討論
2009年 決算認定反対討論
2010-11-30
2009年度決算反対討論 (2010年12月議会 本会議)
おはようございます。日本共産党を代表して、認定第1号 一般会計歳入歳出決算、認定第2号 国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定、認定第5号 介護保険特別会計歳入歳出決算認定、認定第6号 後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算認定に反対の立場で討論します。
09年度は、08年のリーマンショックの影響を大きくうけた年で、100年に1度という、未曽有の経済危機に発展した年でした。著名な大企業が派遣労働者を大量に解雇して、多くの失業者を生み出した年でもありました。
市税収入は、前年比で11億8000万円も減少し、市民生活の困難はいっそう深刻化していました。市民生活の困難が続く中、市行政が第一に行うべきことは、市民生活を守るための最大限の努力です。
市民は、国民健康保険料や介護保険の負担軽減、公的保育や子育て支援の拡充、障害者施策の充実、安心して住めるまちづくりなどを求めていました。
しかし、09年度、教育センター、エスポアールの有料化、ふれあい入浴の有料化や、下水道使用料の2割の値上げ、高齢者住宅改造助成の廃止などが行われました。
また、高い国保料の継続、公立保育所の民営化の一路推進、まちづくりでは、2つの再開発事業と区画整理事業など、大型開発最優先の市政運営をすすめるなど、市民のくらしを最優先する姿勢に欠けるものでありました。
以下、分野別に問題点を指摘します。
08年度に続き、大幅な職員削減を進め、市民サービスを後退させました。
ここ数年、毎年100人近い退職者がありながら、福祉や教育部門などの必要な人員配置を行わず、多様な雇用形態の名で、社会問題にもなっているアルバイト、パート、非常勤職員などの非正規雇用で対応し、09年4月、市職員にしめる非正規雇用の割合が、33%にもなっていることは問題です。
特に専門分野でこれまで蓄積してきた行政の経験、能力と実績をしっかりと引き継ぐためにも正職員の採用が必要です。職員削減を業務の民営化と一体で進めていることについても行政の公的責任から見て重大な問題があり、見直しを求めるものです。
公立保育所の民営化については、08年度に、反対する保護者の声を聞かずに、決めた4保育所の民営化条例を上程し、移管事業者の選定が行われました。
すずらん保育所の民営化事業者の選定では、保護者の合意を得ないで、事業者選考委員会設置要綱が変更され、その上、採点結果が選考委員に配られた後に、採点方法が変更されました。
そのため、すずらん保育所の民営化事業者は、当初の採点で選考された事業者と違う事業者が選考され、2者択一の選定だったため、結果を知った市民から、「選考が公正に行われたのかどうか疑問」との声さえ寄せられました。
また、民営化したひまわり保育園の移管事業者である寝屋川福祉会の不正流用の問題もありましたが、民営化が何の問題もなくうまくいっている、として、次の民営化を進めた市の不誠実な姿勢は、保護者や市民を軽んじるもので、到底認められません。
政府は、新たな保育制度として、「子ども・子育て新システム」を構築するとしています。市町村の保育実施義務をなくし、市町村の義務は、保育の必要度の認定と、保護者向けの補助金支給などに限定するなど、公的保育の解体がすすめられようとしています。
こういった国の保育制度の改悪が進められようとしている中で、市が直接保育サービスを実施する、公立保育所の存続が極めて重要となっています。
これ以上の保育所民営化はやめるよう改めて求めます。
次に、まちづくりについてです。
寝屋川市駅東地区、香里園駅東地区の二つの再開発事業と寝屋南土地区画整理事業などの大型公共事業と第二京阪道路中心のまちづくりが最優先ですすめられました。
しかし、大型開発中心のまちづくりでは、寝屋川市はよくなりません。再開発事業は、今ある建物を壊して、街をつくりかえることになるので、今住んでいる人が住み続けられるまちづくりには、ならないものです。
