中村かずえ 2006年6月市議会一般質問
寝屋川市駅東地区再開発事業についてです。
この事業は、本市も株主となった再開発会社を、施工者とした再開発事業で、事業協力者として大林組が決まっています。事業内容は、中央小学校まで の32m幅の道路と電通大の教育施設、300席の市民文化ホール、大口地権者が所有する140台分の駐車場を建設するということで、総事業費約84億円、 市負担は約43億円です。今年度中の事業認可を目標として、進められています。
以下、事業の問題点についてお聞きします。
第1は、地権者の問題です。
都市再生機構案の破綻から、新しい都市計画案を決めるにあたっての、地権者や地元住民の存在はどうだったかについてです。都市計画案採択時の地元同意状況は、地権者55人中40人で、73%でした。
賛成した40人のうち、借地、借家人が20人入っています。複数の方から、「内容がよくわからなかったけれど、委任状にはんを押した」という話が、後か ら聞かれました。また、土地所有者29人の内、賛同者は、大口地権者関係の複数所有者や寝屋川市、土地開発公社を入れても20人でした。事業当初、理事者 が答弁していた「地元が再開発の内容を決める。地権者のみなさんの100%の同意をめざす」という事にはなっていないということです。
そこで、今後地権者の権利が、守られるかどうかについてです。
賃貸で家を借りている借家権者は、地権者としての権利はあっても、従前資産がありませんから、再開発ビルに住むことはできません。駅に近く、広さ・家賃など、今と同様の条件での移転を求める方については、その要望に応えるべきです。
土地を借りて、自分の家を建てている借地権者も、建物だけの資産では、新しいビルに入ることが困難だと予想されます。全国の例をみても、再開発事業での 小規模地権者の居住権は、なかなか守られないのが実態ですが、借家権者、借地権者、土地所有者、それぞれひとり一人の権利が守られるべきです。どのように 考えているのか、お聞きします。
第2に、文化ホールと市財政についてです。
この間、市は、再開発ビルに文化ホールを入れるのは、まちづくりアンケートなどから裏づけられた市民の要望だと説明してきました。しかし、通常、再開発ビルに、公益施設をいれるのは、再開発事業の採算をとるためだと考えられています。
全国で、建てたビルの床が売れずに再開発事業が失敗をしていることから、事前に自治体が事業に入り込み、床を購入することが、採算合わせの前提のようになっているからです。文化ホールもそれに該当します。
今の時期に、文化ホールを建設するかどうかについては、市民の中でも意見がわかれます。駅に近いところにホールがあった方がいいという賛成の人でも、財 源や市財政の状況との関わりになると「寝屋川市の財政が豊かなら、いいけど」「経済が上向きなら、いいけど」と条件がつきます。
収支計画で示されている文化ホールの建設費22億7400万円は、床購入価格であり、内装費や維持管理費用等は、公表されていません。文化ホール建設と 今後の運営・維持・管理に関する情報を市民に公開し、今建設すべきかどうか、建設の是非を聞くべきではないでしょうか。見解をお聞きします。
第3は、市財政の負担と再開発事業の見直しについてです。
この間の議会で、理事者は、再開発事業は施策選択だと答弁されてきました。市財政へのおおきな影響となる「投資的事業」を優先して選択するにあたっては、市民生活の状況とのかねあいで何を優先するのかが、問われますし、市民的には、意見の分かれるところです。
電通大学の教育施設が必要なら、大口地権者と共同して、その土地に建設することも可能です。そうすれば、再開発事業に賛同していない、都市計画道路と大口地権者の土地の間に、はさまれている地権者の方も今までどおり住み続けることができるというものです。
市民生活の状況は、国の年金改悪や税制改悪のもと、きびしい状況です。駅前のまちづくりをどうするかについては、「再開発事業ありき」の発想を転換し、道路幅を見直しした、街路事業に切り替えることを引き続きもとめるものです。見解をお聞きします。
国の医療改悪と国民健康保険についてです。
まず、国会で可決された医療改悪についてです。
改悪内容は、高齢者を中心にした患者負担増で、第1に、70歳から74歳の患者負担を、08年4月から、これまでの1割から2割に引き上げるものです。
第2に、70歳以上の「現役なみ所得者」で2割負担だった人を、今年10月から3割負担にします。しかも、所得基準を年収で100万円ほど引き下げるため、これまで1割だった人が1気に3倍の3割になるケースも出てきます。
第3に、長期入院の高齢者、人工透析患者などへの負担増です。70歳以上で、慢性的な病気で、療養病棟に入院の患者は、今年10月から食事の自己負担と、居住費として月1万円徴収、合計で月2万円の負担増になります。
人工透析患者は、これまでの月1万円の上限額が、70歳未満でも、月収53万円以上の人は、月2万円に引き上げられます。
第4に、75歳以上の高齢者を対象に、08年4月から「後期高齢者医療制度」を創設します。保険料の徴収を市町村が行い、運営は都道府県単位の、全市町 村が加入する広域連合が行います。子どもの扶養で社会保険だった人からも、月5000円の保険料を徴収し、高齢者数が増えて医療費総額が増えると、連動し て保険料も上がるしくみです。年金が少なくて、保険料を天引きできない人にも「滞納」すれば資格証明書を発行できます。
また、今回の改悪で、後期高齢者の診療報酬を別にし、年齢による「差別医療」の可能性を政府は、否定しませんでした。
第5に、療養病棟を、6年間で23万床も、減らすることです。この7月からの、診療報酬の改定で、療養病棟の入院患者の約半数を「医療の必要性が低い」とし、点数を大幅に引き下げるため、病院からの追い出しが始まります。
第6に、「混合診療」導入によって、公的保険がつかえない医療を増やし、所得が高い人は高度先端医療を受けられるが、所得のない人はがまんすることになり、所得によって受ける医療水準の格差ができるこになります。
今回の医療改悪案が実施されますと、年金生活の高齢者や、病気と闘っている多くの市民が安心して医療にかかれないことにつながります。市として、問題点を国に届け、中止の意見を出すよう求め、見解をお聞きします。
本市の国民健康保険についてです。
今日も、窓口には多くの市民が、納付相談に来られています。納付書が届いてから、昨日までに、約4400世帯の市民がが来ています。 今年度の保険料は、所得割の率や、均等割の金額を引き上げたため、全ての世帯で約1割の値上げとなっています。
3人家族の場合、賦課標準額(これは、総所得金額から33万円引いた額ですが)310万円で、最高限度額53万円の保険料になります。4人家族では、 280万円で、53万円を支払うことになります。 多くの市民から、「去年より10万円も保険料が上がった。」「なぜ、こんなに高いのか」「年金だけの収 入なのに、定年前より高い」「とても払えない」等々の、声が寄せられています。
高すぎる保険料の引き下げをおこなうことを、基本に以下の点で、見解を求めます。 第1に、支払い能力を超えた高い保険料の実態を、どう考えるかという事です。
まず、国民健康保険が、他の健康保険と比べて、どれくらい高いかという実態についてです。
「国保改革問題緊急会報告」の平成11年の数値で、各健康保険と比較しますと、加入者1世帯あたりの年間所得金額は、国民健康保険保が、186万円であ るのに対し、政管健保では236万円、組合健保では379万円と、国保と組合健保では、2倍近い所得の差があります。所得が低く、保険料の支払い能力が低 い、国保加入者に高い保険料が課せられているのが実態です。
一方、1人当たりの年間医療費では、国保が33.5万円、政管健保で17.8万円、組合健保で13.6万円です。国保加入者の医療費は政管健保や組合健保に比べて、2倍から2.5倍になっています。
この原因は、国保加入者のうち、半数が無職で、所得なしが4分の1をしめるという構造にあります。退職者や、病気で仕事ができないなど、最も医療を必要 とする人が加入しているからです。また、税金なら、所得が下がれば、税額が下がりますが、国民健康保険は、子どもなどの扶養家族が増えて、生活が厳しく なっても、逆に、一人分、3万8700円が保険料に加算されるしくみです。
こういった構造の中で、地方自治体が制度を維持し、加入者である市民の医療を守るためには、これまで国が、引き下げてきた補助金を増やすことです。
しかし、国が補助金を増やさない中で、市が構造的な問題をカバーするには、一般会計からの繰り入れを増やし、加入者の所得にあった保険料に下げることです。
本市の保険料は、高すぎて、安心して払える限界を超えています。国に補助金の引き下げをもとめると同時に、市独自で、(削減してきた申請減免相当額の一般会計からの繰入金を戻すなど)保険料を下げる手立てをとるように求めます。
第2に、資格書、短期書についてです。
市は、17年度で、1992所帯に資格書を、3054所帯に短期書を発行をしています。
資格書を発行される市民は、保険料を滞納している世帯ですから、多くの場合、病気になっても、病院への受診はしません。資格書を持って、全額負担を覚悟 で病院の外来を訪れるのは、よほどがまんができなくなってからのことです。実際に、がまんしたあげく手遅れになって、救急車で担ぎ込まれる例は各地から報 告されています。
また、保険料未払いが、恥ずかしいとの思いや、みじめだとの思いもあり、サラ金でお金を工面しての受診する場合も多いと言われています。
「街の安心、安全」が大事と言うなら、病気になっても、病院にも行けない市民を、出さない手立てこそ求められると思います。あらためて、資格書の発行はおこなわないことを強く求めます。
第3に、減免制度の充実についてです。
3年前に、申請減免の予算を減らす目的で、所得の上限額の引き下げや、高齢者世帯の年齢制限の引き上げによる減免対象者の削減、減免率の引き下げがおこ なわれました。市民のくらしが、不安定で厳しい時には、当然、減免対象者が増えるのは、当たり前です。改悪した減免率等の条件を元に戻すようにもとめま す。
第4に、自営業の加入者から、よく聞くのは、「私たちが加入できる保険制度は国保しかない。保険料も高い。なのになぜ、社会保険にあるような、出産手 当、傷病手当がないのか」ということです。当然の言い分だと思います。市として試算をおこない、国に制度化を求める市民の声を届けるよう、求めます。
第5に、医療費の一部負担金の減免制度の周知についてです。
一部負担金とは、市民が病院の窓口で支払う医療費のことです。治療が必要でも、お金がなくて治療できない市民を救済するための制度で、本市でも、実施を しています。しかし、制度がほとんど知られていないため、実績は年間10数件です。前回の質問で、私は、大阪府下の他市が制度の周知を図っている説明書な どの事例を紹介し、本市でも、該当する市民が利用できるようにと、制度の周知を求めました。
理事者の答弁は、「医療機関に一部負担金を支払うことが困難と認められるものについて、減額の措置をとることができる旨の規定をしているが、特例的規定であるので、広く市民に周知することは考えていない」というものでした。
一部負担金減免制度は、国保法第44条に規定された制度です。取り扱いについては、当時の厚生省が、1959年に「保険局長通達」で、都道府県に対し、 「保険者において、被保険者に対する周知徹底を図るとともに、療養取扱機関との連絡を保ち、その適正な実施を期すよう特段の配慮を」とあります。
特例的規定なので、周知が不必要とはかいてないのであります。だからこそ、多くの自治体が周知しているのであります。改めて、周知を求めます。
住宅リフォーム助成補助事業についてです。
住宅リフォーム助成補助事業とは、一定額を限度に、市民が自宅のリフォーム工事をおこなった場合、工事代金の、10%程度を自治体が助成する制度で、地元業者への発注を条件に、全国で実施されています。
近江八幡市では、市内に本社のある法人、個人の施行業者による、自宅の改修工事費が20万円を超える場合に、工事費の10%(最高限度額15万円)を補助しています。
滋賀県長浜市では、補助する10万円を、市内の商店会の商品券で交付します。
