代表質問
2016年3月議会 代表質問④
2015年6月議会 代表質問①
◎ 4月の寝屋川市長選挙で日本共産党は、「市民の声がとどく市政をつくる会」に参加し、『馬場市政の継承許さず、維新市政の持ち込みを許さない』を2つの大きな争点として、「市民の声をきく市政」「バランスのとれたまちづくり」「弱者にあたたかい市政」「健康と環境を守る市政」「子育て安心のまち」「市役所の民営化ストップ」の6つの政策を市民に明らかにする中で、市民の声が届く市政を取り戻すために北川のりお市長候補を自主的に支援することを決めて全力でとりくみました。
北川法夫市長も選挙戦では寝屋川市民の暮らしをさらによくしたいとの思いで命を守る市政への転換を公約されました。
今回の選挙で、北川のりお市長誕生に多くの市民とともに大きな喜びを持っています。
所信表明でもありましたが、「政治で暮らしが変わったことを実感していただける」よう、これからの四年間、北川市政の公約でもある「市民の命・くらしを守る市政実現」にむけてわが党も全力で取り組むことを、まず最初に表明をします。以下2つの争点、6つの政策の基本にそって北川市長の所信表明に対する質問を行います。
◎ 1つめは、「市民の声を聞く市政への転換」について
4期16年続いた馬場市政は、歴代の市長と大きく異なりました。北川市長、西川市長、高橋市長は、いずれも保守の立場でした。しかし、共通していたのは、市の福祉施策の大もとを守ってきたこと、市長と立場が違う場合でも、市民の意見を聞く姿勢があったことです。
ところが、馬場市政の下では、市長と立場が違うかどうかで、市民に対する態度を変える。意に添わない市民の意見は聞こうとしませんでした。市が行った市民の意識調査アンケートでも市政に市民の意見が反映をしていないと答えた市民が7割にものぼりました。今後の4年間の北川市長の市政運営で、大きく改善されることを市民は期待しています。
かつて「福祉先進都市」と言われた寝屋川市には、無認可保育所への助成、学童保育の正職指導員の複数配置など「日本一」と言われる施策がありましたが、これらの施策は市民の反対の声を聞かずに次々と切りくずされてきました。
4期16年間で、公立保育所10カ所廃止・民営化、2つの小学校の廃校、4つの公立幼稚園の廃園、あかつき・ひばり園の指定管理者制度の導入、市民プール廃止、敬老金、寝たきり老人見舞金、障害者福祉金、難病患者見舞金なども全て廃止されました。その一つ一つが廃止、民営化、指定管理が提案されていく中で多くの市民から反対の声や多数の署名が寄せられましたがその声に耳を傾けず押しすすめられました。
例えば、市民プールの廃止にあたっては、「公共施設等整備再編計画」が市民、議会の意見を聞くことなく市役所内で検討・作成されました。計画を知った市民から2万名を越える「市民プールを残してほしい」との署名が提出されました。しかし寝屋川市は市民の声に真摯に耳を傾けることなく廃止しました。
いまでは遊び場を失った子どもたちが寝屋川市駅前の寝屋川で遊ぶ姿が見られます。「川で遊ぶ子どもたちに何かあったらどうするんだ」と議会で質問をしたこともありましたが、寝屋川市の答弁は自己責任ですと冷たいものでした。
また、寝屋川市は「市民プールは年2ヶ月しか利用されていない、役割は終わった。跡地には一年中使えるBQなどを行うことが出来る公園を整備したい」と説明していましたが、いまプール跡地の南寝屋川公園にはBQ禁止の看板が出ています。市民に対して説明をしてきたことが守れないと言うのも問題です。
あかつき・ひばり園の指定管理者制度導入では、前市長のもと、「アウトソーシング計画」にもなかったものを突如、市政運営方針に入れて、保護者、関係者との話し合いが継続して行われている最中に保護者関係者との合意もないままに議会提案されたものです。昨年4月から指定管理者制度が導入されていますが、保護者の不安は解消されていません。
就学援助の基準引き下げについては、国から、生活保護基準が下がっても、基準の引き下げはしないよう2度にわたって文部科学省から通達が出される中、市民が就学援助についての寝屋川市の考え方を聞きたい。基準の引き下げはしないでほしい。懇談の場をもってほしいとの要望書が提出されました。しかし教育委員会は、懇談を拒否し続け文書の回答に終始し、説明のないままに就学援助の基準は引き下げられてしまいました。
前市長のもとで進められてきた、これらの例に共通しているのは市民の声を聞かない姿勢です。
市の行政運営は市民の意見を聞くところから始まるのではないでしょうか。市長の所信表明では市民の話を聞くこと、市民と対話していくことが強調されていて非常に心強く思いました。
今後、市民や団体が寝屋川市に対して要望や懇談の申し入れをされてくると思います。市としての対応のあり方について市長の見解をお聞きします。
また、今後、市長が直接市民との意見交換を行う場を定期的に設けること。新たにタウンミーティングの定期開催などについても是非とも検討いただきたいと思います。見解をお聞きします。
◎ 2つ目は、バランスのとれたまちづくりです。
4期16年の馬場市政のもとで、大型開発が優先して行われてきました。
寝屋川市駅東地区の再開発事業、香里園駅東地区の再開発事業や寝屋南地区土地区画整理事業の3つの開発で総額400億円を越え、税の投入だけでも110億円を超えました。また、香里園駅東地区の再開発事業では、産婦人科の設置について努力をするなどの約束をした協定書を関西医大香里病院と交わし30億円もの税金投入が行われました。
第2京阪道路沿道や寝屋川市東部地域では、農地や緑が大きく失われる区画整理事業が行われ、ふるさとリーサム地区の計画など、新たな特別扱いにつながる大型土木事業の動きも始まっています。
市民の願いはバランスのとれたまちづくりです。地域的には東側に偏った開発がなされてきたと、西地域や萱島地域の市民から意見を聞くことがあります。また、大型開発に偏ることのない市民生活に密着した事業が求められています。
そこでお聞きします。今、現在、寝屋川市においてすすめられてきている、ふるさとリーサム地区まちづくり整備計画についてです。
今回の市長選挙で市長は市営住宅の建てかえに掛かる費用40億円を見直して寝屋川市が他市に遅れている国保料の引き下げやドクターカーなどの市民サービスへ回そうと訴えられました。また、市営住宅の建てかえに対しては再検討をしたいと立場を明らかにしています。これまでの馬場市政の下で計画された市営住宅の建てかえ第1期については、5年間の債務負担行為補正やPFI方式による工事請負契約が締結されていますが多くの市民は知りません。
日本共産党は市営住宅の建てかえについて、次のような問題点を指摘してきました。「長寿命化計画」で始まった検討が、最終段階で「全面立替」方針に変更されたのはなぜか。PFI方式で安くて品質がいいという具体的な根拠が示されていない。今回の契約は、評価の仕方によって事業者が決まる。まして1社グループのみで競争性が担保されたと言い難い、落札額は予定価格の99.7%となっている。市内の市営住宅については、主に同和対策事業として特定の地域に700戸近い住宅が建てられ、老朽化による建て替えも特定地域に偏った住宅を作るのか。もっと十分な市民的議論が必要だという意見も述べてきました。以上のような中で、市営住宅の建てかえについては、現行の進め方を見直すお考えがあるのか、お聞きします。
