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代表質問

2019年3月議会 代表質問

2019-03-07
 前川なおです。日本共産党を代表して質問いたします。
 
 はじめに、北川市政の4年間で、特に防災対策や教育・子育て施策等が大きく前進しました。
「命を守る」ことを市政の基本として、「子どもを守る」「街を守る」「生活(くらし)を守る」視点で、市民の声に耳を傾け、見直すべきところは見直し、市民生活に必要なことは着実に実行するなど「笑顔が広がるまちづくり」に向けた市政運営を大きく評価します。
4月からは中核市へと移行し、さらなる行政水準の向上が求められます。
今後も、住み続けられる、住んで良かったと思える寝屋川市へ、市民生活を守る砦として、国府に対しても毅然とした態度で、自治体本来の役割を発揮するよう求めます。
 
 
 それでは通告に従い順次質問します。なお各項目の詳細については各常任委員会でそれぞれ議論いたします。
 
■はじめに市財政についてお聞きします。
 北川市政になって、財政調整基金は2015年3月末の37億4千万円から2017年3月末の65億8千万円と約28億円増えています。一方で市債残高はほぼ横ばいで推移しています。
この間の新クリーンセンター建設や高宮ポンプ場整備、待機児童ゼロプランをはじめとする子育て支援策など各種事業をはじめ、社会保障関連経費が伸びている中で、市債発効を抑制しつつ基金を積み上げ、なおかつ全会計で黒字を計上するなど、財政はしっかり運営されてきたと評価します。
人口減少や少子高齢化の進行に伴い、今後の市税収入の減少が懸念される中でも、引き続き市民福祉の向上を目指し、確実な財源の確保と、安定した財政運営を求めます。
4年間の財政運営に対する自己評価について見解をお示しください。
 
 今回の予算は骨格予算と認識していますが、政策的な主な事業についてお示しください。
 
・2019年度予算で中核市事務関連の予算が計上されています。中核市移行にあたって市民の心配の一つに、市役所の業務量増加や市職員の増加に伴う市財政の圧迫への懸念があります。
2019年度の地方交付税の見込額と、中核市移行による経費の増加が当初見込み通りであるか、中核市移行に伴う最終的な職員の増加人数、人件費の伸びについてお示しください。
 
 地方消費税の税収増加分と地方交付税、臨時財政対策債など市全体の収入は確保できているのでしょうか。臨時財政対策債はこの間、発行抑制が行われていますが、地方交付税として毎年度の市民生活を守る施策への活用を、あらためて求めておきます。
 
・次に消費税増税による影響についてです。
 市民の暮らしは、政府の言う「景気の緩やかな回復」とは裏腹に、「厳しくなっている」というのが実感です。すでに3月から一部の食料品で値上げが相次いでいる中、この10月に予定通り消費税が増税された場合、本市の市民生活や産業経済に大きな影響が出ると考えられます。
私たち日本共産党は10月の消費税増税は中止すべきと考えています。
 市民の願いは消費税増税ノーであり、国に求めるのは、雇用の安定と社会保障、教育・子育て政策の充実です。
 市として市民生活を守る立場で毅然と消費税増税中止を国に求めるべきです。
国の低所得者対策でプレミアム商品券が予算計上されていますが、2万円の商品券の購入費用を工面できない貧困家庭の現実を見ないものであり、真の対策とはいえません。
 市として、市民生活を守る実効性ある施策の検討を求め、見解をお聞きします
 
 幼児教育無償化等について、今年度は地方負担無しで行うとしていますが、次年度以降は国1/2、府・市1/4の負担で、市負担分を消費税増税分でまかなうとされています。市として国に対し、事業費に見合う財源保障を常に確認することを求めておきます。
 