「制度を知って、市内業者に修繕を頼んだ」など、予想を上まわる反響があったとのことです。市では、「総交付額は1289万円に対し、総務省のデータから計算すると、約12億2000万円の経済効果があった」と言っています。
滋賀県では、県内の約3割の自治体が実施しています。
経済への波及効果は、明石市では15倍、東京板橋区では26倍、京田辺市では22倍ということです。
長びく不況で、家が傷んでもなかなか、修繕までしない中、中小建築業者の仕事の減少が、歯止めなく続いています。
全消費の6割をしめる個人消費の回復こそ、景気回復の原動力だといわれています。その打開の道筋の1つとして、市内中小業者の仕事おこしと、商店街の活性化の一貫として、住宅リフォーム助成補助制度の創設を、検討頂くよう提案し、見解をお聞きします。
学童保育の障害児入所についてです。
本市の学童保育事業は、1970年に創設され、正規専門職員2名体制で運営されてきました。その後、正職1名と非常勤1名になり、現在は、その正規職員も非常勤にされつつあります。
このように、市が「行革」の名で、この事業の命ともいえる職員体制を後退させる中にあっても、子どもたちの放課後にとって、学童保育の必要性は、日々高まっており、保護者の願いも強くなっています。
父母の労働権の保障と、こどもの健全な発達保障を目的につくられた学童保育にとって、対象になる児童は、子どもをとりまく家庭環境や、地域の状況によっ てもさまざまです。従って、高学年であっても、保育を必要とする子どもたちがいるのが、現実です。障害をもつこどももその一人です。学童保育を必要とする こどもに、豊かな放課後を保障することは、本市の学童保育の当初からの目標でありました。
本市は、全国に先がけて、障害児の受け入れや高学年保育の実施が、行政と保護者の努力によって、継続されています。父母の力で自主運営されている学童で、保育の必要な高学年や、障害児を受け入れているのも、その努力と苦労の成果であります。
先日、寝屋川学童保育連絡協議会から、保育を必要とする高学年や障害児の入会について、要望がありました。父母の労働権の保障と、健常児も混って友達の中で放課後を過ごすことによる障害児の、発達保障の面からも、受け入れできるように求め、見解をお聞きします。
少人数学級についてです。
大阪府制度として、今年度から、小学校1年生で35人学級が実現し、来年度から2年生で35人学級が実現することになっています。
文部科学省が、昨年4月におこなったアンケート調査でも、「習熟度別指導」などの学級定員を減らさない「少人数指導」と比較して、「1学級の人数を引き 下げたほうが効果的」と答えた学校が、小学校81.8%、中学校81、6%と高く、少人数学級での指導効果を認める回答が、全国的になっている実態が明ら かになりました。ちなみに、「少人数指導の方が効果的」と答えたのは、小学校30.6%、中学校42.2%と少数でした。
少人数学級の効果は、このように、教育関係者が認めるところであり、教職員や保護者の切実な願いとなっています。大阪府に対し、小学校1,2年に続き、小学校3年生と中学校1年生への拡大を図るよう求め、見解をお聞きします。
池田中町の解体工事被害についてです。
池田中町の「大阪松下ドライフ エレクトニクス」工場跡地(敷地面積 6349平方メートル)に、「スーパー銭湯」の建設が予定され、現在、工場の解体工事と温泉・水井戸掘削工事がおこなわれていますが、工事着工後、振動などの工事被害が発生しています。
工事着工前に、周辺住民には、工場の解体工事の具体的な内容や、工事被害による保障のための事前調査が十分におこなわれていませんでした。
6階建ての工場の解体と、地下20mに埋められた、286本のクイを抜く作業が始まった段階で、周辺の民家や、道路に被害が発生しました。
被害の内容は、朝8時から夕方6時までの震度2を超える振動、騒音、ほこり等によって、(1)家屋の壁や柱のすき間に亀裂ができる。(2)周辺道路に亀裂が走る等です。
地元自治会では、これまで、5回(4月14日,5月20日・30日,6月7日・14日)、施行者である「大和システム株式会社と、話しあいの場をもち、振動の解消や、家屋の保障問題を話し合ってきました。
振動問題では、自治会は、振動を和らげる工法や対策を求めてきましたが、有効な対策がとられず、クイぬき工事は6月末まで行われる予定です。ただ、当初 と比べると、振動は少しは弱まったとのこと、また、敷地に隣接している自治会集会場の近くの34本のクイは、抜かないことになった。などがありますが、住 民は不安な毎日を送っています。
また、家屋被害の保障問題では、工事前には、家屋の表しか調査しておらず、被害がでて初めて、24軒の室内調査をしたため、被害が工事に起因するものかどうかの判定が、保障問題の課題になりました。
寝屋川市の開発指導要綱では、市は、「付近住民の良好な生活環境を保全するため、開発者に対し、細則第28条に基づき対策を講じるよう求めるものとする」とあります。
細則28条関係では、
「特定建築作業を実施するときは、騒音規制法第14条、大阪府生活環境の保全等に関する条例第93条に定める所により、市長に届けでること。
作業から発生する騒音、振動が周辺地域の住民の健康又は、生活環境に著 しい被害をもたらせたときは、誠意をもってその解決に努めること。最小限にするための防止策を講じること。等となっています。
結局、騒音規制法による特定建築作業の、振動基準75デシベルは、超えていないことから、作業の中止等をもとめることはできない状況です。
この間、地域住民の生活環境に著しい被害をもたらせているということで、地元の要望に応え、環境政策課やまちづくり指導課が、施行者に指導をしていますが、振動被害がなくなると言う状況ではありません。
この工事被害の発生においては、住民は被害者であり、何の落ち度もありません。工事被害を予想することもできなかったのです。施行者さえも、予測できなかった被害だと言っています。
建築の場合においては、事前に工事被害が予想できますが、今回のようなクイぬきについては、事前の被害対策を、市が指導することが、困難だと言うことです。
担当課には、市民の生活環境に被害を与えない立場での指導を、引き続き、おこなっていただくとともに、今後、マンションや工場など大型建築物の解体が、予想されます。市民の財産である個人の家屋が、損害を受けないような手立てを指導する方策を求め、見解をお聞きします。
第3期行財政改革実施計画基本方針についてです。
市は、07年から3年間の「行財政改革第3期実施計画」の策定方針を公表しました。この中で、第2期実施計画について、「全庁一体となった行財政改革の取り組みにより・・中省略しますが・・あらゆる分野で実績、成果を上げることができた」と、自画自賛しています。
この間、「行革」の名でおこなってきたのは、(1)市民サービス切り捨てや市民負担増の連続。(2)その一方で、駅前再開発など大型開発は特別扱いしてきたこと、(3)国や府の悪政に追随してきたことです。しかし、そのことの反省はありません。
策定方針では、「市民の参画と透明性の確保」「説明責任を果たし、市民の理解と協力求める」ことなども書かれています。この点では、第2期実施計画の反 省をすべきです。「第2期実施計画」を策定の際、パブリック・コメントでは、計画案に反対ないし、批判的意見が大半をしめたにもかかわらず、計画には反映 されませんでした。また、大半の市民が詳しい内容を知らないまま計画を決めないよう、「市民に知らせ、時間をかけて議論すべき」という意見も無視されまし た。
新計画の策定にあたっては、これらの反省の上にたって考えるべきです。見解をお聞きします。
AED(自動体外式 除細動器)の小中学校への設置についてです。
今年度、市は本庁をはじめ、3カ所に設置しましたが、救急用設備として、公共施設等へ、設置拡充が求められます。枚方市で実現しているように、緊 急時の避難場所になる、小中学校への早期の設置を求めるものです。同時に、いざという時に多くの人が使えるように研修、訓練の実施を求め、見解をお聞きし ます。
高宮廃寺跡の有効活用についてです
昨年12月の教育委員会定例会で、文化振興課 課長、兼埋蔵文化財資料館長が、「高宮廃寺跡は、昭和55年に国の史跡指定を受け、59年、60年 に国庫補助で、敷地の一部を買収した。その後、整備基本計画がないまま、最近、史跡の有効利用化を指摘をされている。特に会計検査院、文化庁からの指摘等 指導で、史跡整備基本計画の策定が必要となっている。現在の資料では不足であり、正確なデータを得るため、年次計画で発掘調査を予定したい。」旨の発言を されています。
第2京阪道路建設予定地からも、関連の貴重な遺跡が発見されており、この際、地元の理解協力も得て具体化されるよう、要望します。
以上で、私の質問を終わります。
中谷光夫 2006年6月市議会一般質問
廃プラ、ごみ委託問題についてです
リサイクル・アンド・イコール社の建設と操業について、一昨年からいわゆる「杉並病」を心配して、周辺住民が、廃プラスチックの熱処理や機械的処 理による多種多様な化学物質の発生による健康影響への不安から、本来、環境保全が求められる市街化調整区域における開発許可、建築許可に異議を申し立て、 現在は、4市組合施設と合わせ、大阪地裁に本訴して係争中です。
イコール社は、昨年4月から一部操業を始め、12月に日本容器包装リサイクル協会から再商品化事業者として選定され、今年度は、寝屋川市や門真市など12自治体からのプラスチック製容器包装分別基準適合物を受け入れ、全日24時間の本格操業をおこなっています。
その結果、昨年から住民が訴えていた悪臭被害、健康影響が、今年の4月以降、点滴、通院を含む深刻な被害に広がっています。
昨年11月に、周辺自治会がアンケート調査をおこないました。太秦第2ハイツ自治会の臭い調査の結果報告によると、(1)11月すべての日、臭いがし た。(2)89件中、61件、3分の2が自宅で臭い。(3)強い臭いがした32件中、20件が自宅。(4)89件中、太秦東ヶ丘72件、太秦中町17件。 施設に近い条件と合わせ、地形・風の影響も考えられる。(5)臭いは、廃プラ特有の吐き気をもよおすような臭い、プラスチックやナイロンを燃やす臭い、ゴ ミを焼く臭い、甘酸っぱい臭い、鼻を突く臭いなど。(6)夜間、早朝も臭っている。とのことです。
4月以降寄せられた声は、その比ではありません。4月18日夜には、市会議員や環境政策課職員も連絡を受け、強い臭いを確認したと聞いています。周辺住 民は、市に繰り返し訴えをおこなっています。私も現地に赴き、被害状況を直接に聞きました。イコール社だけでなく、クリーンセンターなども原因者とする声 もありました。いくつかを紹介します。
「太秦東ヶ丘では、全体調査をしているわけではないが、『守る会』の役員をしているためか、何とかしてほしいと近所の人から連絡がある。それだけで16 人の人が切実に被害を訴えておられる。共通しているのは、のどが痛い、咳が出る、目が痛い、などの症状です。」と訴えられました。
太秦桜ヶ丘の人からは、孫の健康が心配で、幼稚園も遠くにした。5月に苦しい思いをしたという人からは、昼にご夫婦で散歩中、「臭うね」と話していた が、夜にのどが痛み出し、さらに目も痛み出し、失明するかと思うくらいひどい痛みだったと訴えられました。最後は、右の顔が膿を持って大きく腫れたと、怒 りと悔しさをぶつけるように語られました。同席されていた女性からは、一様に「お金があれば、引っ越ししたい。」の声があがりました。
中には、昨年、イコール社を見学した後、家に帰って気分が悪くなり、寝込んでしまったという話も聞きました。
寝屋川をしばらく離れた時には、咳がおさまったり、ぜん息がましになることも伺いました。
太秦中町の30人近い人の症状の中には、足がつる、頭痛などの訴えもあります。50代の女性は、「悪臭がすると、耳鳴りがしたり、首の後ろから後頭部が痛い。去年の暮れからタンが切れない。夜、寝てるとき、臭いが入ると後頭部が痛くなる。」と言います。
「守る会」の役員に寄せられた次の手紙は、被害住民みんなの気持ちだと言います。
「私は昨年11月頃より眼の充血があり、外に出る時は眼鏡で防護しなくてはならないのです。
又、夫婦共府立の寝屋川公園の散歩が楽しみでしたのに、悪臭で気分が悪くなりますので、老後の唯一の楽しみもうばわれました。
又、孫達も夏休みには噴水と水あそびを楽しみにしていましたが、今年からは断念しなくてはなりませんね。」
