊ぶことができます。小プールは24校中7校に設置されています。公立幼稚園は5校。自宅から歩いていける場所にプールがあるというのは、市民や子どもたちにとって、本当にうれしいことだと思います。
 

 夏期休暇中の、小中学校と公立幼稚園のプールの一般開放は可能でしょうか。
 ぜひ、学校プールの一般開放のための人的配置や予算計上をお願いします。市の考えをお聞かせください。

 

 学校プールの開放とあわせて、水に親しめる環境整備の改善を求めます。
 現在、市が管理する地域の公園で、水に親しめる環境が整備されているのは、池田せせらぎ公園、からくる親水公園、萱島東緑道、成田公園の4カ所です。
 
 水道水を循環させているので、入水は可能ですが、どうしても藻が繁殖したり、こけが生えたりして、見た目も悪く、足をつけようという気にもなりません。
 子育て中の市民からも、「あの水路は入っていいのか」「子どもが遊べるように、きれいにしてほしい」という声を聞いています。こまめに清掃をすれば、子どもたちの遊ぶ場所にもなり、保護者にも喜ばれます。

 

 そこでお聞きします。
 水場の清掃は、年何回行っているのでしょうか。夏休み中だけでも、水場の状態をこまめにチェックし、定期的に清掃する体制はできないものでしょうか。
 子どもたちや市民が気軽に水に親しめる環境の改善を、市として工夫していただくよう、お願いいたします。市の考えをお聞かせください。


 以上で、私からの質問を終わります。

2014年12月議会 一般質問 田中議員

2014-12-16
 先ず、防災についてです。
豪雨災害が頻発するなか、避難情報の提供と土地利用の規制を進め、頻発する災害から命を守る自治体の役割を発揮することがもとめられます。
11月5日、大阪府が土砂災害警戒区域など調査する箇所を約1,000カ所を公表しました。寝屋川市では12カ所が調査区域対象として公表されましたが、今回これまで危険箇所として1回も調査に入っていない箇所が4カ所もあります。大阪府は今後コンサルに調査依頼し、その結果の判断は大阪府がすることになります。

 

Q.1寝屋川市としても大阪府の調査結果を公表し、災害警戒区域等とされる地域に周知徹底し、わかりやすい土砂災害用マップを独自に作成すべきです。見解をお聞きします。

 

全国で土砂災害が多くなっている中で、現在の法制度では不充分です。
① 建築基準法では住宅等の建築物の安全基準を守ることを定めています。しかし、これは住宅の立地条件の土砂災害の規制ではありません。

 

② 都市計画法による市街化調整区域の設定は、防災を目的としたものではなく、危険防止にはなりません。

 

③ 砂防法、地すべり防止法、土砂災害防止法では指定地における宅地開発等が制限されます。しかし、これらの法律による指定は過去に起きた災害に対応する最小限度のものであり、地権者の同意を条件にしています。

 

④ 急傾斜地災害防止法も強制力のある規制を行うためには地権者の同意が必要となっています。
Q.2 このように現在の法制度では、危険地域指定が困難です。そのため国に対し、国民の命や財産を守る法制度に改正することを、市として求めるべきです。見解をお聞きします。

 

また、住民が被害に遭わないよう、安全な所に避難するための自治体の情報提供がもとめられます。
① 庁内での連絡、市民への伝達に必要な時間を考えて、住民が被害に遭わない体制をとること。

 

② 気象庁レーダー降水量ナウキャストは、1時間先までの5分毎の降水量を1㎞メッシュで予報しています。降水量短時間予報は6時間先までの1時間毎の降水量を1㎞メッシュで予報し、30分毎に更新されています。
市は、降水量予報などを活用し、情報を先読みして避難情報を発令すること。

 

③ 住民が危険な所に住めないという気持ちを強く持つような動機付けを推し進めることです。
Q.3 そのためにも行政が早い時期に、大胆に、開発業者にも住民にも、ここは危険な土地であるということを事実として周知させることが必要です。
以上3点について見解をお聞きします。
次に、地域交通政策についてです。
「交通政策基本法」は、2013年12月4日に公布施行され、それを受けて2014年5月に「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律が成立しました。
この交通政策基本法の問題点についてです。
①(目的)第1条この法律は、交通安全対策基本法と相まって、「交通に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって国民生活の安定向上及び、国民経済の健全な発展を図ることを目的とする」としていますが、国民・住民が安心して自由に移動できる権利である交通権を明記していないこと。

 

② 第9条地方公共団体は「国との適切な役割分担をふまえて、その地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。」また、「情報の提供その他の活動を通じて、基本理念に関する住民その他の者の理解を深め、かつ、その協力を得るよう努めなければならない」としていますが、地方自治体の権限を認めていないこと。

 