 
■次に防災についてです。
2018年は全国で災害が相次ぎました。災害により亡くなられた方々にお悔やみ申し上げるとともに、被災された皆さんが1日も早く通常の生活へ戻られることを願います。
本市も地震や台風で市民生活をはじめ行政事務にも大きな痛手をこうむりました。休む間もなく迅速に対応に当たられた市職員の皆さんに、あらためて感謝と敬意を表します。
この間の家庭用防災用品購入補助や避難所運営物品の配備をはじめ、2019年度も新規施策として災害時用非情電話の設置等が予算化されており、危機意識を持っての取り組みだと評価します。
 
 近年、災害は多発化、広域化し、被害が複合化する傾向にあります。東日本大震災では原発事故による被害に加え、津波等により自治体職員や消防団員をふくめ多くの人々が犠牲になりました。熊本市内を襲った2度の大規模地震、西日本の集中豪雨、北海道胆振東部(いぶりとうぶ)地震では全道的な停電が発生するなど、いずれも想定外の甚大な被害が出ています。
本市は住宅密集地域が存在し、地震や火災の発生で大きな被害が予想されます。その地域は、単身高齢世帯をはじめとする要配慮者が増加し、支援者が減少しているなど、災害に対して脆弱化しています。
私たちにできることは、過去の災害に学び、減災と震災関連死の防止への着実な備えです。
 
本市の地域防災計画は2018年に改定されました。あらためて「災害に強い安心して暮らせるまち」への思いをお聞きします。
 
本市の災害時の課題については、昨年の大阪府北部地震と台風21号の体制等について、職員へのヒアリングを行った上で課題としてそれぞれまとめられています。
特徴として、定期的な訓練や研修の不足による初動期の対応の遅れ、被害調査の交替要員がおらず業務が集中し現場対応に人員不足が生じた、部局間の情報共有又は連携が困難だった等が挙げられています。
今回の災害で出された多くの課題の改善・解消への取り組みが重要です。
 命を守るために、職員のリスク管理能力と危機管理能力を高める具体的な取り組みについてお示し下さい。
 
業務継続計画(BCP)について、各部局の実情に応じた計画になっているのか、お聞きします。
 
災害の長期化や復旧も見据え、職員の確保と職員の健康に配慮した体制の構築について、現段階での見解をお聞きします。
 
震災関連死を防ぐために、指定避難所の環境整備と福祉避難所の受け入れ体制の確実な確保について、現段階での進捗状況と今後の見通しをお聞きします。
 
 
■次に、社会保障について順次お聞きします。
・いよいよ4月から中核市になります。保健所開設準備に伴い、職員確保や引き継ぎ、研修など多くのご苦労があったと思います。
 市として保健所運営に対する意気込みをお聞きします。
 
・国民健康保険については、公費負担が減額され全国的に保険料の上昇が続くもとでも、北川市政の4年間で、保険料の引き下げ・据え置きが行われ、200万所得の4人家族のモデルケースで年間1万3800円の減額が行われ、年間37万100円という北河内で一番安い国保料となったことを評価しています。2008年度にはモデルケースで年50万円を超える日本一高い国保料だったことを考えると、市民にとって大きな喜びではないでしょうか。
また、北川市政になって、国保料引き下げのための一般会計からの法定外繰り入れが行われたことも高く評価します。
 
2018年度には国民健康保険制度が大改悪され、都道府県単位化が行われました。
特に大阪は、全国に先駆けて市町村に対する府下統一保険料の圧力が強められる中で、2018年度は激変緩和措置と基金からの繰り入れで保険料率を維持し、市民生活への影響を回避した努力を評価します。
2019年度の府の統一保険料は、モデルケースで41万9700円。本市の現モデルケース保険料と比べ年間約5万円増となり、市民生活に与える影響は多大です。
今回、激変緩和措置4億3千万円と基金からの繰り入れ6億4千万円の計10億7千万円の繰り入れで、保険料率を維持する方向が早急に示されたことは、市民の命と暮らしを守ることを基本とした北川市政の姿勢を示すものとして高く評価します。
今後は国保の基金の枯渇も現実的な問題として直面していきます。
本市として、国保料について今後の見通し、財源のあり方についてお示しください。
 