第2に、寝屋南土地区画整理事業や第2京阪道路沿道の開発では、貴重な緑をなくし、大型商業施設の進出により、市内の商店街や小売店に経営難をもたらすことになります。
第3は、税金の使い方の問題です。
3つの大型開発事業で、総事業414億円、市税は108億円を投入しました。この中には、関西医大香里病院へ30億円の財政支援や、寝屋川市駅東地区再開発事業での、文化ホールの建設費用28億円も含んでいます。
ここ5年間の投資的経費の合計額262億円のうち、その48.8%が3つの大型開発の費用です。第2京阪道路関係を入れると56.5%にもなります。
人口減少時代を迎える中、人口増加を前提にした開発主義から脱却すること、今ある土地、建物などを有効に活用したまちづくりや公共事業に流れを変えるべきです。
次に、廃プラ処理施設による住民の健康被害については、本市の市政運営での重大問題となっています。
2つの廃プラ施設の周辺住民の健康被害について、寝屋川市は、健康被害そのもののについては、認めるものの、その原因が2つの廃プラ施設からでる有害な化学物質であることについては、否定をし続け、住民がもとめる健康調査さえ、拒否し続けています。
住民は、6年前から裁判に訴えて、「科学に基づく判断を」と、控訴審では、空気汚染のメカニズム、再度の疫学調査結果、医師の診断を提出して、自ら健康被害の解消に努力しています。
健康被害は、日々、広がっており、引っ越しを余儀なくされる住民もでています。
市は、早急にな健康調査の実施と、健康被害の解消のため、あらゆる手を尽くすべきです。
また、「予防原則」の立場からも、原因物質が未知物質であり、健康や環境に害がある可能性が否定できない場合は、「推定有罪の対応」として、2つの廃プラ施設の稼働を停止することが求められます。
商品として低質の600円のパレットを製造するのに、8000円のコストをかけるような、非効率な、その他プラの再商品化はやめるべきです。
この年は、ブランド戦略室を立ち上げましたが、自治体のブランドというなら、例えば、徹底して、福祉をまもる、市民の声を反映するなど、一本筋の通った部分こそ、必要ではないかと考えます。
全国に先がけて頑張ってきた保育所や学童保育所などの子育て施策を、民営化や非常勤化してきたことについて、見直すべきです。
年度末には、公共施設等整備再編計画を公表しました。旧明徳小学校の跡地の売却や、市民プールの廃止など、市民の財産をどうするかという大事な問題を決めるのに、市民に知らせない、市民の意見を聞かないことは、重大な問題です。
北河内夜間救急センターの移転問題が、この年に、浮上していたにも関わらず、市民にも、議会にも知らせないまま、本年6月議会で条例を廃止したことは、納得がいきません。
私達、議員団が、おこなった市民アンケートの結果では、市の主な施策を市民の7割が知らないと回答しています。夜間救急センターの廃止移転も69%が知らない、地域交流センターの建設も69%、関西医大香里病院への30億円の支援も65%が知らない、寝屋南区画整理事業で大型商業施設ができることも、73%が知らないと答えています。
市政の主人公である市民に情報を十分に公開し、市民の意見を聞く当たり前の姿勢をもとめるものです。
次に、教育についてです。
市民生活の困難が、高校進学など子供たちの進路や教育に大きな影響を与えています。
就学援助制度の拡充などによる保護者負担の軽減を進めるべきであるにもかかわらず、具体的な対策をしなかったことは問題です。
また、競争教育を進め、学校間格差をつくり出す学習到達度調査、学校選択制、ドリームプランについては中止し、全校の教育条件整備につながるように改めることを求めます。教育活動ではない英検受検料補助については認められません。
学校施設の改善については、学校耐震化工事の到達が、大阪府下平均67%に対し、本市は41%であるなど、遅れている耐震化や大規模改修を進めることを求めます。 また、小中学校の教室へのエアコンの設置については、北河内7市で、全く手をつけてていないのは、守口市と本市だけです。子ども達が、快適に勉強できるように、早急にエアコンを設置することをもとます。
学校給食の民間委託が実施されましたが、直営での調理をもとめるものです。