また、ふるさとリーサムまちづくり整備計画事業のまちなか再生エリアでは、防災軸となる道路が必要と6㍍道路をつくる計画が優先的に進められてきています。市はまちづくり協議会がつくられ地元の意向によってまちづくりがすすめられていることを強調しますが、まちづくり協議会の11名の役員のうち、6名が地区外に居住をしているなどの実態もあり問題ではないでしょうか。そして、そこに実際に住んでいる借地・借家人は最初からまちづくり協議会の参加対象者とされていません。新たな特別対策につながらないようにすべきです。まちなか再生エリアの道路建設については、地元に住んでいる住民や市民の意見を広く聞く中で見直しが必要ではないでしょうか。市の見解をお聞きします。
そして、防災軸が必要とされるなら、国から危険と指摘された市内の3つの密集住宅地域があります。今回の所信表明では都市計画道路、対馬江大利線の整備をすすめる中で大利地域の密集市街地解消につとめるとされていることを評価したいと思います。さらにあと2カ所の指定されている香里・萱島地域においても、住民が住み続けられることを前提とした対応が必要ではないでしょうか。市の考えをお示し下さい。
今後、生駒断層地震や集中豪雨による災害などが予測される中で大型開発優先から防災事業への転換が必要です。
地震対策については、民間住宅の耐震化が大きな問題となってきます。耐震診断や耐震補強へ市としての補助金制度の拡充が必要ではないでしょうか。
家屋の耐震化については、住宅リフォーム助成制度の創設や耐震補強工事への助成拡大など、市民のいのちを守る施策として、市内中小業者の振興施策としてもメリットが出るような施策展開が今後求められるのではないでしょうか。市の考えを示し下さい。
治水対策は今回の所信表明で、今後も浸水被害の軽減に向けたハード・ソフトの取り組みを計画的に実施することが表明されました。市民の中には2012年8月14日の集中豪雨による浸水被害の記憶がまだまだ新しいところであり評価します。
しかし、大きな治水対策は寝屋川流域の自治体が協力して大阪府と共に広域で取り組んでいくこととなっています。そこで、寝屋川市として具体的にどのようなことに取り組むことが出来るのか。そして市民がどのように係わり協力を得ることが出来るのかが非常に大切になってきます。今後の市の治水計画をお示しください。
第二京阪沿道のまちづくり協議会の中には協議会を解散して農地を守る会などの結成も行われていると聞いています。寝屋川市内全体をみてもどんどんと農地が減少していく中で寝屋川市として農地・緑の保全に向けて、市として産業振興条例にある農業振興をより具体化していく施策展開が求められていると考えます。今後の市内の農地・緑の保全についての市の見解をお聞きします。
高齢化が進む中で郊外型の大型開発では市民生活を守ることが出来なくなっています。高齢者・買い物難民等に対する外出援助施策としてコミュニティバスや乗り合いタクシーなどの制度の充実を進めていくこと。また、公共施設へのアクセスも困難な中、各市民センターにおけるワンストップサービスに向けての取組は評価します。市長の「くらしを守る」立場から市として、高齢者や買い物難民などに対応する施策について見解をお示しください。
次に、市民が気軽に利用できるスポーツ施設の整備については、現在の寝屋川市では教育センターを廃止する中で市民が利用できる体育館が一つ削減される見込みとなっています。
体育館を利用している方たちからは体育館の存続、市内スポーツ施設の拡充を求める声を聞いています。公園や体育館、スポーツ広場など市民がスポーツに親しむことが出来る環境作りが必要ではないでしょうか。6月15日付けの広報で市長はスポーツを盛んにしたいと述べられています。文化・スポーツ振興に向けての施策検討が必要ではないでしょうか。市の考え方をお示しください。
◎ 3つ目は「弱者にあたたかい市政に」ついてです。
市長は今回の所信表明で高齢化を見据え・市民生活の基本となる健康を守るため、「健康・医療・福祉のまちづくり」の推進。また、子どもから高齢者・障害のある人への支援を打ち出しています。そして国民健康保険料についても引き下げに向けた取り組みを進めるとされています。大いに期待するところであります。
特に低所得者が多く加入している国民健康保険において市民に重たい負担を強いている現状があります。
前市政のもと、2008年の全国調査で200万円の所得の4人家族のモデルケースで50万円を超える国保料が全国一高い保険料となりました。そして、市は、「適正適法に賦課をしている」と繰り返しました。
北川市長は国保料の引き下げを公約されています。
今年度の国保料は市長が初登庁の日に告示しなければならないという大変厳しい日程の中、前年度に比べてモデルケースで年2600円の引き下げになったことは評価しています。これにより日本一高い保険料となった2008年度から7年連続で保険料率が下げられたことでモデルケースでは大阪府下平均並となってきています。
しかし、残念ながらモデルケースで38万円を超える保険料は市民にとってまだまだ重たい負担です。今後の引き下げに向けての市長の思いをお聞かせ下さい。窓口での市民生活を守る丁寧な対応をお願いします。
また、介護保険料については前市政では公約に反して二期連続で値上げしました。今年も4.6.8月支給の年金からは、仮算定として前年分の介護保険料で天引きされ、10.12.2月分の年金で本算定をし、今年度は22%値上げされた保険料で高齢者の生活を更に厳しくします。
介護保険料は原則として3年に一回の改定ですが、高齢者の生活を守るためにも保険料の引き下げの努力が求められます。大阪府下の多くの自治体で行われている介護保険料・利用料の減免制度創設に向けての検討を求めます。市の見解をお聞きします。
次に障害者施策の拡充についてです。
多くの障害者、その家族は、働く場所の確保、障害者の高齢化など深刻な悩みを抱えています。市として相談窓口の充実、施策の具体化が求められます。特に障害者は外出が困難な場合も多く、市として要望を聞き取りに行く体制づくりが求められています。今年度から、難病支援の法律が変わり、病院の窓口で月5千円の負担が生じるなど、障害や難病を抱えている方が障害年金で暮らす中、生活が厳しくなっている状況があります。市として障害者が安心して生活できるような施策について基本的な見解をお聞きします。
あかつき・ひばり園は、昨年4月に指定管理者制度が導入されました。あかつき・ひばり園は障害を持った子どもたちの療育を行う場です。療育水準の維持向上・センター的役割の維持は指定管理者制度を導入するにあたって市が約束したことです。指定管理者への引き継ぎにあたって保護者の不安は解消されていません。指定管理後も保護者から市や市議会に対して切実な要望書が提出されてきました。当面、保護者関係者との懇談を密にとり保護者の要望をよく聞いていただくこと。来年度の引き継ぎは市の職員体制について、保護者関係者の意見を聞いて対応していくことが必要ではないでしょうか。市の見解をお聞きします。