全国知事会が国保に1兆円の財源投入を求める決議を全会一致で採択しています。私たち日本共産党も1兆円の公費投入で均等割の廃止を求めています。
現在の国保制度は、収入のない子どもであっても家族が増えるごとに均等割が加えられ国保料が大きく上がる仕組みです。社会保険では家族が増えても減っても保険料は変わりません。この人頭税のように均等割が加算されていく国保制度の改善が必要です。
現在の国保料減免制度とともに、本市として均等割の軽減策に取り組むこと、子ども医療費助成制度のペナルティ措置の軽減分を子育て支援へ活用することを求めます。見解をお聞きします。
 
次に国保料滞納に対するペナルティの解消についてです。
資格証明書は、窓口でいったん医療費の全額を負担しなければならず、医療を受ける権利を脅かし、直接命に関わる問題となっています。毎年、受診が遅れ死亡した事例が全国調査で明らかになっています。本市でも資格証明書のまま受診する人が毎年出ています。
機械的に悪質滞納者とせず、払いたくても払えない現状があることを理解し、丁寧に対応する必要があります。
給付と納付はしっかり分けて管理し、市民の命を守る社会保障としての国保運営を求めます。市の見解をお示しください。
 
次に子ども医療費助成制度です。本市は、所得制限なしで高校卒業の18歳まで、1医療機関1回500円の窓口負担で受診できます。これは大阪府下で最高水準の制度です。しかし全国的には完全無料の自治体が過半数を超えています。
子どもの命と健康を守る寝屋川市として、窓口での医療費無料化に取り組むことを求めておきます。
 
・後期高齢者医療制度については、特例軽減が終了し高齢者の負担は重くなっています。寝屋川市として広域連合に対し、減免制度の創設を求め、見解をお聞きします。
 
・生活保護業務については、市民の申請権を保障すること、一人ひとりの実情に応じ、関係部署との連携を含めた丁寧な支援を行うことが求められます。生活に困窮する人の中には、生育環境や心身に課題を抱えている人が少なくありません。100件以上のケースを抱え、ケースワーカーは日々ご苦労されていることと思います。
ケースワーカー1人につき80件の国基準に近づけるよう計画的な職員の増員を求め、見解をお聞きします。
 
・介護保険については、年金から否応なく天引きされる介護保険料に、多くの高齢者から怒りの声が上がり続けています。年金の引き下げや物価上昇に加え、3年ごとに介護保険料がじわじわ上がっていく仕組みは、今でも食費や交際費を削りなおかつ貯金を取り崩して生活している高齢者をよりいっそう苦しめるものです。
市として国に対し制度の改善と介護保険料の引き下げを強く求めると共に、市独自の努力として一般会計からの繰入で保険料引き下げの検討を求めておきます。
市独自の減免制度については、支払が困難なより多くの人が制度を利用できるよう改善を求め、見解をお聞きします。
 
 介護サービスは、介護が必要になった高齢者が地域で自分らしく生活する上で欠かせないものです。経済的理由で介護サービスを抑制せざるを得ないことのないよう、高齢者の暮らしを支えるために介護保険利用料の減免制度の創設を求め、見解をお聞きします。
 
・障害者施策についてです。
2019年度から法人職員のみの運営になるあかつき・ひばり園については、療育水準の維持向上を目指し、市の担当ラインの常駐化など引き続き法人をサポートするとともに、保護者の不安に寄り添う丁寧な対応を求めます。
市の責任において療育水準の維持向上を行う決意をお示しください。
 
・4月1日施行の「寝屋川市手と手で心をつなぐ手話言語条例」については、施行後も当事者と連携・協力し、ともに条例の理念を生かせる施策の展開を期待します。とりわけ当事者の意見が反映できる仕組みが必要と考えます。
手話普及のための今後の取り組みと、当事者団体との協議の場の設定について具体的にお示し下さい。
 