こうした声を受けて、5月19日、日本共産党議員団として市長に「申し入れ」をおこないました。
(1)リサイクル・アンド・イコール社の本格操業にともなう、悪臭・異臭などの原因を明らかにし、当面異臭・悪臭の除去を早急にもとめるとともに、健康被害の訴えに対する根本的対策をおこなうよう、市として強く指導すること。
(2)リサイクル・アンド・イコール社の操業にともなう、発生する化学物質の詳細な調査を住民の意見を聞き、具体化すること。
(3)今回の問題について、市として周辺住民の意見を十分に聞くとともに、説明責任を果たすこと。
の三点ですが、どう取り組まれてきたのか、現状と今後の方針について、具体的にお答え下さい。
また、6月12日には、「廃プラ処理による公害から健康と環境を守る会」が、1651筆の署名を持って、市長に対し、「株式会社リサイクル・アンド・イ コールの工場の操業に伴って発生している悪臭は、受忍限度を超えた酷い悪臭であり、周辺住民への健康面に及ぼす影響は甚大なものであるので、直ちに操業を 止めさすようにして下さい。」と、請願をおこなっています。請願に対する見解をお聞きします。
イコール社周辺住民に広がっている深刻な健康被害を考えるとき、廃プラスチックを再商品化する民間施設を許可した市長の責任は免れ得ないものです。04 年(平成16年)7月23日に、牧隆三氏ほか8人の住民が寝屋川市開発審査会に提出した「釈明書に対する反論書」のまとめの部分は、市が許可した問題点を あらためてわかりやすく指摘しています。
(1)都市計画決定をおこなわず、市街化調整区域での開発・建築行為についてさだめた、都市計画法及び同法施行令の「提案基準 容器包装の選別施設等の建 築を目的とする開発行為等の取り扱い」の(適用の範囲)「市町村から委託を受けて、容器包装の選別、圧縮、粉砕、保管等の処理を行う施設で、処理能力が1 日5トン未満の施設とする」にたいし、1日処理能力102トン(操業は11時間48トン)の廃プラスチック施設を、自ら定めた基準にさえ大きく違反して許 可したこと。
(2)市が「廃棄物処理施設の集中地域にするつもりはない」と弁明しているが、業者がそういう地域だからこそ廃棄物処理施設の開発、建築の申請をしたことを寝屋川市は容認し、事実は4市共同の圧縮こん包施設を含め廃棄物施設の集約地域にしつつあること。
(3)寝屋川市の街づくりの基本を決めた「寝屋川市都市計画に関する基本的な方針」のうち、「良好な住宅地の形成」「ローサイド型サービス施設や市民の生 活をささえる小売店・サービス施設の形成を図り」「緑の保全を図った都市型産業地を形成」「貴重な農地の保全」のいずれにも反する事業で、釈明書が「都市 計画上支障がない」と判断した理由は何の根拠も有しないことが明らかになったこと。
(4)大阪府エコエリア構想で位置づけられた事業としているが、同構想の参考資料「大阪エコエリア構想推進検討委員会における事業計画の評価事項」である
ア.事業の経済性・経営性
イ.環境への配慮
ウ.関係者等への説明
エ.情報公開及び施設の一般公開
のいずれにも反する、本来許可すべきでない事業であって、寝屋川市、大阪府が業者の要求を容認し、自ら決めたことさえ守らない行政姿勢であることが明白になったこと。
(5)弁明書で否認した「廃プラスチックを機械的、熱的に取り扱った場合に化学物質は発生しない」「杉並病の原因裁定」について、釈明書では180度、態度を翻し認める表現を行うという無責任さが明らかになったこと。
(6)化学物質による健康被害の危険性については、基準がなければ判断できない(から許可する)とか、低い危険性であるから安全データを示す必要はないと 決めつけるなど、人の健康、安全という行政がもっとも責任を持つべき事について、きわめて無責任な態度を表明したこと。また、生活環境影響調査の問題は大 阪府の問題などと、8万署名が示す市民の不安に真剣にこたえる態度が見られないこと。
(7)建築基準法第51条ただし書き規定の適用により、市民の権利である情報の公開、意見を述べる機会を奪い、行政の説明責任、住民との合意を行わなかったこと。
などをあげ、行政の長として、法令等の恣意的乱用であり法の精神はもとより自ら決めた「市街化調整区域での開発、建築の判断基準」、街づくりの基本方針、大阪府エコエリア構想の「事業の評価事項」さえ踏み破った許可であり、行政の恣意的壟断と断ぜざるを得ない。
生活環境を守る、健康・安全を守る、税のムダづかいを行わない、こうした市民の目線に立った姿勢へ英断をもって転換することを強く求めて反論書とする、としています。
長い引用ですが、ここで指摘されている点を、過去の問題にすることはできません。現在、住民が緊急に、「民間会社の操業停止を含む措置」を求めている根拠でもあり、充分に理解できるものです。
あらためて民間施設を許可した市長の責任を問うものです。見解をお聞きします。
寝屋川の廃プラスチックをめぐる異様、異常な一連の経過を見るとき、指摘せざるを得ないことは、この間、マスコミ報道でも厳しく批判されている大阪府、 大阪市の不公正乱脈な同和行政に象徴される問題です。日本共産党は、一貫して不公正な同和行政の問題を追及してきました。
現在、寝屋川市の廃プラスチックの中間処理業務を随意契約で行っているのは、大阪東部リサイクル事業協同組合です。01年(H13年)7月3日以前は、 寝屋川資源再生業組合と称し、「部落の完全解放を成す一環として、」組合員のために必要な共同事業を行い、経済的地位の向上を図ることを目的と謳っていま した。事業の第1にあげられていた「組合員のためにする共同選別処理施設の維持管理」は、大幅に変更されました。それは、(組合員の資格)の変更を見れば よくわかります。旧定款では、「(1)再生資源卸売業を行う事業者であること。(2)組合の地区内に事業場を有すること。」が、新定款では、「(1)再生 資源(鉄スクラップ、非鉄金属スクラップ、ペットボトル、廃プラスチック、特定家庭用機器廃棄物、アルミ缶、スチール缶及びガラスびん)を再生利用するた め、収集、運搬、選別加工を行う事業者であること。(2)組合の地区内に事業場を有すること。」となっています。第1条(目的)の「部落の完全解放を成す 一環として、」の文言が削除されたのは、02年(H14年)12月の大阪東部リサイクル事業協同組合の臨時総会です。
ちなみに、私は、昨年の決算委員会、12月議会の一般質問で、廃プラスチック中間処理業務委託の仕様書と市の土地使用許可書の内容の矛盾を指摘し、特別 扱いをやめるよう求めました。当時の環境部長は、「今後、競争原理が働く対応をして」いくと答えましたが、今年度も随意契約になりました。理由を明らかに してください。また、業務委託料の中に本来含まれているはずの光熱水費、土地代を取らないと言うのは、特別扱いそのものではありませんか。見直さない理由 は何ですか。また、債務負担行為として、大阪東部リサイクル事業協同組合にこれまで約7,900万円、今年度も約1,400万円という多額の金銭を支払い ながら、施設使用料を市が支払う関係を納得いくように説明して下さい。また、現在、東部が業務を受託している事業、総額、クリーンセンターが業務委託して いる中に占める割合をお聞きします。
さて、イコール社についてですが、大阪東部リサイクル事業協同組合が出資していることは、ご承知のとおりです。今年3月、株式会社ワールド・ロジがリサ イクル・アンド・イコールを、75.3%の株式を取得し、今年の3月に連結子会社にしました。ホームページによると、「リサイクル・アンド・イコールにつ いては、平成16年8月に株式を売却したが、対象会社の事業的な方向性がワールド・ロジの考えるリサイクル事業と合致してきたため、今回の株式取得となっ た。」としています。既存の株主から取得した20,005株は、22,505株(51.1%)を所有していたアルパレット社からです。しかも、ワールド・ ロジの代表取締役は、寝屋川市の元幹部職員の寝屋川市人権協会幹部の親族です。こうした事実を知った市民から、現クリーンセンターの廃プラスチック中間処 理事業、4市組合廃プラ施設、民間の廃プラ再商品化施設の一連の特別扱いの疑問を解く鍵があるとの意見が寄せられています。
この間、大阪府と寝屋川市がとってきた態度は、まさに形を変えた特別対策ではありませんか。見解をお聞きします。
寝屋川の廃プラ問題を考えるとき、「月刊廃棄物 2004-4」の明治学院大学の熊本一規教授の寄稿論文「プラスチック容器のマテリアルリサイクル優先 は見直すべきである」は、今も私たちに重要な示唆を与えてくれています。4つの小見出しがあります。「適正処理の困難なプラスチック」「リサイクル貧乏を もたらす容器包装リサイクル」「マテリアルリサイクル優先の現行法」に続く、最後の「マテリアル優先でよいのか」が指摘する問題は、要旨次のとおりです。
第1は、プラスチックは、太陽光線により、時間とともに質的な劣化が進む。低品質の再生プラスチック製品は、プランターや杭など塊状のものでしかない。日光で表面が劣化しても、塊状であれば耐えられるからである。
第2は、特定の用途に適した、重合度分布の再生プラスチックができない。重合度分布が同じポリエチレンだけを集めて再生すればともかく、重合度分布の異 なるポリエチレンをいっしょに混ぜて再生しても、特定の用途に適した重合度分布の再生ポリエチレンができることはない。(他のプラスチックも同様)
第3は、添加物の点からも、特定の用途に適した再生プラスチックができない。時間とともに、添加物は揮発・溶出などによりプラスチックから失われてい き、再生プラスチックをつくる際、新たに添加物を加えたりしない。添加物が同じプラスチックだけを集めて再生すればともかく、添加物が異なり、しかも新製 品の時より少量しか含まない、種々のプラスチックを混ぜて再生しても、特定の用途に適した再生プラスチックができることはない。
第4は、プラスチックのマテリアルリサイクルは、いたるところで環境汚染をもたらすことである。リサイクルには、閉鎖型リサイクルと拡散型リサイクルが ある。閉鎖型リサイクルは、電池から重金属を回収するように、対象物質を、「生産-消費-リサイクル-生産-」のサイクルの中に閉じ込めるようなリサイク ルである。この場合、有害物質は、環の中に閉じ込められるから、環境汚染をもたらす恐れはない。拡散型リサイクルは、再生商品が消費された後、廃棄物処分 場に運ばれるようなリサイクルであり、消費過程、あるいは処分場に廃棄された後、環境汚染につながる恐れがある。プラスチックのマテリアルリサイクルは拡 散型リサイクルであり、添加物が揮発・溶出することなどを通じて、全国いたるところで環境汚染をもたらす恐れがある。第3の問題点を緩和しようと、再生プ ラスチックに添加物を加えれば、第4の問題点はそれだけ大きくなる。
要するに、特定の用途に適することのない、質的に劣化した再生プラスチックができるうえ、それが使用されると環境汚染をもたらすのである。しかも、ケミ カルリサイクル(ガス化、油化、高炉還元剤、コークス炉化学原料化などがそうです。)よりもはるかに高い。したがって、現行法のマテリアル優先は、低質の 再生製品をつくったうえ、環境汚染をもたらすことを、わざわざ高いコストをかけて行っていることになる。
ケミカルリサイクルは、環境汚染が発生する場所がリサイクルを行う場所に限られる。そのため、再生プラスチックがどこで使用されるかわからないマテリアルリサイクルに比べて、対策がはるかに容易である。
マテリアルリサイクル優先という原則は、長年、リサイクルに取り組む者の間でスローガンとして唱えられてきた。循環型社会形成推進基本法に盛り込まれた のも、当時の認識からすれば、妥当なことであった。しかし、実践を通じて問題点が明らかになってくれば、以前の原則に固執することは誤りであり、柔軟に修 正を加える必要がある。プラスチック容器のマテリアルリサイクル優先の原則は見直されるべきである。
まさに寝屋川市のために書かれたような感があります。明確な見解をお聞きします。
教育問題について