生活保護制度は市民生活を守る最後の砦です。
生活保護を食い物にする暴力団員による生活保護の不正受給は犯罪行為であり許すことはできません。しかし全国的に語られる生活保護費の不正受給の多くは制度の不理解からくる高校生のアルバイト収入の未申告などが多くを占めています。
しっかりとした制度の周知をし、自立に向けて市民を支えることが出来るケースワーカーの配置が求められます。
この間、寝屋川市では、毎年のように府の監査で人員の不足が指摘されています。生活できなくなったときに、生活保護を受給することは、憲法に保障された基本的人権です。市職員は、市民が権利を行使するための援助をすることが仕事です。
本当に生活が困難になった市民が制度から漏れることなく利用出来る体制が望まれています。
市民生活を守る最後の砦としての本来の役割を果たすことができる体制の強化が必要ではないでしょうか。市の見解をお聞きします。
上下水道事業も決算見込みが出ましたがどちらも黒字を計上しています。市民生活が困難になってきている中、上下水道料金の引き下げ、減免制度の創設も検討課題です。また、社会福祉施設などに対する福祉減免制度の創設など市民に優しい制度設計とすることも必要ではないでしょうか。市の見解をお聞きします。
2015年6月議会 代表質問②(続き)
◎ 4つ目は、「健康と環境を守る市政へ」についてです。
廃プラ、ごみ、環境問題についてです。
2004年に、二つの廃プラ処理施設が住宅地に近い打上に建設される計画があることが、あきらかとなりました。地域住民のみなさんが計画を知り、健康被害を心配して住民運動が始まり12年目を迎えています。
前市長のもとでの寝屋川市は、多くの住民が訴える健康被害の実態を調べることなしに健康被害はない。市民との話し合いについても「見解が違うから会えない」としてきました。
廃プラ処理施設は立ち上げの経過から問題があります。長くなりますが紹介します。北河内4市リサイクルプラザは場所などを寝屋川市が先導し、急いで事業化を進めました。2002年度3月末で同和対策事業として進められていたクリーンセンター第2事業所が廃止され同時期に、事業の立ち上げのために部落解放同盟の事実上の下部組織である寝屋川資源再生業協同組合(後に大阪東部リサイクル協同組合に改名)から北河内各市に強い働きかけが行われました。しかも4市施設のすぐ南側に府市一体の特別扱いでリサイクルアンドイコール社(後に倒産、民事再生となり現在大栄環境グループが経営)が圧縮廃プラスチックを破砕、溶融してパレットを製造する工場として住民への説明もなく建設されました。
廃プラ処理施設が稼働すると地域には廃プラ独特の甘いにおいが漂うようになり、健康被害を訴える住民が出始め、岡山大学医学部の津田先生の調査では1000名を越える住民が健康被害を訴える状況となりました。
今回も質問をつくるにあたって住民の方にお話を聞きました。高宮旭丘の60代のAさんは今でも喉の痛みと目の痛みに苦しんでいます。市外に出ていくと体調が良くなる、転地したいが、現実には難しい。薬で何とかここで生活ができている状態ですと話されました。
また三井が丘4丁目のBさんも鼻が詰まったり、鼻水がだらだらでたりと大変です。とくに、目がくしゃくしゃになって、目が赤く充血して何度も眼科へ行くが医師からはとくに目には問題はない。刺激物があったのではといわれると話されています。外出をするときに廃プラ施設の方向に下っていくと、鼻も目も大変つらい、状況になっていると話されました
主な健康被害は、眼がかゆい、眼が痛い、喉がイガライ、咳が出る、湿疹などの皮膚粘膜症状、化学物質過敏症、ぜんそく、他にも中枢神経の機能障害や自律神経失調など様々な症状がでています。そして、症状が悪化する中で、医者から転地を勧められて引っ越す人も出ています。
この間、健康被害を訴える住民は、寝屋川市、4市組合、大阪府、環境省など行政への訴え、また国会、府議会、市議会など各議会への取組、そして、医師、疫学調査、化学分析、気象の専門家などそうそうたる科学者による支援を受け、運動を続けてきました。
裁判では、仮処分、大阪地裁、高裁と三度の訴訟において科学者による意見がことごとく不採用にされるという、判決が続き、国の行政委員会である公害等調整員会への原因裁定の申請は、3年半にわたる審理の後、昨年11月に却下されました。
そして、健康被害を訴える住民のみなさんは、今以下のように訴えています。
廃プラはペットボトルをのぞき分別回収ではなく、かつてのように生ごみと一緒に燃やして、熱回収(サーマルリサイクル)としてゴミ発電につかう。サーマルリサイクルは、環境省が進めるリサイクルの一つです。そして、処理方法をかえると、一石3鳥、①環境汚染をなくすことができる、②年間5億円の税のムダ遣いを節約できる、③新しいクリーンセンターでのごみ発電のパワーアップができるというものです。 廃プラはいくらお金を掛けても元には戻りません。粗悪な製品で、パレットや公園のベンチ程度の用途です。比較的純度の高いペットボトルでも経済的な再生は衣料品に使われてるフリースまでです。
廃プラを現状の材料リサイクル(マテリアルリサイクル)から熱リサイクル、サーマルリサイクルに変えましょうと言う提案です。
廃プラ処理による健康被害が進む中、市内病院の協力で、昨年10月よりハイプラ外来として月一回の診察日を設けて真鍋医師により診察・治療が始まっています。真鍋医師は、廃プラ公害による健康被害の検診を行い診断書を裁判等に意見書として提出するなど、アレルギーを専門とする医師です。
北川市政におかれては、健康被害を訴える住民のみなさんの御意見をお聞きする機会を設けていただくことをお願いし、お考えをお聞きします。また今後新しいゴミ処理施設が建設されますので、ゴミ処理のあり方を見直すことについての見解をお聞きします。
環境対策については、各自治体で自然エネルギーの普及目標を掲げているところが多くあります。寝屋川市としてもCO2の削減のためにも自然エネルギーの普及目標が必要ではないでしょうか。また、公共施設・民間施設への太陽光パネルの設置など、市民との共同を広げて、環境対策に取り組むことも必要と考えます。市の考えをお聞きします。
市民のいのち・健康を守る施策として、今回の所信表明では、ドクターカーの導入が表明され大いに期待するところです。ドクターカーが導入された地域では救急救命の救命率が大幅に上がるなどの成果が上がっているとも聞いています。医師の確保などをはじめ今後の課題と予定をお聞きします。
◎ 5つ目は、「子育て安心のまちに」ついてです
かつて、寝屋川市は子育てするなら寝屋川市と言われていました。この16年間で子育て分野のサービス後退は市民の不安となっています。教育・保育などの子育て支援策の充実をはかり、かつての「子育てするなら寝屋川市」を取り戻すことが市民の切実な願いになっています。