③ 第7条「交通の安全の確保に関する施策については、当該施策が国民等の生命、身体及び財産の保護を図る上で重要な役割を果たすものであることに鑑み、交通安全対策基本法その他の関係法律で定めるところによる」としていますが、安全面の確保を図ろうとしていないことです。
こうした点をふまえて、
Q.①国は、基本的人権として公共交通等を保障すること。
②住民の交通権の保障責務を負うのは、現状では、地方自治体しかありません。その点から地方自治体の権限を認めること。
③交通労働者の雇用の安全及び労働諸条件の改善がなければ、安心・安全に移動することはできません。労働諸条件を改善すること。
以上、この3点について市として国に求めるべきです。見解をお聞きします。

 

次に今の寝屋川市の現状についてです。
第1に 買い物難民や通院などの移動困難層が増加しています。
これまで自家用車で買い物に出かけていた人の中でも、自家用車を手放す高齢者が増えています。近所に子ども家族など親類が住んでいない高齢者が買い物難民になってきています。

 

第2に 図書館や公民館 映画や美術展、音楽鑑賞といった文化活動や友達との出会い・交流が、移動手段が困難なため難しくなってきています。

 

第3に 選挙で投票所が不便な所や急な坂道の上にある場合、投票に行けない状況があり、基本的人権が守られていません。

 

第4に 公共交通利用では、少子化による高校生等の通学利用の著しい減少、また、団塊の世代の大量退職による通勤利用の減少があります。

公共交通整備は単に移動困難者の解消を図るというだけでなく、まちづくりの土台としての役割が大きいと考えます。
Q.4 市として地域交通施策を、各部局や課とのネットワークをつくり積極的に施策を展開し、充分効果が発揮できるようにすることをもとめます。見解をお聞きします。

 

すでに市では、高齢者対策として地域のボランティアによる週1回から2回の乗り合いワンボックスカーを2ヶ所で出しています。今年度中には3カ所になる予定です。また、タウンくるなども評価いたします。これらをさらに広げ、展開することが大切です。

東京都武蔵野市や三重県玉城町のように、オンデマンドシステムによる地域の課題解決のとりくみは、交通問題だけでなく、高齢者の安否確認の福祉政策とした事例があります。
オンデマンドシステムは、①利用者が会員登録をする ②スマートフォンや電話で予約する。このスマートフォンを使って高齢者の安否確認も行う。 ③近くの停留所まで無料で輸送する。以上が内容です。
玉城町では、総務省から補助を受けて2009年11月から10人乗り合わせワンボックスの車を使って、朝10時から午後5時まで運行しています。年間を通じて運行し、いつでも利用できますが、停留所は自治会の要望により、人が集まるところを目安に決め、全部で157箇所あり、たいへん便利です。年末・年始などは運休となっています。
車両は社会福祉協議会が保有し、3両あります。会員は、町内の人なら小学4年生から1人で乗車でき、家族全員が登録している場合が多いです。

そこで、5.寝屋川市として武蔵野市や、玉城町のようにオンデマンドシステムを取り入れ、市民が安心・安全に出かけられるように検討することを強く求めておきます。

Q.6 その地域にあった公共交通の整備や改善を地域の人たちと協議し、積極的に進めるべきと考えます。見解をお聞きします。

 

その際、① 交通バリアフリーを一層進めることが求められます。高齢者・身体障害者は身体機能の低下や空間認識とのギャップにより事故に遭いやすく、事故で身体機能に大きな影響を受けやすいことからです。

 

② 歩道のフラット化の推進。車いすや電動車いすの利用がスムーズに、安全にできるようにすること。

 

③ 居住専用地区内では、自動車走行速度を時速20㎞以下にする、「20㎞以下」ゾーン規制を独自に制定することや、また地域の人の自動車や介護・医療関係以外の自動車侵入禁止地区を拡大する等、具体的な安全の規制が大切です。

その上で、Q.7 寝屋川市も高齢者の足を確保するために(仮称)地域交通協議会等を創設し、住民参加のもと当面3カ年あるいは5カ年の計画策定をすべきではありませんか。また、10年先、15年先を見据えた計画の策定と実施も行うべきと考えます。

 

Q.8 そして、いつまでも安心・安全に住み続けられる地域づくりのための、(仮称)交通まちづくり条例の制定が必要と考えます。
Q.9 制定後も(仮称)地域公共交通協議会等で継続的に意見交換や議論を行い、その上でよいものにすべきと考えます。
以上3点についてお聞きします。

 