管理運営や事業運営の具体像を示さないまま、28億円かけて地域交流センターへの建設がすすめられました。 寝屋川市駅再開発事業の採算あわせに、市民的合意も得られていない中で、すすめられたものであることを指摘します。
水道事業会計については、5億7875万円、利益剰余金を積み上げ、利益剰余金合計が23億8523万円になりました。この財源を使って、水道料金の値下げを行うべきです。
次に、国民健康保険特別会計決算認定についてです。
本市の国保料は、2008年度に4人家族のモデルケースで全国一高い保険料になり、09,10年度と保険料の引き下げが行われましたが、モデルケースでは所得に対して2割を超える重すぎる保険料負担となっています。その結果、徴収率が2年続けて8割をきるなど、現実に保険料の支払いが困難になっています。
そして、保険料滞納者に対する資格証明書の発行も、国会での大臣答弁では、「支払う能力があるのに支払わない人に発行する」とされていますが、寝屋川市では、発行してから、支払い能力の確認をする姿勢に変わりがなかったことも問題です。その結果、大阪府下でも、最も高い資格証明書の発行率となっています。
一部負担金減免制度も広報がされず、わずか7人の利用にとどまったことは、社会保障としての精神が生かされることなく国保運営がなされていたことを表しています。
現在、国民健康保険の広域化が検討されています。住民に責任を持つ基礎自治体が運営をしているからこそ、市民が窓口に相談に来ることができ、市も自治体として市民の命を守る責任を果たすことが出来るのではないでしょうか。市として、広域化に反対をする姿勢を打ち出していないことも大きな問題です。
寝屋川市での国保運営には以上のように多くの問題があり、市民の健康を守る立場から保険料の引き下げ、事業の改善を求めます。
次に、介護保険特別会計についてです。
多くの高齢者が年金から天引きされる介護保険料が高いと訴えられています。
保険料の引き下げが求められます。また、市に独自の保険料減免制度創設が待たれています。
また、市内の介護施設の不足は大きな問題です。今回の決算審査で昨年よりさらに特別養護老人ホームの待機者が増え486名になったことが明らかになりました。実態に即した施設の整備が求められます。介護認定についても、必要な介護を受けることが出来る認定への改善が求められます。
また、在宅サービスについては、市が公表しているQ&Aによるサービスの抑制が行われていたとの疑問も拭い去ることはできません。
当初の予想していたサービスが行われていないことで、介護保険の黒字が出てきたことは明らかです。施設の不足とサービスの抑制をただちに改善をしていくことを求めます。そして、介護保険給付費準備基金約13億円を被保険者に還元することを求めます。
最後に、 後期高齢者医療特別会計についてです。
08年4月からスタートした後期高齢者医療保険は、保険料徴収が始まって1年が経ち、保険料滞納者に短期保険証の発行が始まっています。無収入の人から保険料を取ることが出来ないことが、現実の問題として明らかになってきています。
後期高齢者医療制度は、75歳以上の人を機械的に現在の医療保険から追い出し、75歳という年齢で、医療の内容を差別するなどの重大な問題があり、医療を公平に受けることができるようにするため、制度を廃止すべきであります。
以上です。
09年度 決算認定 討論 太田委員
2010-10-22
2009年度決算反対討論(委員会) = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" /?>
認定第1号 09年度一般会計歳入歳出決算、認定第2号 国民健康保険特別会計決算認定、認定第5号介護保険特別会計決算、認定第6号 後期高齢者医療特別会計決算認定 に反対の立場で討論します。
詳しくは本会議場で述べますが、長引く不況で、市民生活の困難が広がっています。
市民は、国保や介護保険の負担軽減など社会保障の充実、上下水道の引き下げなど、市民生活を支え安心して住めるまちづくりを求めています。 = o ns = "urn:schemas-microsoft-com:office:office" /?>