6月18日に閉会した通常国会は、後半になって憲法に関わる重要法案をあいついで提出される異常なものでした。とりわけ、日本国憲法の理想の実現は、根 本において教育の力にまつべきものとして定められた教育基本法の全面改定案が提出され、衆院の特別委員会で継続審議とされたことは、極めて重大なことで す。政府・文科省と与党の自民・公明は、3年かけて70回の協議を尽くしてきたと言いますが、国民的議論もない、まったくの非公開で行われてきたもので す。改定案は、前文の「(憲法の)理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである」を削除し、「真理と平和を希求する」を「真理と正義を希求 し」と書き換えました。日本共産党は、9条を中心とする憲法改定と一体に、「海外で戦争をする国」、「弱肉強食の経済社会」--の二つの国策に従う人間づ くりをめざすものとして、教育基本法改定は絶対に許されないと考えるものです。時間の制約もあり、2点にしぼって質問します。
(愛国心について)
マスコミもとりあげた「愛国心通知表」について関連して質問します。
政府の改定案の重大な問題点は、第2条「教育の目標」をつくり、法律にない、文科省の告示行為でおこなっている学習指導要領の「国を愛する態度」など 20に及ぶ「徳目」を列挙し、その「目標の達成」を国民全体に義務づけていることです。第6条「学校教育」から「全体の奉仕者」を削り、「教育の目標」達 成を義務づけたことと合わせ、憲法19条が保障した思想・良心・内心の自由を侵害するおそれをきびしく指摘するものです。国会では、福岡市の「愛国心通知 表」をとりあげ、教育現場や保護者の声を紹介し、「間違い」を追及しました。小泉首相は、手にとって読み上げ、「率直に言って評価するのは難しい」、「こ ういう項目は持たなくて良いのではないか」と答えました。2日後には、小坂文科相は、「ABCをつけるなんてとんでもない」と答えました。その後、全国各 地で愛国心通知表の見直しが急速に進んでいます。幸い、寝屋川の小学校には、愛国心通知表はありません。しかし、「日の丸・君が代」の扱いを見るとき、愛 国心通知表につながる、教育行政による「内心の自由を侵害する強制」がないと言えるでしょうか。私は、繰り返し、卒業式などでの「君が代」の声の大きさま で教育委員会の指導事項とする「間違い」の異常さを指摘してきました。1999年、「国旗・国歌法案」の政府答弁で、当時の野中官房長官は、学校現場の取 り扱いについても、「人それぞれの考え方がある」として、「式典等において、起立する自由もあれば起立しない自由もあるし、斉唱する自由もあれば斉唱しな い自由もある」と明言しました。学校という場所は、こども達から見て「不合理」なこと、「問答無用」なことが、本来は、一つでもあってはならない場所で す。一つでもあれば、こども達は敏感にそれを感じとり、信頼が損なわれかねません。
この機会に、卒業式等において、「内心の自由を侵害している」教育行政姿勢をあらためるべきではありませんか。見解をお聞きします。
(教育行政について)
次に10条(教育行政)の改定に関連して質問します。
「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」。この条文は、戦前の教育が、国家権力の完全な支配・統制のもとにおかれ、やがて軍国主義一色に染め上げられていった、痛苦の反省に立って明記されました。
今回の改定案は、教育内容に対する国家的介入を抑制し、教育の自主性、自律性、自由を保障する、教育基本法全体の「命」とも言える10条をずたずたに改変し、国家権力が教育内容と方法に、無制限に介入できるものとなっています。
私は、現行の「人格の完成」をめざす(教育の目的)達成と、10条の2「教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立 を目標として行われなければならない。」努力を求めて、国際的に真の教育改革として注目されているフィンランドから学ぶべき点を紹介します。
第1は、競争主義を一掃したことです。9年間の義務教育の中で、他人と比較するためのテストはありません。学習とは、自ら知識を求め、探求していくこと だとして、それを助けることが教育とされています。習熟度別学級編成は、1985年に完全に廃止され、代わって多様な学力のこども達が同じグループで助け 合いながら学び合う教育改革がおこなわれました。どの子にもわかるまで教える教育、競争ではなくて助け合う教育--この当たり前のことが、高い学力をつく りだしたと言います。
第2は、学校と教師の自由と自律性を尊重していることです。国の教科書検定は1992年に廃止され、教科書は学校と教師が自主的に選ぶことができます。 教師は教育の専門家として尊重され、行政の活動は、教師の管理ではなく、教師が発達することの支援とされています。自由な空間の中でこそ教育は輝くという ことをフィンランドの教育改革は教えています。
第3は、教育条件整備の責任を、行政がしっかりと果たしていることです。フィンランドでは、少人数学級が進み、約20人程度が標準になっていると言います。義務教育はもとより、高等学校、職業専門学校、大学まで、すべて無償とされ、教育の機会均等が保障されています。
フィンランドは、教育改革を様々な国から学ぶ中で、日本の教育基本法を参考にしたと言います。安定した見通しを持って教育にあたれる9年間の義務教育制度、一人ひとりの人間としての成長を願う「人格の完成」を目標としていることなどです。
いま求められているのは、子どもの権利条約など人類共通の原理とも重なり合う教育基本法を破棄することではありません。教育基本法を生かした教育改革です。
この間、寝屋川市が進めてきた教育行政は、全国に例をみない学校統廃合であり、その理由にされたのは小中一貫教育、開発研究特区指定を受けた小学校から の英語教育でした。競争をあおる学校選択制、ドリームプラン、企業に丸投げの学力テスト、教職員評価育成システム、できる子、できない子を差別選別する習 熟度別学習など、憲法と教育基本法に反する国の政策方向そのものではなかったでしょうか。寝屋川市でも、教育現場からは、かつてない教育困難の声を聞くこ とが増えました。寝屋川市としても、教育の基本が問われているこの際、フィンランドの教育に学び、見直すことが必要ではないでしょうか。教職員増と少人数 学級、教育困難校への支援、教育条件整備こそ急務だと考えます。
見解をお聞きします。
以上で、私の質問を終わります。
田中ひさ子 2006年6月市議会一般質問
介護保険についてお聞きします。
4月1日から改定された介護保険法が実施されましたが、正に矛盾だらけという状態です。これは、国が準備不足のまま見切り発車させたため起こっています。労働省の通知も、朝に昼に訂正が出されるといった具合で、現場は右往左往している状況です。
これまでも介護保険制度は、重い利用料負担や施設整備の遅れなどのため、必要なサービスを受けられないという矛盾を抱えたまま実施されてきました。
今回の改定は、これらの改善を行うどころか(1)さらなる負担増、(2)介護サービスの取り上げ、(3)介護施設整備の抑制等を行うものとなっています。
今回の介護保険「見直し」では、予防重視のシステムに変える。新予防給付は、受けられるサービスが限定されていること。ケアプラン作成や介護報酬の面で サービス切り捨てへの誘導の仕組みが何重にも組み込まれています。今年1月末の介護報酬改定で新予防は、これまでの半額以下となり、一件につき4,000 円です。ケアマネジャー1人あたり8件まで、民間事業者が採算が取れないためプランづくりから撤退しかねない状況です。
新予防給付の移行には2年間の猶予期間があったにもかかわらず、準備が充分でない中、寝屋川市は4月より移行しました。
要支援、要介護1の方への福祉用具、介護ベッド・車いすなどでは、半年間の経過措置はありますが、原則的に保険対象外になり、打ち切りとなっています。
背挙げと高さ調節ができる介護ベッドでの生活は多いに生活の幅を広げています。布団では自力で起きあがり、そこから立ち上がり、歩くことは、大変困難です。在宅介護の実態をみても、この差は一目瞭然です。
要支援2の方の状態は、「立ち上がりや歩行が不安定。排泄、入浴などで一部介助が必要であるが、身体の状態の維持または改善の可能性がある」となっています。介護ベッドを利用していた高齢者からこのベッドをとったらせっかく向上しかけた状態が大きく後退しかねません。
1割の利用料が重く介護サービスを手控えギリギリの生活をしている人に1台数十万円もするベッドを買えるはずがありません。国の通達では、介護ベッドの レンタルが認められるのは「日常的に起きあがりが困難な者、または日常的に寝返りが困難な者」となっており、実質的に寝たきりであることを条件としていま す。これまで、寝たきりとならないためにと本人や介護者を支えてきた家族や関係者の努力も無にしてしまうものです。
車イスでは、要介護度1でも足の骨折や膝の障害で通院が困難な人は、「負担金出してまで不要な物はレンタルしていません」と話します。
●市として国に対し、意見をあげること、現在、介護給付されている介護ベッド等が現場で必要だと判断された場合には、引き上げないこと。同時に市が給付用ベッドを買い取り、低料金でのレンタルができる施策を早急に求めます。いかがですか。
●制度変更に担当が振り回され、余裕がない状況だと察しますが、利用者への説明をすべきと考えます。そのためのリーフレットなどわかりやすいものを作成 し、細かく多くの地域で懇切丁寧な説明を行うなど高齢者や家族にわかるように、又、利用できるための相談など行うべきと考えますが、いかがですか。
この4月からケアマネジャー1人当たり、受け持ちが要支援を含み39件までとなりました。これは、ケアマネジャーの激務を緩和する意味では、前進と受け とめますが、居宅介護支援事業所の中で1人でも受け持ち件数40件を超える者があれば、事業所全体の報酬が減算されるという制裁措置があります。また、要 支援1・2の報酬が半分以下になり、事業所では、これまでのつながりのある利用者で精一杯で新たな要請に応えることもできかねないとケアマネジャーの声が よせられています。
●介護保険の利用を希望してもすぐに介護保険サービスが受けられないという重大な問題になりかねません。包括支援センターでのプラン作成者の増員等、手立てを行うべきと考えます。いかがですか。
昨年10月からの施設での居住費や食費が保険からはずされ、全額個人負担になり、これによって3~4万円負担増となり、約7万円から14万円になりました。
4月25日に全国保険医団体連合会が発表した19県の調査で、585人が経済的な理由で介護保険施設から退所せざるをえなかったことが明らかとなりまし た。今後さらに負担に耐えきれない人が出てくることが指摘されています。民医連のアンケートでも「貯金を取り崩して、いけるところまでいくしかない」とい う声が寄せられています。長野県の独自調査では、施設からの退所が37人、ショートスティやディサービスなどの在宅サービスの制限が138人の影響が出て います。この中には、施設、ショートステイ利用者の中に、国の低所得者対策の対象となる人が18人含まれています。「低所得者対策額を実施するので問題は ないはずだ」と厚生労働省は法改正にあたって国会で強弁してきましたが、国の低所得者対策そのものの実効性かつ、条件内容が問われる問題だと思われます。
特別養護老人ホームの待機者は、全国で約38万5千人おられ、寝屋川市で4月1日現在、238人です。介護保険がはじまった当初、600人程の待機者を大 阪府の入所基準選定により、300人と半数になり、今回238人に減っています。国は介護保険制度創設時より「在宅重視」と言いながら、在宅での介護サー ビスの制限をすすめ、とりわけ経済的困窮者ほど家では療養し続けることのできない状況をつくり出してきましたが、今度は、やっとの思いで入所できた施設か ら、居住費・食費の自己負担を押しつけ、高齢者を追い出すということは許されません。
●市として、待機者が減ったということをどのように考えますか。見解をお聞きします。
●介護難民を出さないように市として制度改悪後の施設入所者及び在宅利用者全般の実態把握を求めます。いかがですか。
●また、経済的負担を理由とした施設からの退所をなくすためにも、また、必要なサービスをうけられるためにも利用料の軽減策を求めます。いかがですか。