今月9日の日本経済新聞では、「期日前投票所は各市町村に少なくとも1ヶ所の設置が義務付けられていますが、2ヶ所目以降は設置する数や時間などにとくに制限はないため、自治体毎にさまざまな工夫がでてきている」と掲載されていました。その他、長野県中野市では、期日前投票所をスーパーで午後3時から8時まで投票を受け付けています。横浜市泉区は市営地下鉄の駅前に臨時投票所を設置。松山市は、愛媛大学と松山大学に期日前投票所を開き、若年層の投票を促しています。
新潟県燕市は12月3日~13日まで、期日前投票所がある市役所と5~8キロメートルほど離れた住宅地を結ぶバスを1日8便運行。車を持たない高齢者らには、期日前投票所まで巡回バスを運行する動きとなっています。
9.第5小学校や、国松緑丘小学校は投票所となっていますが、「急な坂道で投票に行けない。市役所までバス代を出してまでよう行かん」という高齢者の声が寄せられています。坂道の下から投票所まで、足の不自由な人や高齢者の移動手段を確保することや、また誰でも投票に行ける場所を増加させるなど、来年の一斉地方選挙には間に合うように市として検討し、手だてを尽くすことを求めておきます。

 

最後に、子ども・子育て支援新制度等についてです。
新制度の入り口は経済対策で、出口は消費税率の値上げで、入り口、出口とも、保育や幼児教育のためではありません。
新制度は議論の過程で各方面から批判が出され、各地で反対運動が繰り広げられました。その結果、議論の過程で次々と新しい案が出され、非常にわかりにくい制度になっています。
新制度では、子どもに対し、保育の必要性などを認定します。 
新制度では利用者である保護者に公費を支給するように変えますが、実際は、保護者に公費はわたらず、法定代理受領という形で保育事業者に直接渡されます。

これまでの児童福祉法の下では、公立保育所、私立保育所問わず、保育料は行政が決めています。新制度でも、同一市内であれば、保育料は同じです。

新制度では、待機児解消を認定こども園と地域型保育事業に依存しようとしています。地域型保育事業はおもに0歳から2歳の子どもを預かる事業で、小規模保育施設、事業所内保育施設、家庭的保育、居宅訪問型保育などです。
小規模保育は6人から19人の子どもを預かる事業です。家庭的保育は保育者の自宅等で5人以下の子どもを預かる事業です。
寝屋川市では、事業所内保育で、地域の子どもを含めて預かれば、市から認可される地域型保育事業となるため、病院や介護施設などから問い合わせがあります。
寝屋川市は昨年行ったニーズ調査によると2017年度には、待機児童が174人となる見込みですが、これは認可保育園で解消される見込みとしています。
解消方法は、現在の保育面積を変えずに保育面積基準に合致して定員枠を広げ、民間保育園の定員260人増をはかるとしています。
Q.1 保育面積基準に合致してできるとはいえ、現在の保育面積を変えずに定員枠を広げ、定員増をはかろうとしていますが、現状は、多動児など目が離せない状況がかなりあり、狭い部屋では衝突が起きやすく、新設・増設等による待機児解消を行うべきです。見解をお聞きします。

 

待機児は0歳から2歳児がほとんどです。幼稚園が認定子ども園に移行した場合、保育を必要とする子どもを受け入れなければなりませんが、0歳から2歳児の受け入れは任意です。
0歳児から2歳児は、一人の保育士が担当できるのは0歳であれば子ども3人です。それに対し5歳児の場合は30人の子どもを担当できます。0~2歳児は人件費のコストがかかり、民間事業者は収益が確保できず、あまり魅力を感じない分野です。
幼稚園が認定こども園に移行しても、待機児解消は困難であると考えられます。

新制度では、保育士資格要件は定めていますが、正規か、非正規かは問題にしていません。職員の非正規化は働くものにとって大きな問題です。雇用の不安定化は労働者だけの問題にとどまらず、保育内容にも大きな影響を与えます。

 

Q.2 経験年数の短い保育士が多い構成であると、経験の蓄積、継承が難しくなり、保育内容の低下につながります。このことは子どもたちに大きな影響を及ぼします。最小限度、担任保育士は非正規でなく、正規保育士とすべきです。見解をお聞きします。

 

Q.3 子育て困難な親へのアドバイスなどは、経験のある保育士でなければ困難です。長く働き続けられ、保育実践されてきたことを継承できる公立保育所をこれ以上削減しないことを求め、見解をお聞きします。

 

4.寝屋川市として保育所保護者や市民に対し、新制度の説明を広報やホームページだけでなく、しっかり各公立、私立保育園で行うこと。また、申し入れがあれば地域に入り説明会を実施することをもとめておきます。

 

5.9月議会では小規模保育事業に関する条例が出され可決されました。
来年度から新制度が導入されるにあたり、4階以上でも屋外階段があればできるとされていますが、屋外階段は小さな子どもにとって危険です。子どもの安全や災害時の避難等を考えると、原則2階までを守るべきです。今後3階以上に保育室を持つ事業所を認可しないように求めておきます。

Q.6 公立保育所4カ所の耐震診断がされました。未だにその結果が明らかにされていません。診断結果をお聞きします。

7.民営化された保育所で保護者や保育士と事業者との間でいくつか問題が起きています。こども室が参加し、保育園理事者、保護者でしっかり話し合い、問題解決できるように求めておきます。
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