しかし、寝屋川市では行革の名で、エスポアールや教育センター、ふれあい入浴事業の有料化や、下水道料金の2割もの値上げ、高齢者住宅改造助成の廃止や妊産婦健診の補助額が下がるなど、市民に冷たい施策が行われました。国保料は高いまま、介護保険料は独自減免を行わないなど、市民の切実な願いに背を向けています。その一方で、2つの駅前再開発事業に係り、関西医大香里病院への30億円の財政支援や、地域交流センターの建築など市民の合意のないまま莫大な税金がつぎ込まれていることは認められません。
国や府の施策が市民を苦しめるとき寝屋川市がそれに追随し、市民生活を守る役割を果たしていないのも大きな問題です。
公立保育所の民営化については、4ヶ所の廃止民営化条例が提出されるなど、保護者や関係者の意見をまともに聞くことなく、強引にすすめていることは問題です。保育制度の改悪をする動きが強まる中、市が直接事業を実施すること、公立保育所を存続し続けることが重要となっています。
次に大型開発についてです。市は、寝屋川市駅東地区・香里園駅東地区の2つの再開発事業と寝屋南土地区画整理事業が、本市のまちづくりの中心とされて来ました。一方で公共施設の耐震化や小中学校の施設整備、エアコンの設置などが府下でも遅れた状況となったことも問題です。
次に廃プラ処理施設についてです。
周辺住民は、2つの廃プラ処理施設の稼働の中止をもとめ、ねばり強く運動をすすめています。これは、現に住民の健康被害が広がっているからです。寝屋川市が、健康調査すら行わず、健康被害を認めようとしなかったことは容認できません。
予防原則が環境対策の重要な基本とされる中、被害を訴える住民の声を聞き、調査と対策をすすめるなど、市が住民の健康を守るための、あたり前の姿勢をとるよう強くもとめます
次に教育についてです。
市民生活の困難が、高校進学など子どもたちの進路や教育にも大きな影響を与えています。奨学金制度の拡充など、教育を受ける子どもの権利を守るための支援策の具体化が行われませんでした。また、教育行政の主な責務は、教育条件の整備です。しかし市は、幼稚園の廃園計画をすすめ、給食調理業務の委託化など、教育条件の後退をすすめました。また、競争教育をやめる立場から、学力テスト、学校選択制、ドリームプラン、英検受験料補助などの支出も認められません。
さらに、管理運営や事業運営の具体像を示さないまま、市民的合意のえられていない地域交流センターへの多額の支出は認められません。
次に国民健康保険特別会計決算認定についてです。
国保料については、市民が支払うことができる保険料のひき下げが必要ですが行われませんでした。 また、大阪府下的にみれば、資格書を発行していない自治体があり、また、発行してもごく限られた数のところが多くをしめる中、国保料滞納者に対して資格書や短期証が数多くだされ、市民の医療を受ける機会がうばわれました。市民の命を守る立場からも保険証の取り上げをやめるようもとめます。
次に、介護保険特別会計についてです。
施設の不足、独自減免のない介護保険料と市民の不満はさらに高まりました。大きく積み上がった介護給付費準備基金を取り崩さずに運営していることに市民の理解は得られません。
後期高齢者医療特別会計についてです。
後期高齢者医療制度が実施されましたが、75歳以上の人を機械的に現在の医療保険から追い出し、75歳という年齢で、医療の内容を差別するなどの重大な問題があり、制度の廃止をもとめる立場からも認められません。
今回、審議した2009年度の予算執行状況は以上のように多くの問題点があるため決算を認定することについて反対とし討論といたします。
10年9月議会 反対討論 寺本市議
2010-09-28
議案第48号一般会計補正予算、議案第53号財産の取得、及び議案第55号大阪広域水道企業団の設置に関する協議について、日本共産党議員団を代表して反対討論を行います。
まず、議案第48号一般会計補正予算についてです。
本補正予算には、必要な事業に係る予算が計上されています。しかし、債務負担行為補正として、市立西小学校と堀溝小学校の学校給食調理業務委託で、10年度から13年度の委託費限度額9,221万1000円が含まれているため、賛成できません。