療養病床には医療保険の療養病床25万と介護保険の療養病床13万があり、全国38万床あります。これを医療改悪で2012年3月までに、医療療養病床 は15万床に削減し、介護療養床を廃止する計画です。「医療の必要性が低い」とされる約5割の患者の診療報酬がこの7月から改悪を先取りし、大幅に削減さ れます。家族の介護力は低下している現状です。介護保険施設は満杯で、有料老人ホームは高く、在宅では行き場のない患者が大量に生まれる可能性がありま す。
●また今後、介護療養型医療の廃止がすすめられれば、このままでは療養難民・介護難民が起きかねない状況です。低所得者も入居できる特別養護老人ホームの建設が求められています。見解をお聞きします。
今回の保険料改定は、寝屋川市の第1号被保険者で、2005年度予算に比べ7億1,600万円もの負担増となっています。地域支援事業の創設も1号被保険者保険料で賄うしくみになっているのも負担増の原因となっています。
給付額が増えれば、保険料負担がどんどん増えるしくみになっています。
問題は、介護保険の導入時に、公的介護の費用に占める国庫負担の割合を50%から25%へと縮小したことにあります。
今回で2回目の値上げで、市の当初基準額は3,150円でした。今回の基準額は4,640円と当初の1.47倍強となっています。
税制改定による諸控除の廃止など、これまで住民税非課税だった人が課税になり、収入が変わらないのに保険料の区分があがっています。国は2年間の激変緩 和措置をするよう指導しましたが、08年にはその措置もなくなり、大幅な負担増になることには変わりありません。通知を受け取って、金額の大幅なアップに 高齢者から「これではくらしができない。介護を受ける前に滞納になって実際、利用したい時に利用料も要るし、サービスを受けられないのでは」と大きな不安 を超えて怒りが寄せられています。
●国庫負担の割合を引き上げることを国に対し、きっぱりと市が強くもとめるべきと考えます。見解をお聞きします。
●また、市独自の保険料減免制度をつくることをもとめます。
配食サービスはこれまで介護予防事業となっていましたが、この4月から介護保険の事業となり、条件が厳しくなっています。これまで食事作りが困難なひと り暮らしの高齢者などの家庭を定期的に訪問して栄養のバランスのとれた食事を提供し、利用者の安否の確認を行うことで在宅生活を支援していました。対象者 は(1)概ね65歳以上のひとり暮らし世帯、高齢者のみの世帯の方、(2)昼間に家族が就労などによる昼間ひとりの高齢者 (3)重度障害者となっていま した。今年度からは、65歳以上の(1)ひとり暮らしの者、(2)高齢者のみの世帯、又は、これに準ずる世帯に属する者とし、基本検査を受けた結果、栄養 改善の必要な人や閉じこもり予防の人、04年度から利用で調理が困難な人としています。いずれも1週間につき5日までとしています。これまで利用できたデ イサービス・デイケアを利用している人はできないとしています。
●配食サービスの条件にデイサービス・デイケアを利用しない日は、安否確認の観点から利用できるよう求めます。見解をお聞きします。
次に保育所についてです。
この間、公立保育所の民営化の取り消し等を求める裁判で注目すべき判決が続きました。
1つは4月20日の大阪高裁での大東市の件での判決です。この判決は保育所廃止処分の取消請求についての控訴は棄却したが、保護者1世帯に33万円の損害 賠償を大東市に命じました。この判決は廃止、民営化の過程において、保育所利用契約上の義務の不履行という違法行為があったことを認めました。
特に判決では、保護者らは大東市との間で締結した「保育所利用契約に基づき、本件保育所が存続する限り、同控訴人(保護者)らの監護する児童らが就学す るまでの間、本件保育所において保育を受ける権利を有したこと」、園児らは本件保育所が廃止され、新保育園への入所を余儀なくされたこと、そのような場 合、大東市は、園児らが新保育園において「心理的に不安定になることを防止」し、保護者の「懸念や不安を少しでも軽減するため・・・・引き継ぎ期間を少な くとも1年程度設定して、新保育園の保育士となる予定者のうちの数名に、本件保育所における主要な行事等をその過程を含めて見せたり、平成15年4月1日 の民営化以降も、数ヶ月間程度、本件保育所において実際に本件各児童に対する」保育に当たっていた保育士のうちの数名を新保育園に派遣するなどの十分な配 慮をすべき信義則上の義務(公法上の契約に伴う付随義務)を負っていた」と解されるとしました。
判決は、大東市が「実際に行った引き継ぎは、期間が3ヶ月間のみであり、また、同年4月1日以降については、本件保育所の元所長1人を週に2、3回程度 新保育園に派遣して指導や助言を行ったに過ぎなかったことが認められ、上記のような十分な配慮をしたものであったとはいえないから、大東市は上記義務に違 反したとし、市の責任を厳しく問うものとなりました。
2つ目は、5月22日の横浜地裁での横浜市の件での判決です。
この判決は、民営化の取消し請求自体は退けたものの、性急過ぎる民営化の手続きは違法と指摘。現在も保育園に通う園児の保護者について、1世帯あたり10万円、合計280万円の支払いを横浜市に命じました。
判決では児童福祉法24条は、保護者に対して、その監護する乳幼児にどの保育所で保育の実施を受けさせるかを選択する機会を与え、市町村はその選択を可 能なかぎり尊重すべきものとしていると認められるのであって、この保育所を選択し得るという地位を保護者における法的な利益として保障しているものと解す るのが相当である。」などとし、保護者が継続して同じ保育所で保育を受ける権利を明記しました。
大東市では、引き継ぎの問題、横浜市では、実施の時期について違法と判断したもので、いずれも強引な公立保育所の廃止、民営化への大きな警鐘となるものです。保育所民営化について、行政はより慎重に、より子どもと保護者に配慮しなければならないことを示しています。
そこでお聞きします。
●2つの判決について寝屋川市としてどのようにうけとめていますか。とくに、判決中で、
(1)保護者の保育所を選択する権利を認めたこと
(2)はじめに民営化ありきの行政の姿勢にたいして問題があるとしていること、保護者との十分な話し合いが前提。時期の問題もふくめ、決めたことを変えない行政の姿勢が問われたこと
(3)民営化にともなう混乱や問題点を最大限回避する努力を尽くすこと、保育士の配置、ひきつぎなど十分でなかったことなども指摘、されたこと
●これら3点について、どのように受けとめていますか。お聞きします。
あやめ保育所の廃止、民営化でも、判決で指摘されている点は共通しています。
●あやめでの行政の取り組みについて、生かすべき教訓があると思いますが、どう考えますか。
4月から公立のあやめ保育所が民営化されましたが、この間のいちばんの特徴は、子ども達のあいつぐ転所です。
4月1日の民営化前に9人、4月1日以降11人、合計20人が民営化を理由にして、近隣のあざみ保育所などに転所しています。このように、民営化の影響が大きく出ています。
●これほどたくさんの転所を市としてどのようにうけとめていますか。お聞きします。
保護者が転所を選択した理由は、公立保育所の時の保育水準が維持されないこと、とくに、保育士の大半が保育経験のない新卒の保育士となり、保育水準が低下 すること、看護師の採用も再三求め、ようやく開所まぎわの採用になったこと、民営化への引き継ぎのため、市職員の派遣を保護者が再三もとめたにもかかわら ず、市が無視したことなどがあげられます。民営のあやめ保育園の保育方針や具体的な対応にたいし、信頼関係が持てないことなどもありました。
また、民営化後の転所は、民間のあやめ保育園で保育を受けようと思っていた保護者が転所を決断せざるを得なかったものです。
4月以降、子どもの安全がきちんと守れない
・子どもが保育園に行きたがらない「早く迎えに来てほしい」と訴える。
・保護者は以前より遅く子どもを預けにいって、早く迎えに行くなどの中、年長児で「あと1年」と思っていた保護者もやむえず転所を決断しました。
あやめ保育所では、市、事業者、保護者による3者懇談が昨年10月末よりもたれ、民営化されても保護者が引き続き、子どもが保育をうけられるための話しあいがされてきました。
しかし、その条件がととのわない中、保護者は悩み抜いた末、転所や留園を判断しました。
そこでお聞きします。
●希望しない民営化、行政による強引な民営化に多くの子どもが転所せざるをえなかった。このことについて、市としてどのように受けとめていますか。反省すべき点はないのですか。
また、民間のあやめ保育園に入所した保護者からも市の姿勢に強い批判の声がだされています。
5月12日の3者懇談では、ある保護者は「なぜ保護者が気苦労や不安をもたねばならないのか」と訴え、別の保護者も「保護者の意見を聞かずに民営化したことに反省すべき」などの意見が出されました。
あやめ保育所の民営化は、初めに民営化ありき、保護者とのまともな話しあいのないまま、民間事業者の募集を市は強行しました。保護者が何を言っても、変えない姿勢をとおしました。
事業者の撤退という異例の事態のもと「せめてあと1年、民営化を遅らせて、現在地で公立保育所を1年間残してほしい」という保護者の声も市は無視しました。
●こんな強引なやり方こそ、きちんと反省すべきではありませんか。いかがですか。
3月市議会で市長は、「基本的には事業者の責任」と答弁しましたが、
●市の都合で押しつけた民営化、保育水準の維持に市が責任を持つべきではありませんか。いかがですか。
●ひきつぎの不十分さが裁判判決でも指摘されている中、今からでもきちんと市職員の派遣をすべきではありませんか。いかがですか。
転所した保護者は3者懇談への出席を市は認めない。部外者扱いと聞きます。しかし、転所した人も条件がととのえば、いつでも戻ってこれる可能性のある人たちです。
●民営化の経過の中でかかわった人たち、当然、地域住民も含まれますが、民営化後の検証や保育水準の向上のため、市として説明や意見を聞くべきと思いますが、どう考えますか。
●この問題の最後に今回の判決やあやめ保育所の民営化後の経過をふまえ、民営化の是非をふくめ慎重な判断が求められます。時間をかけて十分に検証すること、民営化方針を凍結することを求めます。見解をお聞きします。
生活保護についてお聞きします。
北九州市で56歳の男性が餓死しました。電気、水道、ガスが止められ2度にわたり生活保護を求めたにもかかわらず、一人暮らしの市営団地から遺体が発見 されました。「子どもに見てもらいなさい」、「別の親族に見てもらいなさい」などと言って市役所は男性に保護申請書をわたすことを拒みました。この事件 は、北九州市が生活保護を必要とする人の申請を拒むことから起こったことは明らかです。
寝屋川市の生活保護行政においてこのような事件が起こらないことが求められます。
2004年3月26日に大阪府健康福祉部社会援護課長より各福祉事務所長等宛に保護申請書の適正な取り扱いについて(依頼)通達が出されています。
(1)相談時においては、懇切丁寧な対応を心掛け、相談者の生活困窮の状況について、充分に聴取するよう努めて下さい。なお、相談にあたっては、相談者本 人のプライバシーの保護に充分留意することが必要ですので、第3者同席などについては、本人の意思を確認の上、第三者同席による相談を行って下さい。
(2)説明に際しては、「保護のしおり」を配布するなど相談者が理解しやすいように努めてください。
(3)他法他施策に関しては説明する際にも、可能な限りリーフレットなど関係資料を提供する他、庁内関係部署について案内するなど、機械的に処理することなく、相談者が他法他施策を活用できるよう必要な援助を行って下さい。
(4)相談は、要保護者からのもとめに応じて行い、必要な助言を行うものであるため、相談時においては、指導や指示、要保護者やその扶養義務者の資産や収入に関する調査及び検診命令などは申請書を受理した後に行うよう留意してください。
(5)申請の意思が不明確な場合であっても、保護を要する状態と判断される場合には、相談者が申請を行いやすいよう適切な助言を行ってください。
(6)申請者が申請の意思を明確にした場合には、速やかに申請書を交付し、その後、保護の決定及び実施に必要な資産申告書、収入申告書、調査の同意書等の書類の提出について、申請者が提出の必要性を理解できるよう十分な説明を行った上で、それらの書類を徴取してください。