今回、所信表明でいじめ問題に対応する施策を行うことは評価したいと思います。関係者、市民の声をよく聞いて対応していただけるよう求めるものです。
いま、お母さんたちが集まって子育ての話をしていると出てくるのが、出産する場所が減ってきたという話です。寝屋川市では、年間約2000名の赤ちゃんが生まれていますが、市内で出産しているのは約半数です。現在、寝屋川市内では病院、クリニック、助産院2カ所と4カ所しか出産できるところはありません。安心して出産できる環境作りも自治体に求められています。市として出産環境の整備について考えをお示しください。また、30億円の財政支援が行われ協定書を交わした関西医大香里病院の産科の設置についてどのような状況になっているのかも合わせてお聞きします。
また、子育て環境の充実や「子どもを守る」施策として保育所の充実も急務ですが、民間保育園の職員不足は深刻なものがあり、その要因のひとつに保育所職員の処遇問題があります。保育士の確保は子どもの命を守ることと直結します。国が実施している「保育士処遇改善」への補助金上乗せなどによる民間保育園への市独自の財政支援が必要ではないでしょうか。
そして保育所の待機児問題です。かつて、香里地域では入所は2年待ってくださいなんていう話しもありましたが、保育所の新設、増設で待機児は減ってはきました。しかし、現在でも年度途中から増え始めて、年度末には約80名となり認可保育所の新設増設が必要ではないでしょうか。
待機児童対策について市の見解をお聞きします。
学童保育についても高学年保育が始まりましたが、部屋が狭く、指導員の欠員が出るなどのソフトハード共に問題がでています。指導員の処遇改善が必要です。また、子どもの安全対策のためにも土曜日開所が保護者の高い要求となっています。市の学童保育についての考え方をお聞きします。
学校教育については市長は所信表明で「子どもを大切に守り育てる環境を整備する」と述べられました。本当にうれしい限りです。老朽施設・整備の改修計画、特別教室へのエアコン設置、学校トイレの洋式化、中学校給食の改善、少人数学級の拡充、図書室への専門司書の配置、国基準を満たす図書など教育環境の整備は子どもたちが豊かな教育を受ける条件に必要なものと考えます。また、ドリームプランなど学校間の格差を付ける予算配分は見直しが必要ではないでしょうか。そして、点数だけで学力を競わせる、国・府・市がおこなう一斉学力テストの実施、学校別の公表については見直しが必要と考えます。
所信表明では教育予算等に責任を持てる体制の強化、教育施策の拡充に努めると述べられました。
寝屋川の教育の取り組むべき課題についてどのように考えているのかお聞きします。
また、教育大綱の策定は保護者、教職員の意見を反映したものとすること。また、憲法の教育を受ける権利やこどもの権利条約など子どもたちの学ぶ権利や人権が最大限保障されるものとなるよう検討することが必要ではないでしょうか。市の見解をお聞きします。
今年、7月からこども医療費助成制度が高校卒業年齢の18歳まで拡充され市民からは喜びの声を聞いています。大阪府では最高レベルの到達となります。そして、全国的には子ども医療費助成制度は約半数が完全無料化となっています。今後は大阪府下初めての完全無料の子ども医療費助成制度の検討をしていただきますようお願いしておきます。
◎ 6つ目は、「市役所の民営化ストップ」についてです。
前市政の16年間では市役所の民営化が進められ、市の公的責任が後退をしていく中でこの流れを止めることが必要です。
この間、寝屋川市は民間にできることは民間へと次々と職員を減らし、退職者の不補充を続けました。その結果、保育所の民営化、公立幼稚園が廃園、学校給食の調理業務委託が強行され、また、ゴミ処理業務も施設の管理、ゴミ収集まで委託がすすめられてきました。公共施設もそのほとんどで指定管理者制度が導入され、多くの公共施設には市の職員がいません。
一昨年の集中豪雨では多くの市民からの問い合わせ助けを求める声に対応する職員が足りませんでした。
窓口業務の委託では労働基準監督署から法律違反が指摘され改めて市の直接雇用のアルバイトとされる事態もありました。
また、学校給食の調理業務委託では、最低賃金を下回る募集広告が出たり、子どもたちから給食がおいしくなくなったとの声もありました。
子どもの虐待対応をする部署では非正規雇用の専門職の職員が二年連続で退職をしていくなど、経験の蓄積が求められる職場で正規の職員配置ができない寝屋川市の職員定数となっています。2400名を越えていた市の職員は1200名を切り、来年度には、約1100名になる予定です。
こんなに減らして、本当に市民生活を守る職員配置は守られているでしょうか。
今回、市長は中核市への移行を目指し、業務量調査を行うとされています。中核市への移行は、様々な権限が地方自治体に委譲されることで市民に対してより多くの施策を行うことができます。一方で業務量が増えることになります。中核市への移行は十分な議論のうえですすめることが必要と考えます。
そして、市の施策については、公的責任を果たすべきところを明らかにして、必要な正規職員の配置が必要と考えます。前市長のもとで、市職員の大幅削減を前提とした「定員適正化計画」を優先して、退職不補充で正規職員を減らし続け、各部署で最低限の人の配置が保障されていなかったのではないかと考えます。今後、少子高齢化が進む中で、市役所の仕事は今以上にマンパワーが必要になるでしょう。職員配置のあり方について市の考えをお聞かせください。
本来、行財政改革は無駄を省き、市民福祉や、市民サービスの維持向上を目指すことが目的であるはずです。ところが、この間、前市長のもとで行ってきたことは、市民サービスの切り捨て、出てきた黒字は基金の積み立て、減債基金などに回して市民負担の軽減には回していません。
基金を積み立て、借金返済のため減債基金に回すことなどをすべて否定するわけではありません。しかし財政が厳しいと市民に負担をお願いしてきた中で、市の財政が黒字になったのですから、黒字分は市民の暮らしを守ることに使ってはどうでしょうか。
所信表明では政治で暮らしが変わったことを実感してもらうとの決意もなされています。2014年度決算も黒字の見込みとなり、単年度黒字が11年連続となります。市民生活への還元が必要ではないでしょうか。
市としての見解をお聞きします。
北川市長へと変わったことを市民は大変関心を持って、期待して見ています。私たちも、自主的にですが、北川候補を応援してきた責任があります。一つ一つの議案に対して市民に取って良いことなのかどうか、しっかりと議会の場で議論をしていきたいと考えています。そして、この四年間で寝屋川市が良くなったと市民のみなさんに実感をしていただけるように私たちも全力で頑張ります。
最後に、国政・府政の問題です。安倍政権は、「戦争法案」を国会に提出し、夏までに成立させることをねらっています。
この間の国会論戦では、衆院憲法調査会で、与党推薦の参考人をふくむ3人の憲法学者が、そろって憲法違反と指摘しています。それに続く200人をこえる憲法学者や法曹界も撤回を表明。