寝屋川市の市職員による給食調理は、米飯給食、食器の改善、アレルギー除去食、代替食など、子どもたちの成長を願う温かい配慮がされ、全国に誇れる寝屋川の財産、宝とも言えるものです。食育の重要性に照らしても学校給食は教育の一環であり、教育を担う一部である給食調理業務を、営利を目的とする民間の調理業務にすることは許されません。また、すでに業務委託された所では食材購入から調理方法、調理基準の詳細な明示まで、市教育委員会が行っています。実態として業務委託というより人材派遣に近いという問題も指摘します。
以上の点をふまえ、学校給食調理業務の民間委託計画の中止を求めます。
尚、本補正予算では、新設民間保育所の事業者選定に要する経費が計上されています。待機児解消のため一歩前進として評価します。同時に、寝屋川全体の保育所入所申請児童の待機解消のため、具体的な計画を、保育関係者や市民と協議して、早期につくることを求めます。
次に議案第53号財産の取得についてです。
本議案は地域交流センターでグランドピアノを、随意契約で3712万5900円で取得するものです。
地域交流センターは、来年度開所されることを知らない市民が多く、市民的合意をえてつくられる状況にありません。
今回のグランドピアノ購入について市民の意見を聞きましたが、1台2000万円近いピアノを2台購入することには、音楽関係者もふくめて、疑問や批判のこえが寄せられています。
市は、スタインウェイ&サンズ社のピアノを、2台おくことが寝屋川のブランドだと言います。
しかし、市民がそのことをブランドと見ているか大きな疑問です。また、ブランドを言うのなら、保育所の民営化や学童保育指導員の非常勤化、さらには市民プールの廃止など寝屋川の宝をなくすことこそをやめるべきです。
本議案では、財産の取得の方法は随意契約で、初めに特定業者ありきですすめられていることは問題です。
委員会でも、この業者のピアノでなければ施設が成り立たないのか、又、国内でも同じレベルのピアノを製造している業者がある中、競争入札も可能ではないかと質問しましたが、納得のいく答弁はありませんでした。随意契約で特定業者ありきのやり方はやめるよう求めます。
次に議案第55号 大阪広域水道企業団の設置に関する協議についてです。
本議案は、今年1月30日の府営水道協議会で企業団設立の方向が確認され、協議がすすみ、37市町村で企業団を設立するとして、規約案の提案がされたものです。
しかし、この企業団設置には問題があります。
第1に、初めに統合ありきの拙速な進め方です。この間、情報を十分に公開し、オープンな形での議論はされていません。このような中での規約案の上程には問題があります。
第2に大阪府の水道事業に対する責任についてです。
大阪府民に安定して水を供給すること、地震などの大震災の下でも安定して水を供給する上で、大阪府の果たす役割は大きなものがあります。
大阪府が水道事業から撤退して、府が果たしてきた役割を放棄し、市町村に押しつけることも問題です。
第3に企業団の議員定数は30人となっています。37市町村あるもとで、議員数が少なく、市民の意見が反映できないことも問題です。
また、水道事業については、拙速に企業団設置をすすめることより、府営水道料金引き下げにともない、本市水道料金引き下げを優先して行うべきであることをあわせて指摘します。 以上 討論とします。
10年 6月議会 最終日 中林市議討論
2010-07-02
討論
日本共産党議員団を代表して、議案第32号 寝屋川市夜間救急センター設置条例の廃止、議案第33号 寝屋川市立地域交流センター条例の制定 議案第36号北河内夜間救急センター協議会規約の変更に関する協議について、反対の立場で討論を行います。
まず、寝屋川市夜間救急センター設置条例の廃止と、北河内夜間救急センター協議会規約の変更に関する協議についてです。
北河内夜間救急センターは、1980年に寝屋川市役所北側に開設し、30年にわたって、北河内7市の救急医療を支えてきました。06年からは、小児救急だけになりましたが、寝屋川市民にとっては、なくてはならない施設です。