(7)申請を受理しても保護の適用には至らないと判断される場合には、生活保護制度について相談者が理解できるよう十分説明することが必要ですが、説明を 行ってもなお、相談者が明確に申請の意思を示した場合には、速やかに申請書を交付してください。また、定められた申請書でなくても、提出された書類に必要 事項が記載されていれば申請として受理するよう留意してください。
●以上7点について通達が出されていますが、この通達をどのように受けとめていますか。見解をお聞きします。
●現在、ケースワーカー30人、とアルバイト訪問員4人、今年3月末時点、生活保護2904世帯、相談件数基準は、ケースワーカー1人あたり80世帯ですから寝屋川市では1人当たり96.8人となっています。
しっかりと申請者相談を受けられる専門職のケースワーカーの増員を求めます。いかがですか。
女性が一生に生む子どもの平均数・特殊出生率が1.25と過去最低を5年連続で更新しました。日本の少子化傾向にいっこうに歯止めがかからず深刻な事態となっています。
寝屋川市では人口減少となっていますが、市の人口統計表で、11年度と16年度で比較してみました。年齢別で減少の激しいのは、25才から30代です。 25歳から30代は、子育て中の年代であり、寝屋川市では、子育て中の親にとって魅力のないまちだと言わざるをえません。子育てしやすい施策の充実が求め られます。
先日、4ヶ月の赤ちゃんと4歳児を育て中で、私の家の近くに引っ越しされてきてまだ1~2年の若いお母さんと話をする機会がありました。「寝屋川市に何 を望みますか」の応えに「乳幼児医療費助成制度が寝屋川市では2歳児までで他市と比べて低すぎるので、せめて就学前までにして欲しい」と言われました。
この方が言われていることは若い子育て中の親にとって同じ思いではないでしょうか。子育て真っ最中の親は、ずっと安心して住められる「まち」を望んでおられます。その1つの施策として、子どもが病気の時にすぐに病院にかかれることが求められています。
●乳幼児医療費助成の対象年齢の引き上げと所得制限撤廃を求めます。いかがですか。
生活道路改修についてお聞きします。
市道枚方・交野・寝屋川線から三井団地を横切り、三井消防署横にでる三井が丘中央線の道路ですが、三井2丁目ポリボックス横のロータリー前がガス工事などの後、盛り上がって凸凹になっています。
そのため、夜静まるとバスなど大きな車が通過する度、ドーンと大きな音と同時に振動があり、付近の住民たちが地震かと驚く状況で、毎日悩んでいます。
●早急な道路改修を求めます。お聞きします。
以上で、私の質問を終わります。
寺本とも子 2006年6月市議会一般質問
通常国会が18日、閉会となりました。この国会で、日本共産党は、たしかな野党としての役割を発揮してたたかいました。
格差社会の問題、米軍再編、医療保険制度の改悪、教育基本法改悪など、どの問題でも悪政の根源をつき、本質をつく論議を展開しました。
自民・民主の2大政党制がマスコミを通して宣伝されました。しかし、民主党は教育基本法改悪でも改憲手続法でも、自民党と本質的に違いのない中身の「対案」を提出しました。
自民党政治と同じ土俵で悪政を競い合い、国民の利益より「政権交代」を上におく、ここに「2大政党づくり」のうごきの本質があることが、この国会を通じて明らかになりました。
秋の臨時国会では教育基本法改悪案、改憲手続き法案、共謀罪法案に加えて、防衛庁を「省」に格上げし、自衛隊の基本任務に海外派遣を盛り込む悪法も重要な争点となります。
憲法と日本のあり方に深く関わるたたかいが次の国会では争われることになります。
平和と教育、暮らしを守り、国民的な運動と世論広げ、悪政をくい止めるため、私達は全力をつくしたいと思います。
障害者自立支援法についてです。
障害者自立支援法が始まって2ヶ月半が過ぎました。利用料が1割負担になったこと、施設への補助単価が月単位から日割り計算になったこと、措置制 度が残されていた児童施設にまで応益負担が導入されたことなど、それぞれ大きな問題が噴出しています。以下、障害者自立支援法に関連して伺います。
障害の早期発見、早期療育が障害の軽減にとって要といわれています。親は、子どもの障害が見つかり、あかつき・ひばり・第2ひばり園(以下療育センターといいます)を知ります。
専門のスタッフや経験を積んだ指導員から子どもの訓練やリハビリを受けるだけでなく、障害児を育てる知識を母親や家族ともに指導を受け、障害がある子と人生を歩むためのいわばスタートの場所であるわけです。
また、療育センターでの給食は、単に食べるということではなく、障害があるために、こだわりで偏食がきつい子、食べたくても体が栄養分を摂取できない子など、命さえも脅かすことになります。食事は障害を軽減するために必要な療育の一環となっています。
私の体験からも療育センターは、障害児家族をはげまし、生きていく力をつけてくれる、なくてはならない貴重な施設と考えていますが、市は、療育センターの役割についてどのような認識をされているのでしょうか。お聞きします。
今回の、自立支援法は、幼児施設である療育センターにまで影響を与えます。不安と悩みながらの子育てをする保護者に、さらに経済的負担まで背負わせようとしているからです。
「障害軽減のために、園外での訓練に通っている」「障害ゆえ専門病院への通院のための交通費や車がどうしても必要」「補装具は体にあわせて取り替えなけれ ばならない」「子育てのために母親は働くことができない」などを考えたとき、利用料と食費実費負担は過酷な負担増と言わざるをえません。
保護者会から議会に対して、(1)利用料の軽減 (2)給食費は材料費実費のみで人件費ぶんの軽減を望む要望書が提出されました。ちなみに、大東市は6 月議会で児童デイサービスの自己負担が急増するとして負担軽減する条例改正案が上程されています。愛知県知多市・岐阜県瑞浪市では利用料を全額免除するな ど、減免措置をおこなう自治体が出ていることは児童のデイサービスからまで利用料を取るという制度矛盾の現れではないでしょうか。
市は、保護者からの切実な要望にこたえるべきと考えますがいかがでしょうか。お聞きします。
さて、日本共産党議員団は、6月初め市内18ヶ所の障害者施設に対して自立支援法実施に伴っての影響アンケートをおこないました。10日現在、14の施 設・作業所から回答が寄せられました。そして、障害者、その家族、施設のほとんどが深刻な影響を受けていることが明らかになりました。アンケート結果を紹 介しながら以下、質問をおこないます。
4月当初、すばる・北斗福祉作業所で利用料負担が重いために6人の退所者がいたことが明らかになりました。アンケート調査からも7施設310人の利用者 のうち、292人が負担増となっています。3月まで送迎や交通費の実費だけで利用料0円だった人が、月額1万円以内にひきあがった人が75人(26%)、 1~2万円未満が62人(21%)、2~3万円未満が57人(20%)、で3万円以上になった人が13人(4%)、その他として入所施設利用料について は、全員引き下げになるものの、給食費や光熱費などの負担で平均1万円の負担増になる(27%)がわかりました。
3施設でサービスの利用を断念した3人、検討中3人、デイーサービス断念の人1人、でていますので、今後、サービス利用ができない人が増えてくるにではないかと心配されます。
市内の通所施設に通う24才の重度の男性の場合、施設利用料1万7千円にガイドヘルパー利用料と実費込みで15,700円、ショートステイ利用料も実費 込みで3,100円で計35,800円の負担になります。この上に、給食費・送迎費など28,000円を加えると合計負担額は63,800円になります。 親は高齢のためガイドヘルパーなどの利用を増やしたいと思っていたといいます。今後、親自身の介護も必要になるし、負担が増えることで、生活を脅かしかね ないと心配されています。
全国で、自立支援法施行にともなって、利用料負担軽減策については、東京都・京都府・三重県の3都道府県と60市の63の自治体で設けられています。
吹田市では、サービス利用料の負担上限額を3年間の暫定期間としながらも06年4分の1に、07年2分の1に、08年4分の3に軽減。また、通所利用者 への食費の助成などを行うとしています。京都府と京都市では利用料の上限額を半分にする軽減策を打ち出しています。本市でも利用料の負担軽減をおこなうこ と。同時に大阪府にも負担軽減策を創設するよう求めること。以上、見解を求めます。
法施行は施設運営にも大きな影響をあたえています。報酬単価が日割り計算になったためですが、国は1ヶ月の利用日数の上限を奇数月は23日、偶数月は 22日にするよう示しています。ある施設では、06年4月分の収入は06年3月の支援費の時より、月額103万円、年間で1,234万円の減収を見込んで います。この施設では、職員削減や正職からパート化、土・祝日の開所、定員超えての利用者の受け入れをせざるをえない状況です。他の施設でも職員賃金の切 り下げ、給食の外部委託など最大限経費を抑えることを検討しているといいます。
市は、このような施設運営の大変な実態を認識しているのか伺います。
また、このままでは、これまで障害者家族と施設とが力を合わせて築き上げてきた学卒後の働く場・社会参加の場であった作業所が運営困難で閉鎖するようなことがおきては障害者の生きていく希望さえ奪うものになっていまいます。
アンケートでも、施設から運営費の助成を求める意見が寄せられています。
市独自加算をおこなうなど、必要な補助制度をつくることをもとめます。見解をお聞きします。
サービスの利用にあたっては6段階の「障害程度区分」の認定が必要になります。本市でも障害者程度区分認定調査が始まり、審査会が開かれています。
しかし、認定に、知的障害や精神障害の場合判定結果が正しく反映されないという強い不安があります。
新たな区分認定は、1.新しいサービスの種類には、障害程度区分が3又は4以上という条件があり利用者が望んでも選べない場合が多くある。2.サービス の報酬単価は、障害程度区分によってランクが決まるため、低いランクになると支援職員の数や質の確保が困難になる。3.重度障害、強度行動障害がある人た ちは、24時間の支援が必要な場合が多いのですが、この支援ができなくなる。4.グループホームでは、程度区分4以上の利用者だけに夜間支援体制を確保す ることになっているため、区分4以上となるのは限られた利用者になる。などの問題点が障害者団体から指摘をされています。
6月6日には、全国の障害者が集まり、厚労省に対して緊急に「障害程度区分認定の見直しを求める」行動がとり組まれたほどです。
判定結果がかるくでれば、施設入所や通所ができなくなることが起きます。障害者が、生きていけるかどうか、社会参加ができるかどうか、生存権に関わる重要な問題です。
市は、国に対して機械的な判定を改善するように求めること。
また、市の認定調査については、障害者の実態が正しく反映できるような市独自の調査項目に改善すること。2点について見解を求めます。
自立支援法関連の最後に、今回のアンケート調査の回答の中で、応益負担の撤回、日払い方式の見直し、報酬単価の引き上げ、基準の見直し、障害児童の契約制度はなじまない。制度の抜本的な見直しを求めるなどなどの意見があげられています。
小泉首相は「法律を実施し、問題があるとわかればしかるべき対応をとる」と今年2月28日の衆議院予算委員会で答弁しました。首相の答弁にてらせば、今まさに福祉の現場で起きている障害者と施設の実態は、深刻でこの事態を解決する必要があります。
市は、国に制度見直しの意見をあげべきと考えますがいかがですか。見解を求めます。
府立寝屋川養護学校の過大過密解消についてです。
府下にある養護学校は慢性的な過大過密になっています。府立寝屋川養護では、337人が在籍するマンモス校です。府がいう適正規模が150人~200人 といっている中で、寝屋川養護は、特別教室を一般教室として使い、校舎の増築に次ぐ増築で迷路状態になっています。守口分校が開校しても過密の解消はでき ていません。
一方、枚方市から通学している児童の中には通学時間が片道90分以上をかけて登校しなければならない児童がいます。また、高等部になれば府立交野養護学 校へ区域変更になりますが、交野校は肢体不自由児校であり、知的障害の児童にとっては、校舎などの構造上の問題があるなど教育条件が整備できていない状況 です。