・高齢者も含め視覚に障害を持つ方に正しく情報が伝わる工夫が必要です。情報提供については普段から文字を大きくして読みやすくすること、加齢や疾病等で色覚異常を伴う人にも判読できる色遣いなど、配慮を求めます。見解をお聞きします。
 
・市民の健康増進については、がん検診や特定検診の受診率向上へのさまざまな努力を評価します。特に各種がん検診のさらなる受診率向上をめざす上で、課題とその対策についてお聞きします。
 
 
■次に高齢者施策についてです。
・高齢者が徒歩でいける範囲内に、気軽に集える居場所の設置や、文化・商業施設等、生活しやすいコミュニティを発展させ、高齢化しても安心して暮らせる仕組みづくりを求め、見解をお聞きします。

・店が遠い、重い物が持てないなど、日常的な買い物が難しい高齢者に対し、当面本市の「外出援助サービス事業」と、宅配など市内小売事業者との連携を含め「買い物等外出促進事業」の拡充を求め、それぞれ見解をお答え下さい。

・昨年は猛暑続きで高齢者が室内で倒れ病院搬送されたケースが相次ぎました。
市の調査では1人暮らし高齢者8259世帯中、エアコンのない世帯は142世帯(1・7%)。生活保護利用者で高齢者世帯2925世帯中、エアコンなしは241世帯(8・2%)でした。
 高齢者は体温調節機能の低下により暑さを感じにくくなっています。猛暑時は室内であっても命にかかわります。
希望する全ての一人暮らし高齢者世帯にエアコンが設置されるよう、市としての取り組みを求めます。見解をお聞きします。

 
■次に子育て・教育施策についてです。この4年間で子育て世代から喜びの声がたくさん寄せられていることをまずご報告します。
 
・虐待をなくす取り組みについてです。
幼い子どもが虐待によって命を奪われる痛ましい事件が相次いでいます。なぜ救えなかったのか。亡くなった子どものことを思うと、胸をえぐられるような気持ちです。
本市の児童虐待相談対応件数(実数)は年々増加し、2013年は897件でしたが、翌年には1000件を超え、2017年度1399件に上っています。内訳はネグレクトが半分以上を占め、次に心理的虐待が続きます。件数は増えていますが、関係機関の連携や市民の意識の高さの反映ともとれます。
 虐待の未然防止の取り組みの一つに「キャッチSOS宣言」があります。
2017年12月に精神疾患の娘を長年隔離し死亡させる痛ましい事件が発覚したことを受け、市がその翌年に出したもので、全市職員が通常業務を通じてまちを見守り、違和感や異変に気づいた場合は関係機関に連絡し、連携していく取り組みです。
 「キャッチSOS宣言」の進捗状況をお聞きします。
 
児童福祉法の改正により、虐待相談対応したのち、児童相談所の委託を受けて市町村が指導措置を行えるようになりました。身近な市町村による児童、保護者への丁寧な在宅支援は虐待の再発を防ぐ上でも重要です。支援の現状についてお示しください。
 
 妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援を行うとして、リラット内と保健福祉センターの2カ所に開設した子育て世代包括支援センターと、子どもを守る課に設置された子ども家庭総合支援拠点事業について、成果と今後の取り組みについてお示し下さい。
 
・子育て支援ついては、待機児童ゼロプラン実施によって昨年4月から1年間、待機児童ゼロが続いていることを評価します。
この10月以降、国による幼児教育無償化が実施されても待機児童ゼロを継続できるよう求め、見解をお聞きします。
 