今回、北河内7市の救急診療体制の再編をおこなうとして、枚方市民病院に隣接する枚方市保健福祉センター内に移転するとのことですが、寝屋川市においては、小児救急の受け入れ医療機関は、北河内夜間救急センターしかありません。これがなくなることは、重大な問題です。
関西医科大学や、大阪医科大学からの医師派遣が難しいという理由で、医療機関の集約化が検討され、北河内夜間救急センターを枚方市への移転にするというも のですが、枚方市では、一次救急としての北河内夜間救急センター、二次救急としての枚方市民病院、三次救急としての関西医大枚方病院が、揃うことになりま す。逆に寝屋川市では、唯一あった一次救急がなくなります。
一方、7月に開院された関西医大香里病院の小児科は、夕方診療のみとなりました。
寝屋川市は、関西医大香里病院に、30億円の財政支援をします。夜間救急センターの移転に関わって、寝屋川市として小児救急体制の確保を要請したのか、厚生常任委員会で質問しましたが、要請したとの答弁さえ、寝屋川市からありませんでした。
寝屋川市が、関西医大香里病院に30億円もの財政支援をおこないながら、小児救急、一次救急すらできないなど、市民の理解がえられるものではありません。
今回の問題の背景に、小児科医不足があることは事実ですが、人口24万人の寝屋川市が、小児救急体制を確保するため、あらゆる手だてを尽くしたとは、感じられません。
昨年度の北河内夜間救急センターの患者のうち、半数を超える52.6%、約3200人が、寝屋川市の子どもでした。
枚方市への移転について、市民に意見を聞きましたが、「ぜひ残してほしい」との意見が相次ぎました。子育て中の人はもとより、子育てが終わった人からも 「夜間救急センターに、夜子どもを連れて行って、助かったことが何回もあった」という声も寄せられました。このような市民の声にこたえるべきです。
また、今回の移転について、かなり以前から、検討されていたようですが、3月議会の予算審議の際に何の報告もなく、5月の中旬以降になって寝屋川市から簡単な報告があっただけです。
寝屋川市から、小児科の一次救急が、なくなるという重大な問題であるだけに、もっと丁寧に情報を明らかにし、市民の意見を聞くべきです。
議会に対しても、詳しい資料を早くから提示し、意見を十分に聞くべきであり、今回の様に唐突に、はじめに移転ありきのやり方にも、大きな問題があることを指摘します。
以上、30年以上、市民の健康や安心を支える役割を果たしてきた施設の移転には反対します。
次に、「寝屋川市立地域交流センター条例の制定」についてです。
地域交流センターは、寝屋川市駅東地区再開発事業の区域内に、土地、建物、設備など合わせて約29億円をかけ、来年4月開所予定で、建設がすすめられています。
全国で、再開発ビルの床が売れ残り、再開発事業が破綻する例が、あいつぐ中、事業を始める当初から、再開発ビル内に公共施設をいれて、行政が税金で買い取り、再開発事業の採算をとるやり方が広がりました。
この地域交流センターの建設も、もともと、寝屋川市駅東地区再開発事業の採算をとることが出発点で、施設の必要性や、その規模、内容について、十分な市民的議論や合意のもとに、進められたものではありません。
実際に、私たちが市民に説明や報告をしても。地域交流センターが、今の場所に建設中である自体、大半の市民が知らないということが、そのことを裏付けています。
また、文化施設であれば、しっかりとした文化行政としての理念と事業施策が求められるにもかかわらず、今回の条例は、地域交流センターを貸館として、指定管理者に、管理運営から事業計画まで、丸投げする内容となっています。
文教常任委員会では、地域交流センターの設置の法的根拠については、「寝屋川市文化振興条例」だとの答弁がありました。
しかし、条例には、文化振興条例の文言ひとつありません。あらためて、市民的合意を得ないですすめられた、再開発事業ありきの計画だったことを厳しく指摘するものです。
本来、こうした施設建設や事業のあり方は、基本的人権として、憲法第25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という生存権の規定をふまえて、具体化された社会教育法や、文化芸術振興基本法などに基づいて 検討されなければなりません。