国会周辺をはじめ全国各地で「戦争法案」を許さない運動が大きく広がり、今国会で成立させるべきではないという声が8割にものぼっています。地方議会でも廃案や徹底審議をもとめる100をこえる意見書が可決されています。
日本の国のあり方を大きく左右する歴史的なたたかいとなっています。
日本共産党は、国会論戦とともに、党派のちがい、立場のちがいをこえた幅広い共同を広げて、日本を「戦争する国」にしないために頑張ります。
次に、大阪都構想です。
「大阪都」は2010年1月に当時の大阪府知事の橋下さんがいいだした構想です。そのねらいは3つです。1つは、大阪市も24区もなくす。2つめに、その権限・財源を「大阪都」に吸い上げ、大型開発に注ぐ。3つめは、「一人の指揮官」(知事)でやりたい放題できる体制をつくることです。
住民投票にあたり日本共産党はこのような「大阪都」構想の中心問題を明らかにしました。地域振興会、商店会、医師会、商工連盟など、さまざまな市民団体のみなさんや府下の首長とも連携、自民党、民主党との合同演説など、政党間の共同が進みました。
「住民が主人公」の大阪の地方政治の前進と平和・民主主義・暮らしを守るために今後も力を尽くしていきます。
北川市長は市民の「いのちを守る」ことを基本に「子どもを守る」「まちを守る」「生活を守る」ことを表明されたことを高く評価します。私たちも命くらし守る市政の実現に全力を上げることを申し添えて、日本共産党の代表質問を終わります。
再質問ある時には自席にて行います。ご静聴ありがとうございました。-
2014年3月議会 中林市議 代表質問
日本共産党の代表質問をおこないます。
●まず、市長市政運営方針についてです。
市長は、「はじめに」の項で15年間の市政について自己評価をされています。
この中で財政基盤を強化したこと。まちの魅力が向上し、活気とにぎわいが増していること。市民協働のまちづくりが進んでいるなどと、自らの市政を高く評価しています。
勿論、個別の施策についてこの間、改善がされてきたことは事実であり、一定の評価をします。同時に15年間の市政について、市民から厳しい批判や意見が寄せられています。
第1に、学童保育指導員の非常勤化や公立保育所の廃止・民営化をはじめ、寝屋川市が全国的にも誇っていた制度、施策の後退を進めてきたこと。いま、あかつき・ひばり園の公設民営化まですすめようとしていることです。
第2に、再開発事業など、不要不急の大型開発を優先させ、関西医大香里病院への30億円など、市民合意の得られない財政支出を行ったこと。
第3に、廃プラスチック処理施設の建設を強行し、形を変えた同和の特別扱いをすすめてきたこと。健康被害を訴える住民の意見を無視し続けていること。
第4に、行政が決めたことは市民が何を言っても変えない、市民の意見を聞かない、行政姿勢を進めてきたことなどです。
このような市民の意見をよく聞き、とり入れ、市政を進めることを、まず求めます。
● 質問の第1は、市民生活の現状と市政がはたす役割についてです。
昨年10月から12月期の国内総生産の伸びは、前期比0.3%増、1年間に換算した年率でも1%増にとどまりました。2月に発表された国民所得統計は、経済の動きが鈍っていることを浮き彫りにしました。
「景気回復」が、かけ声倒れになっているいちばんの理由は、国民の所得が伸び悩んでいるためです。厚生労働省の勤労統計調査では、昨年の1ヶ月平均の「決まって支給する給与」は3年連続の減少となりました。
金融緩和や規制緩和で大企業のもうけを増やせば、雇用も給与も改善するというのが「アベノミクス」の宣伝文句ですが、実態はまったく逆です。大企業のもうけは増えても、内部留保にまわるだけで国民の収入は増えていません。
★ 市民のくらしは厳しい状況が続いています。市長は市民生活の現状についてどのように認識されていますか。
★ また、市民の暮らしを守るため、できうる限りの取り組みを行うべきです。見解をお聞きします。
次に、消費税増税や雇用についてです。
4月からの消費税の5%から8%への引き上げは、国民に年間8兆円もの負担増となり、市民の暮らしをいっそう困難にします。
市は、消費税率の引き上げは「社会保障の安定財源をはかるもの」としていますが、
社会保障は良くなるどころか、生活保護、介護、医療など、あいつぐ施策の後退や住民の負担増が進められようとしています。政府は大企業には減税しながら、軍事費や公共事業費に増税分をつぎ込もうとしています。
増税するのなら富裕層や大企業から行うべきであり、
★1)消費税増税を中止すること。
★2)経済のたて直しには、国民の所得を増やすことが必要不可欠です。
労働者の賃金引き上げを進めること、非正規雇用から正規雇用への転換で雇用の改善をはかること。
以上2点について、市長の認識をお聞きします。
●次に、平和の取り組みについてです。
「戦争できる国」づくりへ安倍政権の暴走が止まりません。先の臨時国会では、戦争司令部にあたる「国家安全保障会議」設置と「特定秘密保護法」の成立が強行されました。今国会では、立憲主義をふみにじる「集団的自衛権の行使」容認へ、政府の閣議決定で解釈変更をしようとしています。
また、公共放送の責任と役割を果たすべきNHKを、人事を通じて政府権力に従わせるなどの動きは、「戦争への道」に通じると言わねばなりません。
★ 憲法を否定し、日本の自衛と関係なく、海外に自衛隊を送って武力行使を認める政府の動きに、市として反対を表明すべきです。見解をお聞きします。
第2に、市は市民の平和意識の高揚をめざすとしています。戦争がいかに悲惨で、自然と環境を破壊し、生命も財産も奪い尽くすものかを、具体的に学習し、日常の平和が重要であることを考える場が必要です。
★市として、市民が戦前・戦後の歴史を学び、戦争体験や被爆体験を追体験できる「平和学習施設」を設置すべきと考え、見解をお聞きします。
第3に、「核兵器のない世界」の実現は、被爆者をはじめ、多数の国民の願いです。
被爆70年目の、2015年のNPT再検討会議に、寝屋川からも「核兵器全面禁止を求める」署名をたくさん持って、代表を送ることが期待されています。
★2020年を目標に、「核兵器全面禁止をめざす世界平和市長会議」の一員として、馬場市長のできる限りの協力を求めます。所見を伺います。
次に、防災についてです。
まず、東日本大震災への支援については、市として、引き続き支援を行うこと。募金とボランティア支援も引き続き呼びかけるべきと考えます。
第2に、地域防災計画の見直しについてです。
大阪府は、南海トラフ巨大地震が発生した場合、最大で震度6強の地震がおそい、
約1万1000ヘクタールが津波で浸水、最大13万人が死亡するとの想定を公表しました。被害直後、832万人が断水にみまわれるほか、234万戸が停電、115万戸でガスが供給停止になると予測されています。
その際、本市でも、建物被害・断水・道路閉鎖・避難者の発生、物資の不足、災害廃棄物の発生など、具体的な数値をあげての予測がされています。大阪府は、今年度中に地域防災計画の修正を行うとしています。
★ 本市においても、地域防災計画の見直しを進めるべきです。
第3に、耐震改修の推進についてです。