 幼児教育無償化に伴い保育所・幼稚園の給食費を保護者から徴収するという国の方向性が出されています。国設定の食材費額は副食と主食で7500円です。低所得世帯は軽減対象となりますが、実費徴収となれば未収・滞納のリスクも考えられます。
 給食は保育の一環であり、幼児教育無償化というのであれば給食食材費も無償化の対象とすべきと考えます。
国に給食費についても無償化の対象とするよう求めるとともに、市として給食費徴収の対応について見解をお聞きします。
 
・子ども用トイレとおむつ交換台について。
最近は子ども連れの男性が増えています。そのときに困るのは、おむつ交換です。
民間施設には男女両方のトイレに子ども用便器やおむつ交換台が設置されてきていますが、本市の公共施設はどうでしょうか。
ジェンダーフリーの視点から、公共施設の男女両方のトイレに、子ども用便器とおむつ交換台が設置されていることが望ましいと考えます。見解をお聞きします。
 
・学童保育については、6年生までの受け入れや毎週の土曜開所をはじめ、保育時間の延長など、保護者の願いに応えた取組とともに、設備・備品の改善など日常的に即対応する姿勢を高く評価します。
指導員の確保と育成への努力を引き続き求めるとともに、保育の質の要となる指導員が長く働き続けられるよう、専門職に見合う処遇へと引き続き改善を求め、見解をお聞きします。
 
また、国による人員配置基準の緩和が行われようとしている中、昨年12月議会において、私が一般質問で求めた「市の配置基準の堅持」に対して、「国の動向を注視しながら引き続き保育の質の向上に努める」との心強い答弁をいただきました。
今後も、子どもの安全確保を最優先に、子どもの主体性を尊重し健全な育成を図るために、本市の条例で定める1支援単位2人の指導員の基準を堅持することをあらためて強く求めておきます。
 
・中学校給食については昨年2回食缶方式による温かいおかずの提供を試行実施し、生徒からはおおむね好評と聞いています。給食の改善への努力を評価するとともに、できるかぎり早急に実施するよう求め見解をお聞きします。
 
保育所の3歳児以上の完全給食についても早急に取り組むよう求めておきます。
 
・全国学力・学習状況調査いわゆる全国学力テストの学校別公表と、チャレンジテストについてです。
 広報では、全国平均と校区別に2小学校1中学校の成績をグラフで示し、短い解説をつけて掲載しています。視覚のインパクトが強いため、一見して学校の序列化をイメージしてしまう人が多いのではないでしょうか。現に子どもたちは学校間の成績を比較して喜んだり傷ついたりしています。
 個々の学校名を明らかにした公表について文科省は、「教育上の影響を踏まえ、必要性について慎重に判断すること」と指摘しています。
本来は、一人ひとりの学習状況を把握した上で、児童生徒一人ひとりに改善点や学力の定着等を図っていく姿勢などを説明するための結果です。
 広報での全国学テ学校別公表が一人ひとりの学力向上にどう寄与しているのかお答えください。
 
・中学生チェレンジテストについてです。
大阪府教育委員会は2020年度以降のチャレンジテストについて、あり方も含め検討するとしています。
同テストは、3年間のテスト結果を高校入試に反映させる制度です。1・2年生は個人のテスト結果が、3年生は学校全体の平均点が内申書の評価に反映される仕組みで、2015年度の導入以降、児童生徒一人ひとりの日ごろの努力に基づいて教師がつけた内申書が、1回のチャレンジテストで覆る、また平均点を下げないためにテスト当日に休むように仕向けるなどの問題が府下で起こっており、人格形成の場である中学校教育が高校入試をめぐる過度な競争に追い立てるものと学校関係者、保護者などから意見が出されています。
千早赤阪村議会は2016年12月議会で廃止を求める意見書を全会一致で採択。枚方市議会でも昨年12月議会に中止の意見書を採択しています。
府教委が今後のあり方の検討を言及している中で、市として、チャレンジテストの問題点を府に伝え中止を要望するよう求めておきます。
 