今後も、必要な備品費や毎年の維持費が多額にかかる施設です。利用料金の設定も高く、今からでも、市民の声を広く聴き、事業のあり方に反映するよう求め、討論とします。
日本共産党議員団を代表して、議案第32号 寝屋川市夜間救急センター設置条例の廃止、議案第33号 寝屋川市立地域交流センター条例の制定 議案第36号北河内夜間救急センター協議会規約の変更に関する協議について、反対の立場で討論を行います。
まず、寝屋川市夜間救急センター設置条例の廃止と、北河内夜間救急センター協議会規約の変更に関する協議についてです。
北河内夜間救急センターは、1980年に寝屋川市役所北側に開設し、30年にわたって、北河内7市の救急医療を支えてきました。06年からは、小児救急だけになりましたが、寝屋川市民にとっては、なくてはならない施設です。
今回、北河内7市の救急診療体制の再編をおこなうとして、枚方市民病院に隣接する枚方市保健福祉センター内に移転するとのことですが、寝屋川市においては、小児救急の受け入れ医療機関は、北河内夜間救急センターしかありません。これがなくなることは、重大な問題です。
関西医科大学や、大阪医科大学からの医師派遣が難しいという理由で、医療機関の集約化が検討され、北河内夜間救急センターを枚方市への移転にするというも のですが、枚方市では、一次救急としての北河内夜間救急センター、二次救急としての枚方市民病院、三次救急としての関西医大枚方病院が、揃うことになりま す。逆に寝屋川市では、唯一あった一次救急がなくなります。
一方、7月に開院された関西医大香里病院の小児科は、夕方診療のみとなりました。
寝屋川市は、関西医大香里病院に、30億円の財政支援をします。夜間救急センターの移転に関わって、寝屋川市として小児救急体制の確保を要請したのか、厚生常任委員会で質問しましたが、要請したとの答弁さえ、寝屋川市からありませんでした。
寝屋川市が、関西医大香里病院に30億円もの財政支援をおこないながら、小児救急、一次救急すらできないなど、市民の理解がえられるものではありません。
今回の問題の背景に、小児科医不足があることは事実ですが、人口24万人の寝屋川市が、小児救急体制を確保するため、あらゆる手だてを尽くしたとは、感じられません。
昨年度の北河内夜間救急センターの患者のうち、半数を超える52.6%、約3200人が、寝屋川市の子どもでした。
枚方市への移転について、市民に意見を聞きましたが、「ぜひ残してほしい」との意見が相次ぎました。子育て中の人はもとより、子育てが終わった人からも 「夜間救急センターに、夜子どもを連れて行って、助かったことが何回もあった」という声も寄せられました。このような市民の声にこたえるべきです。
また、今回の移転について、かなり以前から、検討されていたようですが、3月議会の予算審議の際に何の報告もなく、5月の中旬以降になって寝屋川市から簡単な報告があっただけです。
寝屋川市から、小児科の一次救急が、なくなるという重大な問題であるだけに、もっと丁寧に情報を明らかにし、市民の意見を聞くべきです。
議会に対しても、詳しい資料を早くから提示し、意見を十分に聞くべきであり、今回の様に唐突に、はじめに移転ありきのやり方にも、大きな問題があることを指摘します。
以上、30年以上、市民の健康や安心を支える役割を果たしてきた施設の移転には反対します。
次に、「寝屋川市立地域交流センター条例の制定」についてです。
地域交流センターは、寝屋川市駅東地区再開発事業の区域内に、土地、建物、設備など合わせて約29億円をかけ、来年4月開所予定で、建設がすすめられています。
全国で、再開発ビルの床が売れ残り、再開発事業が破綻する例が、あいつぐ中、事業を始める当初から、再開発ビル内に公共施設をいれて、行政が税金で買い取り、再開発事業の採算をとるやり方が広がりました。
この地域交流センターの建設も、もともと、寝屋川市駅東地区再開発事業の採算をとることが出発点で、施設の必要性や、その規模、内容について、十分な市民的議論や合意のもとに、進められたものではありません。
実際に、私たちが市民に説明や報告をしても。地域交流センターが、今の場所に建設中である自体、大半の市民が知らないということが、そのことを裏付けています。