このようなもとで、現在、旧枚方西高校跡地に養護学校を建設してほしいとの声があがっています。枚方市内に養護学校が建設されれば、寝屋川養護学校の過大過密の解消につながり、寝屋川市内から通っている児童の教育環境が充実することになります。
枚方に養護学校建設をという願いにこたえて、市は、大阪府に対して建設促進の意見をあげていただくことを求め、見解をお聞きします。
香里園駅東地区再開発について、問題点を指摘して見解を求めます。
東大阪市の近鉄若江岩田駅前再開発を視察しました。施行者である再開発組合が債務超過で破綻し、債務減免を求めた特定調停で東大阪市は約10億5000 万円の追加負担となったものです。開発ビルの権利床・保留床住宅は完売したものの、予定していた核店舗のスーパーが不況などから撤退したため、完成から4 年間床が埋まらないまま空き床となっていたものです。
そのため、市は当初は予定していなかった男女共同参画センターや福祉事務所をビルに入れました。また、組合が経営管理することになっていた306台分の駐車場を5億円で買いとり第3セクターで運営しています。現在、今年の9月末の組合解散をめざしているとしています。
東大阪市の担当者は、再開発ビルの完成は、一般的な複合ビルの建設期間よりも長期間を要し、本事業でも権利返還から工事完成まで約5年を要した事が保留 床価格の下落につながり多額の不足金が生じた。値下げをしてもテナントが見つからなかったことで資金の手当てに苦慮したと話されました。
これまでも、各地の事例を紹介し再開発の怖さを明らかにしてきました。
今回の若江岩田駅再開発事業は、事業が計画通りにいかず、キーテナントが撤退、保留床の売れ残こりなどで完成はしたものの多額の負債を抱え組合解散がで きなかったものです。事業の採算あわせに行政が床を買い、不足金の追加負担をする事例は川西市の阪急能勢駅前の再開発事業でもありました。
しかし、市は、香里園駅事業と事業のやり方が違う事例、保留床処分はマンション販売でおこなう、そのために特定業務代行や複数のデベロッパーを内定しいる、などをあげ事業は「うまくいく、大丈夫」といっていますがはたしてそうなのか、はなはだ疑問です。
若江岩田駅前再開発組合の特定調停での東大阪市の債務追加負担は、事業に対して、東大阪市の指導監督責任が問われたものです。市は、再開発事業で行政が指導監督責任を問われたことに対してどのような見解をお持ちでしょうか。伺います。
現在、組合設立要件の3分の2の同意を得て再開発組合の設立申請中と聞いています。これまで市は、100%の同意をめざすといってきました。同意者が3分の2になったからと拙速に事業を進めるべきではないと思います。
もともと事業計画では、地権者の転出率を50%と見込んでいますが、再開発で残れる地権者は多くの土地を所有している大口地権者に限られています。
アドバンスビル建設の寝屋川市駅前再開発がいい例ではないでしょうか。弱小地権者は残りたくても残れないのが現状です。再開発という名で、行政自身が住民 をまちから追い出すことになります。安心して住み続けられるまちづくりをめざすためにも、街路事業のみを行う事業見直しをすべきと考えますがいかがでしょ うか。見解を求めます。
関西医大香里病院への30億円の財政支援は20年間の市の債務負担行為という形でおこなわれます。元利合計で約36億円にのぼり、年に平均、約1億8000万円の市の支出となります。この支出については再開発の事業には含まれませんので市民にはわかりません。
再開発をすすめるためには、地区でいちばんの大口地権者である関西医大にどうしても残ってほしかったからです。
市は、30億円もの財政支援のことは全く知らさず、自治会組織を使って赤ちゃんの名前から書いてもらって、短期間で11万人ぶんの署名が集まったことを 香里病院を残す口実にしました。地権者の産科医は、「民間病院へ支援ができるのであればうちの産婦人科病院に支援がほしい」
また、この再開発事業のことも香里病院への財政支援も知らないという市民が多くあります。
話を聞いた市民からは「30億円ものお金がでることは知らなかった」「病院がなくなるよりはあった方がいいという気持ちから署名したよ」「民間病院に支援をする、お金があったら国保料をやすくしてほしい、病院が残っても病院に行けないよ」などの声もあります。
関西医大病院への30億円の財政支援を含めて70億円の市税投入の再開発事業です。
市民へ、この事業の詳細を明らかにして、香里園駅東地区再開発事業の是非、関西医大香里病院への30億円の財政支援が妥当かどうか聞き直すべきだと問い直すべきだと考えますがいかがでしょうか。見解を求めます。
まちづくりについてお聞きします。
(1)市道八坂松屋線の安全についてです
市道八坂松屋線沿道には、大型店やスーパー、が建ち、店へ出入りする車の通行量が増 え、市道上に一時駐停車の車があれば一車線しか通れないので大変危険です。土曜、日 曜、祭日などは車の渋滞が起きている状況です。
特に、スーパーサンデー前は信号も横断歩道もなく、買い物客が道路向かいに渡るために、車の流れが少し途切れたときに走って渡るなどいつ事故が起きるか わからない場面を見かけます。お年寄りなどは渡ることができず長い時間立ち止まったままでおられることがあります。現在、工藤電器跡地に住宅・マンション が建っていますので、さらに交通量が増えることは予測できます。沿道には、友呂岐中学校、北幼稚園、田井小学校の通学路にもなっています。友呂岐中学校 前、ならびに、スーパーサンデーとセブンイレブン付近に信号機と横断歩道などを設置し、交通安全対策をおこなうことを求めます。
(2)電波障害についてです。
寿町住民の方からテレビの画面が乱れ写りが悪いとの苦情が寄せられました。香里園地域では駅周辺をはじめ、高層マンションの建設が行われています。
住民の空宅から近い石津東町に建設中のマンション業者に連絡すると、そのマンション建設の影響ではないとのこと。NHKに相談すると、NHKも「障害のもとは香里園駅西側に建設中の37階建てマンション『ロイヤルメドウ香里園』の影響が強い」とのことでした。
しかし、その後にロイヤルメドウの関係業者がきて「うちの影響かどうかわからない」と曖昧な返事で帰ってしまったとのことです。あまりの誠意のなさに、市の担当課を通じて連絡を取ってもらうとやっと調査の約束をしたといいます。
ロイヤルメドウは、現在20階部分の工事をおこなっています。影響の範囲は想定ですから、37階になればどのような影響がでるかわかりません。香里園地域は次々とマンションが建設され、しかも高層階になっています。
電波障害がおこっていても「テレビが古くなってきたから」と思っておられる住民がほかにもあるのではないでしょうか。障害を及ぼす範囲は想定ですから実際建物が完成した時点ではどうなるのかわかりません。
施工業者には、電波障害の被害に対して適切な対策を図るよう指導することを求めます。
萱島東地区防災街区整備地区計画として、萱島桜園町で約10.2ヘクタールを指定。防災性や住環境の向上をはかるとし、このうち萱島桜園町地内の約 0.1ヘクタールは防災街区整備地区計画に指定するとし、素案や案の縦覧がすみ、7月にも都市計画決定がされようとしています。防災性や住環境の向上は緊 急な課題ですが問題点を指摘し見解を求めます。
第1は、情報公開、住民参加の問題です。
大阪府住宅供給公社が寝屋川と連携し、この事業をすすめることは以前から検討されてきました。しかし、地域住民には事前の意見聴取も説明も全くされていません。素案を縦覧する前に自治会長にだけ説明があったのみです。
つまり、今回の計画は、そこに住んでいる住民のほとんどは知らされていません。もともと萱島東地区のまちづくりでは、住民の大半をしめる借家人には、ほとんど情報が示されず、計画の内容を知らされないまま、事業がすすめられてきました。
今からでも地域の住民にきちんと説明し、意見を聞くべきと考えますがいかがですか。
第2は、住民が住み続けられる街にする点です。
建てかえにともない、萱島桜園町などでは、住民が入れかわり、地域のコミュニティや自治会活動とも困難が出ています。
まちづくりは建てかえで、きれいになっても住民が住み続けるための条件整備が必要です。住民が払える家賃の公的な住宅の建設を是非行うべきと考えます。あわせて見解を求めます。
萱島東3丁目にある、大阪府住宅供給公社の特優賃、いらか住宅の大量の空き家の問題です。
昨年府より、若干の家賃の引き下げが行われましたが。効果が現れているとはいえず、現在49戸中、22戸もの空き家という状況が続いています。
この5月に府営住宅の募集がありました。いらかの真向かいにある84戸の府営住宅の募集は1戸のみ、とても入居できる状況にありません。
同じ場所に公的住宅がありながら、一方はとても入れないのに、一方は大量の空き家を抱えている現状を変えることが必要です。
そこで、お聞きします。いらか住宅について、家賃の引き下げを行うこと、2DKの場合、共益費を入れると約67,000円ですが、5万円台に引き下げる こと、また、収入基準についても弾力的に対応し、家賃の支払いが可能な世帯が入居できるようにするなど、供給公社に働きかけるべきと思いますがいかがです か。
次に、市内国守町大字打上地域の旧同和向け公共事業用地の土地汚染について、門真市にある国土リアルエステートが、社会福祉法人東香会と寝屋川市・市土地開発公社を相手に損害賠償を求めている問題についてです。
問題になっている土地は、同和向け公共事業用地として、市土地開発公社が取得したものです。しかし何の利用もされないまま、市が買い戻し、民間企業に売却したもので、そもそも不必要な土地の購入を市が行ったといわざるをえないものです。
私ども日本共産党市会議員団は早くから、当該地は不要地であり、処分するよう市に求めていたものです。また、当該地の処分にあたって産業廃棄物の最終処 分地にするという説明は勿論ありませんでした。当該地は、日本開発公社に売却され、さらに関連団体である東香会に売却されました。廃棄物の投棄や土壌汚染 の問題は、今年3月20日付けで、国土リアルエステートが市議会各会派幹事長宛に提議書を送ってきたことで私達も知ったものです。
そこで、以下の点についてお聞きします。
第1は、当該地での廃棄物の投棄や土壌汚染について、その現状を市としてどのように把握していますか。
第2に、廃棄物の投棄や土壌汚染の原因者は誰ですか。また、市としても旧国鉄片町線複線化工事や小路笠松線工事での残土の埋め立てがされたことを認められていますが、その責任はないのですか。
第3に、周辺住民への健康被害などの影響が出ないよう、市として具体的な手だてをとるべきと考えますがいかがですか。
第4に、係争中のこの地域内には古くからの住民の共同墓地があります。現在は国土リアルエステートの安全性に責任が持てないとの判断から、門が閉ざされています。
関係住民からは、係争とは区別して、いつでも墓参りができるようにしてほしいとの強い要望です。市にもこの願いは届けられています。現状と今後の見通しについてお聞きします。
以上で、私の質問を終わります。
松尾信次 2006年3月市議会代表質問
核兵器廃絶と憲法9条についてです。
地球上には大量の核兵器が蓄積・配備されています。
最大の核保有国アメリカは、2月23日、未臨界核実験をおこなうなど、強大な核兵器をもちつづけようとしています。
寝屋川市が市長名で、今回も抗議文を米英両国に送付されたことを評価します。
今、「すみやかな核兵器の廃絶のために」という新しい国際署名への取り組みが進められています。非核自治体協議会に加入している市長として、署名されるよう求めます。
昨年来、在日米軍基地の再編強化、自衛隊との軍事一体化が強まる中、基地を抱える全国各地の自治体で強い反対運動がおこっています。
また、一昨年の6月の「9条の会」の国民へのよびかけは、燎原の火のように広がっています。
外交では八方ふさがり、世界から孤立の「靖国史観」にとらわれた道を進むのか。それとも、世界から尊敬され、戦後の日本の平和を守ってきた憲法9条の道を今後とも進むのかが、問われています。
市長は、市政運営方針で「寝屋川市国民保護計画を作成」していくと述べました。