建物が耐震化されていれば、倒壊を減らすことができます。
★公共施設と住宅の耐震化は目標を、前倒しして実施するよう求めます。
第4に、避難計画の作成についてです。
災害が起こった場合、住民がどのように避難するのか、具体的な計画作りが問われます。
★ 特に、高齢者・障害者・妊婦・乳幼児などの避難計画の策定は重要です。
早期の具体化と計画にもとづく訓練の実施を求めます。
★ 第5に、要援護者の把握をすすめるとともに、住民の協力も得て、日常的なつながりができるように、取り組むべきと考えます。
以上5点、お聞きします。
次に、浸水対策についてです。
まず、地域の保水力のアップについてです。
道路は舗装され、農地が減少する中で、地域の保水力が低下しています。
★緑と農地の保全、浸透性舗装など、市としての計画的な取り組みを求めます。
第2に、一昨年の集中豪雨では、市内の広範囲で浸水しました。寝屋川流域下水道増補幹線の整備や地下河川の整備は待ったなしの課題です。
★大阪府や関係市と調整をすすめ、具体化すること、中木田調節池の設置へ努力を求めます。
第3に、ポンプ調整ルールの運用が始まろうとしています。流域の下水道対策計画について、大阪府は、ポンプ調整をすることで、浸水被害の軽減ができるとしていますが、
上流域の本市については、浸水被害が拡大をすることもありうるとの説明でした。また、被害の拡大については、天災だと理解してほしいと、何ら補償もしない姿勢でした。
★大阪府に対し、市として、被害が拡大しないよう対策すること、被害となった場合の補償制度をつくるよう求めるべきです。
以上、3点、お聞きします。
●次に、原発ゼロと自然エネルギーのとり組みについてです。
原発事故の被害は、今なお深刻さを増し、福島では、14万人もの被災者が、避難生活を強いられています。事故は収束するどころか、放射能汚染水が制御できない、非常事態が続いており、原発事故の原因は、いまだ究明の途上にあり、再稼働など論外です。
現在すべての原発が停止しています。再稼働せずに、廃炉に向かうことこそ、最も現実的で責任ある態度です。
世論調査では、再稼働に7割が「反対」、原発の今後については、「今すぐ廃止」「将来は廃止」をあわせると7~8割にのぼります。
★ 国に「即時原発ゼロ」を決断し、原発の再稼働をやめることを市として求めるべきです。見解をお聞きします。
次に、自然エネルギーの取り組みについてです。
太陽光パネルについて、本庁舎への設置や、市内の自治会集会所を対象にした設置補助の実施を評価します。
その上で、
(1) 自然エネルギーの取り組みについては、市全体としての導入計画を作成し、担当課を設置すること。
(2) 太陽光パネルの設置については、公共施設をはじめ、民間社会福祉施設など、引き続き具体化すること。
2月22日、市内の民間保育園の屋上に、市民の共同出資で、太陽光パネル設置による市民共同発電所ができました。市として、市民参加の市民共同発電所の取り組みへの支援をはかること。
3)7月スタートの太陽光パネルの設置補助制度については、①市民に補助制度を周知すること。②対象を、家庭用だけでなく、市内事業者、民間施設等へ広げること。
(4) 銀行との連携で低金利の貸し付けなど、初期費用ゼロでの太陽光パネル設置へのとり組みの検討をもとめます。
以上4点、お聞きします。
●次に、くらしをまもる施策の拡充についてです。
生活保護についてです。
生活保護費の抑制・削減をねらい、生活保護法の見直しが、今年7月から実施されようとしています。
今まで、口頭での保護申請を認めていたのに、文書申請と書類添付を原則にする条文を新設するなど、生活保護から申請者を遠ざける水際作戦を強化しやすくするものです。
同時に、厚生労働省は、国会答弁で「従来と対応は変わらない」とし、衆議院厚生労働委員会も、「水際作戦があってはならないことを、地方自治体に周知徹底する」との付帯決議をつけました。
市として、市民の申請権を尊重する態度をつらぬくようもとめます。
2) 昨年の大阪府の監査では、17人のケースワーカーの不足が指摘されたと聞きます。市は、非正規の職員でカバーしていると、議会で答弁していますが、それでは府の指導に応えることにはなりません。1人80ケースに対応する正規職員の配置を求めます。
3)昨年8月に続き、今年4月に生活保護費の引き下げが行われます。最低生活を保障するため、国に扶助費の増額を求めるべきです。
以上3点、お聞きします。
次に、介護保険についてです。
まず、介護保険料についてです。
市長は選挙で、介護保険料の引き下げを公約しました。4年間の任期中に引き下げの努力を続けることが、市民の願いに応える道です。
介護保険の改定の中には、第6期からは、第1,第2段階の保険料は、0.5の基準が0.3まで引き下げられます。これは低所得者に対する負担軽減を国も必要と考えたからです。
保険料引き下げのための一般会計からの繰り入れについては、厚生労働省は、公費50対保険料50の基準の遵守をうたっていましたが、今回、国自らが低所得者の負担軽減のために公費を投入する道をつくっています。
★1)来年度は、第5期の最終年度ですが、年度途中の引き下げも可能です。第6期まで待たずに、一般会計の繰り入れで、4月からの保険料の引き下げを求めます。
★2)大阪府下8割をこえる自治体が実施している、保険料の減免制度の創設を求めます。
また、利用料が払えず、介護サービスの利用をあきらめている実態があります。利用料の減免制度の創設を合わせて求めます。
3)本市の特別養護老人ホームの待機者は、600名近くいます。待機者解消のため、施設の新設を求めます。
4)第6期から介護保険制度の大きな制度変更が行われようとしています。要支援1.2の訪問介護や通所介護が介護保険から切り離されるものです。国の制度改悪に対して、市として、反対することを求めます。
以上、4点、お聞きします。
次に、国民健康保険についてです。
1) 本市の国民健康保険料は、所得200万円、40代夫婦と子ども2人の4人世帯のモデルケースで年42万円と、いまだ、所得の21%にもなる高い保険料となっています。
今年度が赤字にならなければ、これまでの累積赤字を解消することができ、14年度は、累積赤字の解消のために、一般会計から繰り入れてきた財源を、保険料引き下げのために使うことができます。保険料引き下げが収納率の向上につながり、国保財政を好転させることが可能です。
また、来年度は、国の財政措置によって、法定軽減が拡充されます。2割軽減では、4人家族で所得213万円までが適用されることで、低所得世帯の収納率の向上が見込まれます。
★一般会計からの繰り入れで、国保料の思い切った引き下げを求めます。
2)保険料の減免制度の拡充を求めます。
3)国民健康保険が社会保障制度として運営されるためには、基礎自治体が住民の命を守る責任を果たすべきです。国保の広域化に反対することを求めます。
4)皆保険制度の根幹をなす国民健康保険には、無収入やワーキングプアの人が加入しています。所得の格差が命の格差とならないよう、短期保険証や資格証明書の発行をやめるよう求めます。
以上4点、お聞きします。