また、文化施設であれば、しっかりとした文化行政としての理念と事業施策が求められるにもかかわらず、今回の条例は、地域交流センターを貸館として、指定管理者に、管理運営から事業計画まで、丸投げする内容となっています。
文教常任委員会では、地域交流センターの設置の法的根拠については、「寝屋川市文化振興条例」だとの答弁がありました。
しかし、条例には、文化振興条例の文言ひとつありません。あらためて、市民的合意を得ないですすめられた、再開発事業ありきの計画だったことを厳しく指摘するものです。
本来、こうした施設建設や事業のあり方は、基本的人権として、憲法第25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という生存権の規定をふまえて、具体化された社会教育法や、文化芸術振興基本法などに基づいて 検討されなければなりません。
今後も、必要な備品費や毎年の維持費が多額にかかる施設です。利用料金の設定も高く、今からでも、市民の声を広く聴き、事業のあり方に反映するよう求め、討論とします。
10年6月議会 厚生常任委員会 反対討論
2010-06-18
討論 議案第32号 第36号について反対討論を行います。 "urn:schemas-microsoft-com:office:office" /?>
北河内夜間救急センターの廃止は、寝屋川市民にとれば、今まで寝屋川市内に30年あった、小児科の一次救急がなくなるのですから、北河内7市の中では、一番影響が大きくなります。
この移転によって、市内には小児科の救急がなくなることとなります。一方、関西医大香里病院が市の30億円の財政支援を受けて7月に開院しますが、市民からの要望の強かった、産科、小児救急は現在予定されていません。関西医大香里病院では、小児科の夕方診療をするものの、8時までですので夜間救急センターの代わりにはならないものです。
市の休日診療者が夜9時までに延長されますが、9時以降や土曜日などの対応もできなくなります。
関西医大への30億円の財政支援は、本市にとって大きな金額です。こういう時にこそ一時救急を守るために協力を得ることができなかったのかと思わざるを得ません。
今回の移転の背景には、小児科医が不足しているという、問題があります。寝屋川市がもっと早く対策をとれば、医師が確保できたとは言い切れませんが、市内に小児救急を残すためにあらゆる手を尽くしたとは、思えません。
結局、市民が全く知らない中で、移転が決められ、詳しい事情が説明されない中で、30年以上も市民の健康の支えとなり、安心を与えてくれた夜間救急センターが11月になくなるのですから、市民のことを考えれば、到底、賛成できるものではありません。更なる市の努力を求め反対討論とします。
北河内夜間救急センターの廃止は、寝屋川市民にとれば、今まで寝屋川市内に30年あった、小児科の一次救急がなくなるのですから、北河内7市の中では、一番影響が大きくなります。
この移転によって、市内には小児科の救急がなくなることとなります。一方、関西医大香里病院が市の30億円の財政支援を受けて7月に開院しますが、市民からの要望の強かった、産科、小児救急は現在予定されていません。関西医大香里病院では、小児科の夕方診療をするものの、8時までですので夜間救急センターの代わりにはならないものです。
市の休日診療者が夜9時までに延長されますが、9時以降や土曜日などの対応もできなくなります。
関西医大への30億円の財政支援は、本市にとって大きな金額です。こういう時にこそ一時救急を守るために協力を得ることができなかったのかと思わざるを得ません。
今回の移転の背景には、小児科医が不足しているという、問題があります。寝屋川市がもっと早く対策をとれば、医師が確保できたとは言い切れませんが、市内に小児救急を残すためにあらゆる手を尽くしたとは、思えません。
結局、市民が全く知らない中で、移転が決められ、詳しい事情が説明されない中で、30年以上も市民の健康の支えとなり、安心を与えてくれた夜間救急センターが11月になくなるのですから、市民のことを考えれば、到底、賛成できるものではありません。更なる市の努力を求め反対討論とします。