・四中校区の施設一体型小中一貫校については、特に廃校が予定されている梅が丘小学校の保護者や地域住民への説明は不十分であり、納得が得られているとは言えません。保護者が何より心配していることは、通学距離の問題です。
梅が丘地域から明和小学校跡地へ行くには、幹線道路の横断や坂道などがあり、ランドセルや給食袋、体操着、ときには絵の具セットや工作物など多くの荷物もあり、子どもにとって危険で負担の大きい登下校となります。
夏場や雨天、体調不良の場合はなおさらです。集団登校に遅れた場合はどうなるのか。低学年が長距離を無事に歩いていけるのか。登下校時の子どもの安全をどう保障していくのか。
こういった保護者の不安をどう払拭していくのか、お聞きします。
 
 震災による総合センターの被災で、中央図書館や中央公民館の休館や、池の里市民交流センターへの業務移転等で、市民のサークル活動に大きな支障が出ている問題については、できる限り市民の要望に応えるよう求めておきます。
 
 
■次にLGBTについてです。
 この社会はマジョリティを中心に各種制度や環境が整備され、私たちを含め多くの人々が当たり前にその「恩恵」を受けています。
 たとえば、進学、就職、学校や職場での生活、病院での十分な診療、公共施設を自由に利用できること、また服装、恋愛、結婚など、社会的・個人レベルの日常的な「生きやすさ」です。そもそも存在を否定されないことが前提としてあり、一人ひとりの幸せを追求する権利が私たちには保障されていると言えます。
 マイノリティの人々は、いまだ根強い偏見や差別のために、「当たり前の恩恵」「個人の尊重」から排除されている実態があります。LGBTは貧困に陥りやすい、自殺のハイリスク層とされているのもそのためです。
大阪市淀川区の先駆的取り組みをはじめ、性別記入欄の見直しや学校制服の選択制の導入など、全国でさまざまに広がるLGBT支援は、当事者と支援者によるねばり強い運動とともに、LGBTの人々の人権尊重と、当事者のみならずすべての人々が少しでも「生きやすい」社会にとの考え方があります。
LGBTの人は、左利きやAB型と同じぐらいの割合で存在するとも言われています。
「笑顔の広がるまち」を目指す本市で、LGBTの人々の人権を守る上で、どのように施策に活かしているか、また今後の取り組みについてお聞きします。
 
 
■次に、ごみ減量と環境についてです。
・市として3年間で1万トンの可燃ごみの減量化に取り組んでいますが、今年度は災害ごみなどで可燃ごみが増えているのが現状です。
ごみ減量を全市的な取り組みとするため、生ごみの水切りや事業者におけるざつ紙の分別等については、引き続き市民、事業者への協力を呼び掛けるとともに、ごみ減量推進登録団体を各自治会に広げていくこと、ざつ紙分別の徹底を自治会回覧板で呼び掛けることについて、それぞれお聞きします。
 
フードバンク事業に取り組むこととあわせ、飲食店での食べ残しを減らすために残った食品を持ち帰るドギーバックの使用について、その効果と導入する場合の課題についてお聞きします。
 
材料リサイクルに適さない廃プラについては、焼却によるサーマルリサイクルに切り替えることが市民アンケートの結果です。
 サーマルリサイクルへの切り替えの条件についてあらためてお聞きします。
 
 
・環境についてです。
「パリ協定」は、産業革命前より「世界の平均気温上昇を2度より十分低く保つとともに、1・5度に抑える努力を追求する」との目標を定め、全締約国に温室効果ガス削減目標の策定を義務づけました。
日本の温室効果ガス削減目標は2030年度に2013年比で26%と国際的基準と比較して低く、化石燃料と原発への依存など再生可能エネルギーへの転換も世界から大きく立ち遅れています。
本市の温室効果ガス削減目標は、2020年に1990年比で25%削減です。市は目標達成のための一つに再生可能エネルギーの導入を位置づけ、市役所本庁屋上や新クリーンセンターに太陽光パネルを設置しました。
この間の取り組みで、温室効果ガス削減目標に対する実績をお示し下さい。
 