次に、後期高齢者医療制度についてです。
後期高齢者医療広域連合議会で、来年度の保険料が決定しました。平均で年1.21%の引き上げとなります。市として保険料引き下げの努力を求めます。
今回大阪府が財政安定化基金への拠出を拒否しています。財政安定化基金は、国・府・市が3分の1ずつ負担して、保険料の軽減などに利用する基金です。
大阪府が拠出すれば、保険料の値上げは中止できます。市として府に拠出を求めるべきです。
以上、聞きします。
次に、健診事業については、各種健診の受診率向上に向けた取り組みをすすめるようにもとめ、見解をお聞きします。
●次に、子育て施策についてです。
まず、 こども・子育て新制度についてです。
15年4月実施予定の「こども・子育て支援新制度」の国スケジュールでは、市町村は14年夏までに、新制度に関わる基準や保育料などを条例で定め、住民に周知することになっています。
しかし、肝心の国の方針、新制度の詳細はまだ検討中です。わずかな期間で、こどものためになる制度の準備ができるのか疑問です。
★ 新制度は、十分な議論をおこない、関係者、市民の合意を得て実施すべきです。見解をお聞きします。
第2に、新制度では、保護者が保育所にの入所を申し込む際に、保育が必要かどうか、必要な保育時間は何時間かなど、保護者の状況に合わせて認定されることになります。現時点では、短時間児と長時間児に幼稚園児を加えた3区分になると説明されています。
また、保育所や幼稚園、認定こども園以外に、地域型保育など、補助金の対象施設の種類が増えます。保育所以外は、利用者と施設の直接契約となります。
施設によって、職員の配置や保育室の面積、保育士の資格等が異なることによる、保育環境や保育条件に格差がうまれることが心配されています。
特に、小規模保育については、保育者全員を有資格者にすること。
2.保育時間の認定については、保護者の就労時間だけでなく、一人ひとりの子どもの状況を十分ふまえたものにし、手続きは簡素化すること。
3,保育料は、保護者の負担が増えないようにすべきです。
次に、保育士の不足についてです。
民営化した市内の民間保育園の中には、来年度の保育士が確保できるのかどうか、保護者から心配の声が寄せられています。保育士の不足は、保育園の存続に関わる重大問題であり、緊急に対策をとる必要があります。
今回、市は保育士バンク事業を行いますが、給与改善はもとより、配置基準を含む労働条件の改善が必要です。どのような処遇改善が必要か、早急に調査検討すべきです。見解をお聞きします。
次に、認定こども園、池田すみれこども園についてです。
池田幼稚園敷地内に建設中の新園舎の工事が遅れていますが、旧園舎の解体工事が始まる4月1日から、すみれ保育所で認定こども園が開設される予定です。
本市で初めての認定こども園の開設については、短時間の幼稚園児と長時間の保育所児を、一緒にすることについての、十分な準備ができていない中で進められました。
また、保護者や地域住民が反対する中で、「公立の保育を継続していく、今までと何も変わらない」と、市は説明しました。
しかし、この間の法人のとりくみでは、市の約束通りすすめられていません。
3者懇談会では、来年度の保育デイリープログラムなど、4月からの大事な問題が十分協議されていないこと、市費での事前引き継ぎにおいて、法人の保育士が、昼からすみれ保育所内にいないことが、たびたびあるなどの問題がありました。
保護者などに、市が約束したことを守る立場で、
1)公立保育所の保育の継続を基本にすえること。
2)そのための保育の引き継ぎをきちんとおこなうこと。
3)早急に3者懇談会を開催し、この間の問題について保護者に説明すること、保育デイリープログラムを示し、保護者の意見を十分に聞き、反映すること。
4)保護者の疑問点、不安点について、市の責任で、法人に伝え解決すること。
以上、市が責任をもつことを求め、見解をお聞きします。
次に、こども医療費助成制度の拡充についてです。
国の制度がない中で、全国1724のすべての市町村が実施しており、うち、18歳までが752自治体、全体の4割強が15歳をこえる対象となっています。
大阪府下では、中学3年生までが8自治体、入院のみでは、21自治体と全体の半数近くになっています。
子育て支援の重要な施策として、
★①本市で中学校卒業までを対象にすること。
②大阪府の15年度からの対象年齢引き上げの動きに対し、大阪府に制度拡充を求めること、また、国に制度創設をもとめること。
以上、お聞きします。
次に、児童虐待への体制強化についてです。
本市の家庭児童相談室では、330件の虐待ケース台帳と、年間800件近い相談に対応しています。今年度末で、非常勤の社会福祉士3人全員が、退職するとのことです。
専門性や継続性の点からも、正規職員での対応と増員をもとめ、見解をお聞きします。
●次に、あかつき・ひばり園についてです。
昨年3月に、市長が突然、指定管理者制度導入の方針を出し、1年になります。
保護者、関係者をはじめ全国からの公設公営の継続をもとめる願いに反して、市は、指定管理者制度導入を決定しました。
市は、「療育水準は維持向上する。職員もきちんとそろえる。大丈夫です。信じてほしい」と、何度も、保護者や関係者に説明し、議会でも繰り返し答弁しました。
4月実施まで、20日あまりとなりましたが、法人が採用する看護師2人が、いまだ決まっていません。法人職員の事前引き継ぎの内容も、いまだに保護者に示されていません。
★保護者、関係者からは、「あれほど「大丈夫」だと言ったのは何だったのか」「市が責任をもっている姿勢が見えない」との声が寄せられています。
指定管理後の保育水準の維持向上、あかつき・ひばり園のセンター的役割については、市が責任をもつことを改めて確認します。答弁をもとめます。
第2は、法人職員の確保についてです。
①専門職の確保には、市が責任をもつこと、法人で見つけられないときは、市職員を派遣することをもとめます。
②職員が長く働き続けるための労働条件、福利厚生、昇給を視野に入れた指定管理費にすることを求めます。以上、お聞きします。
第3に、療育水準の維持・向上についてです。
先日、広島市立こども療育センターに行きました。
15年前に、広島市が社会福祉事業団に委託、その後指定管理者制度を導入した施設です。
広島市では、一人の職員が力量をつけるには、10年はかかるとして、「市の派遣職員の人数は変えない」という保護者との約束を守って、施設職員135人中、今でも37人の市職員を派遣しています。
なぜ10年が必要なのかについては、障害をもつこどもと関わるためには、障害の種類や病状や、どんな障害で、どんな行動の特徴があるのかを、理解する必要があるからです。
例えば、肢体不自由児には、脳性麻痺、筋ジストロフィー、小頭症、ダウン症、運動発達の遅れなどがあります。運動面では移動できない子どもから、四つばい、歩行補助具を使って移動できるなど、さまざまです。
発達障害児では、広汎性発達障害、自閉性障害、ダウン症、MRなどがあり、加えて、重複障害として、視覚、聴覚、てんかんなどがあります。