この計画は、有事法制、戦争を想定した計画の一環です。日本国憲法は、戦争の放棄、戦力の放棄、交戦権の否認をうたっており、有事法制自体が憲法違反で す。憲法と地方自治の原則を踏まえるなら、到底作成できるものではありません。武力攻撃事態等を想定した国や府の「国民保護計画」は、大量破壊兵器による 被害時の避難誘導など、現実離れした机上の空論となっています。
国民保護を真剣に考えるなら、憲法9条を守り、平和外交に生かすことを国に求めるべきです。 市長の答弁を求めます。
市民生活の現状についてです。
小泉「構造改革」のもとで経済格差と貧困の拡大、格差社会が大きな問題となっています。 国民の多くが「格差の広がり」を感じ、「格差拡大は良くない」と答え、格差是正をもとめる声が広がっています。
寝屋川市民の生活の困難は、各種の施策の適用を受ける 市民の増加に示されています。
生活保護は、95年の1635世帯から05年2757世帯と7割の増加となっています。国民健康保険の法律で決められた減免は、98年度14872世帯から04年度30714世帯へと2倍の増加となっています。
就学援助は、99年度12%の受給率が05年度22%に増加し、5人に1人が適用されています。市内府立高校での授業料減免は、05年度24.2%と4人に1人が適用される状況となっています。
福祉や教育を抑制する政策のもとでも、これらの制度を受ける人の数が増加していることに、市民生活の困難の拡大が示されています。
また、府下市町村の04年6月現在の事業所数、小売店舗数を99年と比較すると寝屋川市は事業所数1428ヶ所減少、減少率は府下33市の中で第2位、 小売店舗数は444店の減少、減少率は33市のトップとなっています。民間事業所の従業者総数は04年と01年を比較すると、本市の場合、12.2%もの 減少、33市中5位の減少率となっています。
昨年10月に実施された国勢調査では、寝屋川市の人口は241,875人、5年前と比較し8981人の減少、府下自治体の半数が人口増、人口減とわかれている中で、本市が最も多い人口減少となっていることが明らかになりました。
これらのことをふまえ、(1)市長は市民生活の現状をどのようにみていますか。
(2)市長市政運営方針では「社会の格差が広がりつつあると言われています」と述べていますが、私はひとごとのように言っている感じをうけました。寝屋川市民の中ですすんでいる経済的格差と貧困の拡大についてどのように考えているのですか。
(3)市長は就任以来、「元気都市寝屋川」を目標とされてきましたが、事業所や小売店舗の減少、さらに人口の減少など、足元で起こっている事態をどう考えていますか。
「市長は自らのとりくみの成果が今、着実に芽生え、育ちつつあります」と述べていますが、足元での状況は元気都市になってきたと言えるのでしょうか。
以上3点について見解をおききします。
国政、府政の動きについてです。
まず国の予算についてです。06年度予算には所得税、住民税の定率減税の廃止がもりこまれています。これは、05年度予算での定率減税半減とあわ せると3.4兆円もの増税となります。その上、予算案には医療保険制度の改悪など社会保障分野の新たな負担増と給付削減がもりこまれています。
今後3年間に7兆円近い負担増が実施されようとしています。これらと対照的に、史上最高の利益を上げている大企業には法人税率引き下げ措置を続け、研究開発減税やIT投資減税は形を変えて継続しています。
空前の所得を上げている部門に減税し、所得を減らしている家計の負担を増やす本末転倒のやり方は容認できません。
市長は、庶民増税などの負担増に反対すべきと考えますが、いかがですか。
次に国と地方の財政のあり方についての「三位一体改革」についてです。
「三位一体改革」についての政府の最大のねらいは、「地方への国の支出を削減する」という点にありました。
03年度に前倒しで実施された分もふくめると、補助金削減は5.2兆円。税源移譲・交付金化されたのは3.8兆円。その上、地方交付税は、3年間で5.1兆円もの削減です。
本市においても2年間で24億円の影響が見込まれています。
市長はこのような「三位一体改革」についてどのように評価されていますか。
特に、地方交付税の生命線とも言われて財源保障機能の縮小・廃止が今後、焦点になろうとしており、これを守ること。義務教育国庫負担や生活保護負担金の削減など行わないよう、政府にもとめるべきと考えます。 見解をお聞きします。
大阪府政についてです。
今、開会中の府議会で審議されている予算案では、関空2期事業に約15億円、安威川ダム関連事業74億円、水と緑の健康都市関連事業86億円、国際文化公園都市関連事業38億円など大型公共事業に予算を計上しています。
その一方、府立高校授業料減免制度の縮減、増額の願いが強い私学助成は11年連続ですえおき、府立病院の独立行政法人化の推進、中小零細企業に出向いて健康診断を実施するレントゲン検診車を、8台から2台に減少するとしています。
寝屋川市として、大阪府にたいし施策の後退をしないよう求めるべきと考えますがいかがですか。
道州制についてです。
地方制度調査会が47の都道府県を廃止し、全国を9から13の区域にわける道州制の導入を答申しました。
都道府県を廃止し、広大な道州にすれば、今でさえ住民に遠い都道府県が、ますます遠くなります。
道州制の導入は、市町村の合併、大再編と一体のものとしてすすめられています。
住民の多様な要求にきめ細かくこたえ、住民が直接参加して意思決定をする制度でこそ、地方自治は成り立ちます。道州制の導入は、地方自治と自治体を住民から遠ざけるものです。
地方自治発展に逆行する道州制について、反対すべきと考えます。
見解をお聞きします。
寝屋川市政の本来のあり方、はたすべき役割についてです。
第1に少子化克服へのとりくみの抜本的な見直しです。
乳幼児医療費助成制度のように、寝屋川市が府下でも全国でも最低クラスという最悪の状況を私達は指摘し、市長に改善をもとめてきましたが、予算案では現状維持、市民のこえにまったくこたえない姿勢となっています。
子育て中の市民からは「もっと子どもを生みたいと思える制度を拡大していくべき」「子育て世代の家庭が市外に引っ越してしまう」「保育所や学童保育など、せっかく寝屋川市が良いと思っていたのに、安心して子育てができない」などの声が多く寄せられています。
20代後半から30代にかけての「子育て世代」の要求に応えて、子育て環境の抜本的改善へ足を踏み出すべきではありませんか。
第2に、人口減少時代にふさわしいまちづくりシステムへの転換についてです。
今求められるのは、開発主義からの脱却です。大規模開発は土地や床の過剰供給をまねき売れ残りをかかえ、破綻する可能性はたいへん高くなります。仮に開 発事業単独でペイできたとしても、他の地域の空洞化をいっそう激しくするため、結局は自治体財政をますます悪化させることになります。
人口が減少し、空き地や空き家が増えていくとき、人々のくらしを壊すことなく、地域の生活環境を全体として改善する方向を追求する、地域の実情に応じて、段階的に、そして既存のストックを活用する修復型のまちづくりへ転換することが必要ではありませんか。
第3に市政の民営化のあいつぐ推進の見直しについてです。
昨年、4月のJR西日本の事故は民営化のもと、もうけを優先し、一番大事な国民の安全をないがしろにしてきたことを、明らかにしました。
マンションなどの耐震偽装事件は、建築確認のように住民の生命、安全、環境やまちづくりに直結する高い公共性を持った業務までも民間企業に開放したこと が、事件の要因であったことが、明らかとなりました。日経BP社が「市場化テスト」などを含めた官業の民間開放による市場は50兆円以上と宣伝しているよ うに、財界はビッグビジネスチャンスとしています。
国民のあいだからは、「何でも民営化してよいものではない」という声が広がっています。
今、大事なことは、行政の公共性、公的な責任をしっかりとはたし、憲法で保障された国民の基本的な権利を保障することです。
民間企業の利潤追求の場に自治体を変質させていく、民営化ありきの行政姿勢はあらためるようもとめます。
第4に、財政再建と予算のあり方についてです。
厳しい財政状況のもと税金の使い方、予算の使い方が問われています。
来年度予算の最大の特徴は、香里園駅東地区再開発事業に約45億円、第2京阪道路のアクセス道路である都市計画道路萱島堀溝線に12億7421万円、寝屋 南地区区画整理事業に6215万円など、駅前再開発事業、第2京阪道路関連事業、区画整理事業などの分が大幅に増加していることです。
しかし、必要性からも緊急性からも、これらを優先することは大きな問題です。
これだけのお金があれば、介護保険料や国民健康保険料の大幅な値上げは中止できます。乳幼児医療費助成制度の拡充や障害者施策の1割負担の軽減など切実な市民要求の多くが実現できます。
この際、予算の組み替えを行い、財政再建とくらしの施策の充実を両立させたとりくみを追求することを提案します。見解をもとめます。
市長は、「寝屋川市の付加価値を上げていかないとますます財政は苦しくなる」として再開発や第2京阪関連事業を優先する意向を記者会見で示しています。
しかし、「格差社会」といわれる、市民生活の困難が拡大しているもとで、市民の負担を軽減すること、少子化を克服するための施策の拡充など、市民のくら しをささえることこそ、寝屋川市の付加価値を高めるものであります。人口減少時代をむかえ、開発主義からの脱却こそがもとめられていることを明記すべきで あります。
第5に市民との協働についてです。
自治体の行う行政活動に不備が発生した場合に、互いの信頼関係に基づいて、その行政サービスを遂行する上で、市民に協力を求めることは理にかなっています。
しかし、それには、互いの強い信頼関係がなければならず、この条件のないままに行政サービスを市民に投げてしまえば、それは自治体のやるべき仕事を勝手な都合で市民に負担転嫁しているにすぎないことになってしまいます。
寝屋川市政をすすめていく上では、その根底にあるべき市民と市役所の信頼関係を回復させなければなりません。
そのためには、「行政とは異なった市民の意見をとりいれない」、「行政が決めたことは市民が何を言っても変えない」、御上に従えと言わんばかりの時代錯 誤の姿勢を見直し、市長にとって都合の悪いことでも、市民の意見を反映すると言う、当たり前の姿勢をとるべきではありませんか。
また、市民との協働とは市民の自発的な参加・協力であり、行政の公的責任をしっかり果たすことが前提と考えます。
以上、5点について答弁をもとめます。
私は、寝屋川市政を改革するため、以下5点を提言します。
1.市民の目線に立った環境・福祉・地元産業を重視したまち。永続可能なまちを実現すること
2.開発型施策の廃止、削減を実施するとともに環境、福祉・地元産業を維持、発展させる施策については継続・拡大すること。
3.各地域ごとに(仮称)市民委員会を設け、市民の参加に基づくまちづくり計画の策定をすすめること。
4.民主的な市政運営の条件である徹底的な情報公開を実現すること
5.市民と市役所の間の信頼関係を再生し、真の協働を実現することであります。
市民のくらし・福祉・を守る施策についてです
まず、生活保護についてです。
前年度に引き続き、受給者自立支援事業にとりくむとされています。
就労指導が主な内容ですが、単なる保護費の削減、保護の廃止を目的とすべきでなく、生活問題の改善、生活基盤の確立のための自立処置と位置づけられるべきです。雇用対策の充実や、自立への控除の拡大などが必要と考えますが、いかがですか。
次に、新たに受け付け面接員として非常勤2名を配置するとのことですが、内1名は警察官O.Bをあてる意向と聞きます。
市民が相談や申請のため社会福祉課を訪ねた際に、市民のおかれている実態や意向をきちんと把握し、福祉施策につなげていくためには、専門的な知識や経験 が必要です。警察官O.Bという社会福祉の仕事の経験もない人が、市民を取り調べるようなことにならないのか大変危惧されます。
受付面接員を配置するのなら、社会福祉について専門的な知識や経験のある人とすべきと考えますが、いかがですか。
また、受給者医療費適正化事業が新たに取り組まれようとしています。必要な医療の抑制にならないよう求めますが、いかがですか。
生活保護ケースワーカーは、1人で107世帯のケースを受け持つと聞きます。これでは名前と顔を覚えるだけでも大変だと思います。専門職としての採用、ケースワーカーの増員を求めますが、いかがですか。