市として、温室効果ガス削減に向けた再生可能エネルギーのさらなる導入と活用促進についての明確な数値目標の設定を求め、見解をお聞きします。
 
 
■次に住みやすいまちづくりについてです。
東寝屋川駅周辺のまちづくりについては、商業施設や医療機関、図書館、市民が集える場所など市民からさまざまな要望が上がっています。東寝屋川駅の駅名改称をはじめ、東寝屋川がより住みやすいまちへと生まれ変わるチャンスです。
事業の進捗状況の説明を含め、地元住民とまちづくりについて話し合う場が必要です。見解をお聞きします。
 
・障害者や高齢者をはじめ誰もが安心して外出できるよう、市内の生活道路の改善・バリアフリー化を進め、まちなかで休憩できるような木陰や椅子などの設置についても検討を求めます。

 対馬江大利線事業、京阪本線連続立体交差事業については、市民の要望が高い事業です。しっかり進めるよう求めておきます。
 
 
■次に産業振興と農業についてです。
・市内中小事業者等の災害時の特例融資制度の創設について。
 中小事業者や農業従事者にとって、災害時に施設や設備が破損して仕事が続けられない場合、修復のための費用が必要になりますが、現行では通常の融資制度しかありません。
  中小事業者が被災した場合に事業を継続できるよう、融資枠の拡大や利率保障、返済期間の延長など、災害時に特例で借り入れできる制度の創設を検討するよう求め、見解をお聞きします。

・農業振興についてです。
 本市の農地面積は2016年度で1.65km2。市域面積の6.67%です。市内の農家は728戸となっており、減少が続いています。
 農業従事者の多くが高齢化し、後継者が少ない状況にあります。 農地減少に歯止めをかけるには、農業従事者まかせにせず、行政の支援が必要です。
市民農園の拡大など市民が家庭菜園や農業などに親しめる機会を作ることを求め、見解をお聞きします。
 
生産緑地の要件が緩和されました。追加指定を希望する農家への積極的な支援とともに、農地を守るための基本方針を策定することを求め、見解をお聞きします。
 
 
■最後に職員配置と人事評価制度についてお聞きします。
 北川市政になり、これまで採用のなかった専門職や技術職の採用が行われるようになったこと、また第6期定員適正化計画で中核市移行を見据えた増員計画になったことを評価します。
同計画では2019年度4月の正規職員数を1170人と予想していますが、実際には1139人で31人不足しています。職員不足は早期退職者が予想を大きく上回ったことも一因です。対応が大変であったと推測します。今後、早期退職者を見越した上での採用も検討が必要ではないでしょうか。
また時間外勤務が100時間を超える職員がまだ少なからずいることから、業務内容の精査をはじめ、職員の健康を守るためにも、現場の声を聞き、職員増など抜本的な対策をとるよう求めます。見解をお聞きします。
 
人事評価制度についてです。人事給与改革プランの人事評価制度は、全体の奉仕者として市民福祉の向上をめざす公務職場にはなじみません。
民間においては人事評価制度の導入により、社員のモチベーションの低下やチームワークの阻害につながり、制度の廃止・変更に踏み切る企業も相次いでいます。人事評価に必要な労力が大きいわりに効果が薄いことも指摘されています。
本市の制度は評価基準が主観の伴う曖昧なものであり、相対評価で順位付けされることにより、「標準のB評価が一時金で減額になるのは納得がいかない」「実際には頑張っても報われない」など職員から声が上がっています。
 人事評価制度は、職員が市民のために頑張って仕事をしようと思える制度であることが大切であり、慎重にすべきと考えます。そのためにも職員団体と十分な協議を行うよう求め、見解をお聞きします。
 
以上で質問を終わります。再質問ある場合は自席にて行います。ご静聴ありがとうございました。
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