知的な遅れについても、軽度から、中度、重度と違いがあります。
多くの障害の種類とその病状を十分にふまえた、関わりへの理解と実践が求められます。
「どんな障害をもつこどもも、その子に必要な療育をうけて、発達する権利を持っているという「発達保障の考え」に基づき、ひとり一人のこどもの発達段階を知った上で、療育、保育に生かす力量」を身につけるための経験が職員に求められます。
その経験と時間に10年かかるということです。
広島市では、この認識の基で「療育水準を維持向上させる」ことの担保として、法人職員の賃金を市職員に準ずるとした上で、さらに市職員を派遣し続けています。
あかつき・ひばり園の引き継ぎでは、市職員の保育士の派遣は、1年目、17人ですが、2年目は9人に減らし、3年目以降は状況に応じて判断するとしています。
4月採用の法人職員のうち、大半が療育は未経験だと聞きます。1年.2年の引き継ぎで、「療育の引き継ぎは終わりました。市職員はひきあげます。」というのでは、療育水準を守ることには、到底ならないと感じました。
★ 市職員の派遣人数については、毎年度ごとに十分な検討をおこない、現場職員や保護者の意見も聞いて決めることをもとめ、見解をお聞きします。
第4に、療育水準が守られているのかの検証についてです。
評価結果については、毎年度ごとに必ず、保護者や関係者に公表し、その意見を反映し、十分に精査することをもとめ、見解をお聞きします。
第5に、担当ラインについてです。
広島市では、療育センター内に、市の管理課の職員を置き、条件整備や保護者対応に、市が責任を持っています。
★ 4月からの指定管理者制度の実施において、
①状況把握、助言、監督を迅速におこなうなど、重要な役割を果たす担当ラインには、課長級職員を配置すること、
②あかつき・ひばり園内に常駐し、法人との関わり、保護者対応に責任をもてるようにすること。
③ 担当ラインにはあかつき・ひばり園の療育がわかる職員を配置すること、そのために再任用の制度も活用し、できうる限りの体制をつくること。
以上、3点、お聞きします。
第6に、本市では、あかつき・ひばり園があることによって、生まれてから就学前までの、障害児や支援が必要なこどもの早期発見、早期療育のシステムがつくられてきました。
今後は、18歳までの発達保障を視野にいれた、基幹相談支援センターの設置など、新たな施策の具体化をもとめ、見解をお聞きします。
第7に、検討会で残した課題や、4月以降に発生する問題について、保護者・関係団体に十分説明し、意見を聞き、疑問や不安にこたえることを、市の責任としておこなうよう改めてもとめ、お聞きします。
次に、意思疎通支援についてです。
昨年12月、本市議会では、手話言語法の制定を求める意見書が採択されました。
地方自治体でも、鳥取県や北海道石狩市をはじめ、手話言語条例制定の動きが進みつつあります。このような中、本市においても、障害者と障害のない人の意思疎通を支援するためのとりくみが必要です。
(1)正規職員の手話通訳者を配置すること。
本市では、週29時間勤務の非常勤職員の配置ですが、北河内各市では、正規職員が配置されています。本市でも具体化すること。
(2) 本市の手話通訳者は、現在総合センターでの配置ですが、窓口や相談の多い、本庁にも配置すること。
(3)市職員の手話研修を行い、窓口で一定の対応ができるようにすること
(4)小・中学校での手話学習・企業での手話研修への支援を行うこと、
以上4点、お聞きします。
●次に、産業振興についてです。
産業振興条例の制定から1年になります。
① 市内事業者の実態把握のため、市内全事業者を訪問し、面接による実態調査をおこなうこと。
② 営業資金とも生活資金とも言える、小口融資の要求が切実です。市独自の融資制度の創設を検討すること。
③,国が住宅リフォーム推進事業を制度化します。
「長期優良化リフォーム推進事業」の名称で、劣化対策、耐震性能、維持管理・更新、省エネ性能、バリアフリーなどのリフォームに、国が補助を行うものです。
具体的な基準はこれからですが、補助額は工事費の3分の1、限度額は200万円と
100万円の2種類で、国は当面、14年度から3年間事業を続けるとしています。
この補助金の活用をふくめ、市制度の創設をもとめます。
④ 一人親方をはじめ、零細事業者に、公共施設の修繕などを発注する小規模事業者登録制度の創設を求めます。
以上、4点お聞きします。
5,商業振興についてです。
1)空き店舗対策の予算が計上されていますが、新規開業者に対して、家賃・改装費などへの補助制度の拡充と期間の延長をはかること。
2) 商店街が疲弊する原因となっている大型店の進出を規制すること。以上2点、お聞きします。
次に、都市農業の振興についてです。
市内の農地は、20年前と比べ、6割に減少しています。
行政が市内の農地の削減に歯止めを掛け、農地保全と農業振興に責任をはたすこと、所有者と市民との共同によって、農地と農業の維持発展を進めるべきです。
以下お聞きします。
★1.都市計画における農地・農業の位置づけを明確にすること。
★2.農地所有者が継続して農業に取り組めるように、市が農地所有者に対する思い切った助成をおこない農地保全を進めること、市が関わって、市民農園や、地域住民による農業への参加を積極的に促進することをもとめます。
●次に教育についてです。
まず、教育委員会制度についてです。
自民党の「教育委員会制度改革案」は、首長に教育行政全体についての「大綱的な方針」を定める権限を与えるとともに、これまで教育委員会の権限とされてきた、公立学校の設置・廃止、教職員定数、教職員の人員・懲戒の方針など、教育行政の中心的内容を、首長に与えるとしています。
また、教育長については現行法では、教育委員会が任命・罷免できますが、「改革」案では、首長が直接任命・罷免するなどとしています。
大きな問題は、教育委員会の権限を大幅に縮小し、首長の影響力を強めることです。
教育委員会制度は、国家主義に基づく戦前教育の反省から、独立、中立を旨に導入されてきました。
★ 教育が、時の政府や政治家に都合の良いように、利用されることは何としても避けるべきと考えます。
教育委員会の独立性、中立性を守るべきではありませんか。どのようにお考えですか。
その上で、こども、保護者、住民、教職員の声を受け止め、教育行政に反映させる機能を果たすようにすべきです。
あわせてお聞きします。
第2に、教育のあり方についてです。
義務教育では、憲法が掲げる社会の形成者としての主権者を育てること、個人の尊重を基本に人格の完成をめざすこと、能力に応じて教育を受ける権利を保障すること、こどもの権利条約の「子どもの最善の利益を」などが教育活動の基本になると考えます。
本市では、200人規模と500人規模の小学校を廃校にする際に、小中一貫教育と学校選択制、学校の特色づくりと英語教育が導入されました。今では12学園構想となり、来年度は、小学校5年生全員を対象に、学校ごとに1日単位で英語のみでコミュニケーション活動を行う「英語村」をおこないます。中学校は、放課後、希望者が教育研修センターに通学し実施するとしています。